第179号:レナト式リハビリのフロー83:介助とは12 ~拒否する相手へのアプローチ2~

 

 

 

<第179号(2022.9.24)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第179号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー83

  「介助とは12 ~拒否する相手へのアプローチ2~」



■編集後記:[兆候」を捉えると、危険回避の可能性が高まります




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■レナト式リハビリのフロー83

  「介助とは12 ~拒否する相手へのアプローチ2~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








最近は、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」をご紹介しています。

直近では、高齢者など相手が介助やリハビリを「拒否」する場合の対応の話へ入っています。

童話「北風と太陽」の北風的なアプローチをしてしまうと逆効果になりかねないので、

「傾聴スキル」で太陽的な対応にトライしてみて下さい。








「傾聴」は色んな捉え方がありますが、一つには、相手の話を「せき止めずに聴き出すこと」でもあります。

とは言っても、色んなレベル・方法があるので、まずはシンプルなところから見て行きましょう。

あなた自身が相手の拒否に困っているなら、ご自分の対応を振り返ってみて下さい。

まず、「会話はキャッチボール」という基本的な状態を保てているでしょうか?








ボールを投げ合ういわゆるキャッチボールでは、投げる人はどちらか一人だけです。

相手が投げた球をあなたが受け取ってからでないと、あなたは当然、ボールを投げることが出来ません。

では、会話においてはどうでしょうか?

あなたは相手が話し終えるのを待ってから、応答出来ているでしょうか?








もちろん、相手の話が要領を得ない場合や、同じことの繰り返しだったりすると、ある程度で遮る必要はありますが、

相手が話している最中に応答し始めるのは基本的にはマナー違反で相手を不快にさせます。

子供の頃から周囲の人に「話を最後まで聞け」と言われて来たような「せっかち」な人は、

相手をイラつかせるだけでなく、情報不足に陥りやすいため行動や結果にも悪影響が出やすくなりますね。。








会話でのキャッチボールが出来ない人の要因が仮に「せっかちさ」だとすると、

その「せっかちさ」は介護の色んな場面にも顔を出しかねません。

以前のメルマガでお伝えしたように、例えば、相手が動き出す前に介助の力を加えてしまうとうまく行きませんし、

相手の動作能力をむしろ低下させてしまうので、介助者が自ら状況を悪くすることになりかねません。








介助者(介護者)は心身ともに疲れているので余力がない前提ではありますが、

その疲れが自らの「待てない(せっかち)」というスタンスが要因の一つなのであれば、自業自得のスパイラルから抜ける必要があります。

ご自分が「待てない(せっかち)」という自覚がある人は、「(タイミングを)待つ」練習をしてみて下さい。



もし「忙しくて待てない」というなら、時間管理のスキルを磨けば余裕が持てますし↓

【関連書籍:時間を捻出する方法をご紹介したもの】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w140



「疲れていて待てない」というなら、介助・リハビリ技術以外にも「体力の省エネのスキル」を身に着ければ余力が出来ます↓

【関連書籍:疲れにくくなる方法をご紹介したもの】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w393









もし「人生100年時代」が本当なら、それらのスキルを身に着ける時間はたっぷりありますし、

早く上達すればするほど、あなた自身が早くラクになりますよ。

次回は傾聴スキルの中でも、「相槌(あいづち)の入れ方」お話に進んで行く予定です。

シンプルですが、相手の話の腰を折らずに、スムーズに情報を引き出す大事なスキルの一つです。







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■編集後記
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パキスタンの水害被害に対して、少額ですが募金をしてみました。

日本もこの季節は台風被害が多いですが、

パキスタンは国土の1/3が水没する被害を受けたとのことです。

主要因(温暖化?)へのアプローチも必須ですが、今発生している被害への対応も大事ですね。







リハビリも主要因へのアプローチが必須ですが、当面の(動作能力が高まるまでの)対応も大事です。

例えば、転倒を防ぐのに必要な筋力がつくまでは、手すりや杖など道具類を活用したりするわけです。

でも、危険度がすでに高まっている状態での対応になるので、後手感は否めません。

人間は、実感できる影響が軽度な頃は「どうにかなるだろう」というバイアスが働きやすく対応が遅れがちですが、

事態が深刻になってからでは色々と大変なので、早目に対応したいものです(新型コロナでもそうでしたね)。







どんなケースでも、早くから異変に気づき、警鐘を鳴らしてくれる人は必ずいるものです。

いかんせん、そういう人はいつの世でも奇異な目で見られがちなのが残念ではありますが・・。

私が「ご家族も出来るリハビリ情報」を出しているのも、多分同じなのでしょう。

私が「ご家族がリハビリをする時代」と言ってもまだピンと来ない人の方が多いかと想像しますが(苦笑)、

私に出来ることは情報を出すことなので、やることは変わりません







ちなみに、「もうすぐ転倒するかも」という「兆候」などもご紹介していますので、

早目に取り組みたい人は参考にして下さい↓



【関連動画(再生リスト):身体能力低下の兆候】

https://www.youtube.com/playlist?list=PL87Hh0oDQOdezsvizh7g4wxj2WvUapVz4










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172