第183号:レナト式リハビリのフロー87:介助とは16 ~拒否する相手へのアプローチ6~

 

 

 

<第183号(2022.10.22)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第183号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー87

  「介助とは16 ~拒否する相手へのアプローチ6~」



■編集後記:コリや痛みが出やすい季節になりました





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■レナト式リハビリのフロー87

  「介助とは16 ~拒否する相手へのアプローチ6~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








最近は、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」をご紹介しています。

直近では、高齢者など相手が介助やリハビリを「拒否」する場合の対応の話へ入っています。

前回までは相手の「心が拒否」しているケースのお話でしたが、今回は「体が拒否」するケースです。

介助やリハビリで相手の体に触る際、物理的に「理にかなっていない力」を加えてしまうと、相手の体が拒否するお話です。








誰しも経験があるかも知れませんが、例えば、まだ自分が動く準備が出来ていないのに、

他者からグイっと手を引かれると、体としては「不快感」を感じますし、無意識に体はその力に抵抗しますね。

しかも、体の不快感はすぐに意識化されるので、「なんでそんなことをするの?」と

心の不快感(心の拒否)につながりやすいです。









具体的な介助動作の場面で、例をご紹介します。

分かりやすいものとしては、イスやベッドからの「立ち上がり動作」の介助があります。

介助者であるあなたが、相手の立ち上がりをアシストすべく、相手の手を引いてあげる場面だとします。

配慮する要素は色々ありますが、相手の手を引くタイミングは、どうしますか?








介助者は決して、自分本位なタイミングでアシストの力を加えれば良いのではありません。

いつもお伝えしているように、介助の基本は「相手本位」です。

相手の体の立場で、手を引かれた方が立ちやすいタイミングまで待ちます。

タイミングを知るには、ご自分の体で(ひとりで)立ち上がり動作を行うと、ある程度はつかめますよ。








ご自分の体で試す場合は、イスやベッドに腰かけた状態から普通に立ち上がるだけです。

この時に意識して欲しいのは、ご自分の両足(足の裏)に「どの程度体重が載ったら、立ち上がり始められるか」です。

座面の高さや両足の前後の位置などの条件で多少誤差はありますが

少なくとも、足の裏の後ろ半分に体重が残っていたら、立ち上がりにくいですよね?







足の裏のどの辺まで体重が載った感じがあれば、あなたは立ち上がりやすい感じになるかも、すぐに分かったでしょう。

そのタイミングで他者が手を引いてくれたら、その力はまさに「アシスト」という感じになりますよね。

逆に、そのタイミングよりも早く(あなたの足の裏の後ろ半分に体重が載っているような段階で)手を引かれても、困ります。

立ち上がれるタイミングじゃないのに、引っ張られると、むしろ動作をジャマされますね。








「相手の足の裏にどの程度体重が載ったかなんて、分からない」という場合は、

「上体がどの程度まで前へ移動したか(重心がどの程度移動したか)」で推測することができます。

これもご自分の体でカンタンに試せますので、立ち上がりの際に上体を前へ動かしながら、足の裏に載る体重の変化を感じ取ってみて下さい。

「上体がこの辺まで来れば、足の裏のこの辺まで体重が移動して来て、立つ準備が整うんだな」と分かれば、介助でもそれを意識できますよ。








こういう例は各動作であるのですが、立ち上がり動作は分かりやすいので代表例としてご紹介しました。

余力や関心があれば、「起き上がりや歩行では、どうだろう?」と、ご自分の体でどんどん試してみて下さい。

今回は介助でしたが、次回はリハビリにおける「体の拒否」についてご紹介します。

例えば、よかれと思って相手に施すマッサージ一つをとっても、相手の体に拒否を起こすことがよくありますよ。






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■編集後記
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朝晩が寒く感じられるようになって来たので、衣替えをしました。

体が冷えると「筋膜」が縮こまって、コリや痛みが出やすいことは、これまでもよくお伝えしている通りです。

季節的にそういうことが起こりやすい時期に入っていますので、

「寒くなると痛む」という人は、体をケアしてあげて下さいね。




【関連動画(再生リスト):痛みやコリ】

https://www.youtube.com/playlist?list=PL87Hh0oDQOddcjvPF-0dvutm6kVMe4eI7


【関連書籍:筋膜由来の痛みを改善・軽減する方法】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w16

そのセルフの方法↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w362











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172