第196号:レナト式リハビリのフロー100:片麻痺への対応11 ~伸ばそうとして縮こまらせる「逆効果」6~

 

 

 

<第196号(2023.1.21)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第196号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー100

  「片麻痺への対応11 ~伸ばそうとして縮こまらせる『逆効果』6~」



■編集後記:気温の低下で、痛みが出始めてないですか?





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■レナト式リハビリのフロー100

  「片麻痺への対応11 ~伸ばそうとして縮こまらせる『逆効果』6~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








最近は、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連に入っています。

片麻痺自体は脳卒中後遺症ですが、それを通して一般の高齢者のリハビリにフィードバックできる要素が沢山あるので、

片麻痺への対応と併せて、色々とご紹介して行きます。

上記URL内に書き切れなかった関連情報なども、このメルマガでご紹介して行く予定です。








今回も、ご家族がやれることの復習からスタートです。

麻痺自体のリハビリ治療は、専門職の出番です。ご家族ができ得るものとしては、ざっくり以下のようになります↓

1)本来の「安定の柱」をつくり、リラックスすべき所をリラックスさせてあげる(ほぐすなら、その上でほぐす)。

2)逆効果(過緊張の悪化や、それによる体のゆがみ・痛みの増大、動作能力の低下など)になることを、ご本人にしない(させない)。








最近は、片麻痺で曲がってしまう手指や肘などに対して、よくあるケースへの対応に関してご紹介しています。

「伸ばして(ほぐして)あげたいのに、逆に縮こまらせてしまう(逆効果な結果になる)」ことが多いことはお伝えしました。

仕組みと手順を覚えれば、どなたでも出来ますし、「再現性」があるので何度でも行えますよ。

前々回からはその具体的な対処方法のお話に入っており、今回も下記の手順Bを掘り下げたお話になります。








以下も復習です。伸ばしたい部位は色々あるでしょうけども、共通する手順は以下のようになります↓

A)セッティング(相手の体を安定させる)

B)軽く揺する(緊張を下げる)

C)筋膜の「ゆとり」を、伸ばしたい部位に寄せて来る

D)指や肘、脚など、伸ばしたい部位を伸ばす

E)伸ばした部位が戻りにくいよう保持する








前号では、過緊張タイプの相手の体を軽く揺すって緊張を下げる際

相手の体が座面やマットレスなどと「接している面(支持面)」に「ほんの少し圧をかけて」揺すると、

より効率的に体の緊張(筋緊張)を下げて適正化しやすくなります、というお話をさせてもらいました。

それだけでも充分、曲がった手指や肘などを伸ばす準備になるのですが、更なる工夫を念のために書かせてもらいます。








それは、軽く圧をかける際に、支持面の中でも「ある部位」を意識して行うことです。

ある部位とは、「骨が出っ張っている付近」です。

例えば、相手が仰向け(天井向き)に寝ている場合は、上半身なら肩甲骨付近だったり、下半身なら骨盤だったりです。

なぜこの付近を意識するかというと、「圧力を感じるセンサーが多い部位」だからです。








人間の体は本来、自分の体がどの程度(安定的に)支えられているかを脳が感じ取り、適度な筋緊張に自動調整されます。

例えば、両脚で立っていれば比較的安定しているので、体の緊張はさほど高くないですが、

片脚で立っていると不安定なので、体の緊張が高くなることは誰しも経験がありますね。

それは脚(足)にある色んなセンサーから感覚情報がちゃんと伝わるからこその調整なわけです。








ところが片麻痺の人の場合は、特に麻痺側からの感覚情報が乏しい場合が多く、

脳としては「あれ? 麻痺側の脚はちゃんと体を支えてるの? よく分からないなあ」という感じになりがちで、それゆえに、体の緊張を不必要に高めてしまいがちです。

だから、相手の体を軽く揺すって「ちゃんと支えてますよ」と相手の脳に伝える際に、

どうせなら「圧力を感じるセンサー(骨の出っ張り部付近)」に向けて振動刺激を入れてあげた方が効率が良いわけです。








次号では、上記Cの「筋膜の『ゆとり』を、伸ばしたい部位に寄せて来る」というお話へ進みましょう。

手指や肘などもそうですが、麻痺側の脚が曲がったままだと、オムツ交換なども大変です。

力づくで伸ばそうとしても逆効果ですし、相手に嫌がられますので

多少手間は増えますが、「最少努力で最大効果」のための大事な作業だと捉えて取り組んでみて下さい。





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■編集後記
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寒さが一段と厳しくなってきました。

私の場合は、利き腕のアチコチに違和感や痛みが出やすくなる季節です。

具体的には、腕のつけ根(肩関節)がコキコキ違和感を訴えたり、スマホを操作する際に手の甲が痛くなったりします。

どちらも筋膜をほぐすと改善するので、筋膜由来のようです。







筋膜は全身を覆う全身タイツのようなものをイメージすれば分かりやすいでしょう。

それが気温の低下により縮こまり、伸びづらくなると、骨と骨とを接近させてしまいます。

肩関節の場合は、関節を成す同士を近づけてしまうため、コキコキと違和感が出ます。

これを放置すると関節の中の圧力が高まり、痛みが生じてくるので要注意です。







手の甲に関しても、腕の筋膜が縮こまっていると、手の甲付近の筋膜の「ゆとり」が乏しくなります。

「ゆとり」が乏しい(体幹側へ筋膜が引っ張れている)状態で手首や指を動かしていると、

私の手の甲は痛くなって来ます。逆に、体幹→腕→手の甲と筋膜をゆるめる(ゆとりを戻す)と、

痛みが消失するので、「やはり筋膜由来か」となります。







同じような仕組みで、寝違えが増えたり、ギックリ腰が起こりやすくなる季節ですので、

皆さんはくれぐれも気を付けて下さい。

暖房費は安くはないでしょうけども、体を痛めて病院等に長期間かかると、そちらの費用の方が高くなるかも知れませんからね。

この痛みや違和感に関しては、書籍で詳しくご紹介していますので、必要な方はどうぞ↓


【関連書籍:仕組みや対処方法】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w16


【関連書籍:カンタンなセルフの方法】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w362












最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172