胴体が、左右非対称(横に傾いている)
体が横に傾いていると何が悪いのでしょうか?
姿勢がツラそう・介助もしづらそうとか、
動作が不安定になるので転倒しそう、という
ことはもちろんありますが、放置するとゆがみ
が強まったり、固定化してしまう恐れがある
ので、それも問題になりますね。
腰掛けた姿勢で胴体(体幹、または上半身)が
横に傾いている場合は、ざっくり分けると以下
の2パターンがあります(側弯症などの背骨
の変形は除きます)。
①土台である骨盤が左右どちらかに傾いて
いる(そのため、土台の上に載る上半身や
背骨が連鎖して傾く)
②土台(骨盤)は水平だが、その上にある
上半身が横に傾いている
①に関しては、「お尻(のボリューム) が、
左右非対称」でお伝えしているので、そちら
をご覧下さい。
②に関しては、痩せたお尻側に座布団を入れる
など一時的にでも骨盤を水平化してあげると
①の要素を取り除けるので、土台が傾いている
のか、それより上の部分が傾いているのか判別
しやすくなります(中・長期的には、下記の
「トントンする方法」などで筋肉をつくり、
常に水平な土台にしてあげて下さい)。
ただ、本来は①が要因で上半身が横に傾いて
いたのに、①の期間が長いために、②の要素
まで加わってしまったということは、あり得
ます。
②の場合は、上半身の「側方の柱」である
ウエストの筋肉に「左右差」があれば、
それを改善することで、左右対称な上半身に
戻せる(近づける)ことができ得ます。
「左右差」は、お尻の筋肉と同じく、ウエスト
の筋肉のボリュームや弾力感を触り比べれば
分かりますよ。
少し専門的な余談になりますが、「体幹筋は
両側性神経支配であるため、筋力の左右差は
生じにくい」ということに囚われているリハ
ビリ専門職は、ウエスト筋群の左右差を
みようとしないかも知れません。
しかし、同じ側のウエストの筋肉とお尻の筋肉
とは連動する(一緒に収縮するか、一緒に弛緩
するか)ので、どちらかだけが収縮することは
人体の構造上、基本的にありません(自分の体
で試せば、すぐ分かります)。
なので、麻痺側のお尻の筋肉が(収縮の機会が
乏しくて)痩せると→同じ側のウエスト筋群も
痩せやすいことになります。「論より証拠」で
ウエスト筋群を触って実際に左右差がある場合
は、改善してあげないと不具合が続きますね。
【関連動画・書籍】
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※画像のクリックで動画へ移動します↓
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↑ 完全に弛緩状態の片麻痺は除きますが、 麻痺側のお尻の筋肉もトントンするだけで つくれることが多いです。重い上半身を 支える土台を水平化してあげて下さい |
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↑ より効率的にカンタンに筋肉をつくる 工夫や、逆に効果が出にくくなる注意点 などを詳しくご紹介しています
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【関連動画・書籍】
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↑ ウエストの筋肉が痩せて弱い側に上半身が 傾く場合もあれば、その逆(強い側)へ 傾く場合もあります ↓
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↑ウエストの筋肉もカンタンな方法でつくり ましょう。姿勢保持がしやすくなるだけで なく、起き上がり動作なども行いやすく なりますよ
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