第124号:レナト式リハビリのフロー28:その他(腱鞘炎など)

 

 

 

<第124号(2021.9.4)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第124号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー28

  「その他(腱鞘炎など)」



■編集後記:「競争心」は、どこまで?





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■レナト式リハビリのフロー28

  「その他(腱鞘炎など)」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「在宅生活の継続(入院や施設入所をしない生活の継続)」↓

「あなたの高齢のご家族は、最近実際に転倒しましたか? 」↓

「No(転倒していないが、痛みを訴える)」↓

「 あなたの高齢のご家族は、どのような場面や動作で痛みを訴えますか?」↓

「その他(腱鞘炎など)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w231










最近のメルマガでは、ご自宅の高齢者が「転倒はしていないが、痛みを訴える」ケースに進んでいますが、

今回でこのテーマに関しては、ラストになります。











今回は「その他(腱鞘炎など)」の痛みです。

腱鞘炎は軽く見られがちかも知れませんが、例えば、階段昇降の際に手すりを使わないといけない高齢者の手(指)に腱鞘炎が起こったら、どうなるでしょう?

腱鞘炎になったことがある人は分かると思いますが、痛くて握れないので、手すりをちゃんと把持できません。

階段昇降時に手すりを頼っていた高齢者だと、それだけでも落下の危険性が増してしまいますね。









上記URL内でもお伝えしていますが、「腱鞘炎」を単なる「使い過ぎによる影響」と思い込まない方がいいです。

単なる「使い過ぎ」なら、プロスポーツ選手や手などをよく使う職業の人は、しょっちゅう腱鞘炎にならないとおかしいですからね。

同じように手などを使っていても、腱鞘炎になる時とならない時があるのであれば、何か別な要素が加わっている時に腱鞘炎になると考える方が自然です。

気温の低下など「筋膜」が硬くなっていると、腱鞘炎になる可能性た高まります。ゆえに、夏場の冷房や、秋に気温が低下する時期などにもなりやすくなります。









私自身は、リハビリ専門職として働きながら、忙し過ぎて(疲れていることで)自分の体を柔軟に保つケアを怠った際に、腱鞘炎によくなりました。

硬くなった筋膜をほぐす余力がない時になっていたわけです。

ちなみに、利用者さんや患者さんに情報提供できればと想い、複数の治療法を自分の体で試しました(腱を切除する外科手術も、痛い注射も試しました)。

結論から言うと、腱を切除すると腱鞘炎は物理的に再発しませんが、注射だと再発します。

注射も一度で大きく改善しますが、要因が取り除かれないと再発は前提になりますし、注射は同じ部位に何度も打つと腱が切れやすくなるので、医師と相談が必要です。

ならば、外科手術も注射も避けられるに越したことはありません。普段から筋膜の柔軟性を保ち、腱鞘炎を防げるに越したことはないわけですね。


【関連書籍1:他者の筋膜をゆるめる場合】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w16


【関連書籍2:自分の筋膜をゆるめる場合】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w362








次回からは、レナト式フローのオープニングページに戻り、

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」に進んで行きましょう。






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■編集後記
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パラリンピックが進んでいますね。

観ていると、2位になって悔しがっている人、3位だけど満面の笑みで喜んでいる人、それぞれの楽しみ方をしているようです。

元オリンピック選手がケガや事故などでパラリンピック選手に転向した人もいるようなので、

競争心が高いままパラリンピックに出場していると、2位でも悔しいんだろうなあと想像します。







2位になって悔しがるのも、ご本人的には楽しみ方の一つだとは思いますが、

できれば自分自身を褒めてあげる意味でも、喜んで欲しいと個人的には思います。

パラリンピックが勝利至上主義になるのは、何か違う気がしますからね。

「あなたも私も、ハンディキャップがある中で、よくやったよね」と喜び合ってくれるようなシーンを個人的には期待しています。







一般社会においても、誰しも完璧ではないので、言ってみればハンディキャップのようなものを誰しも多少なりとも抱えていると言えるでしょう。

その中にあって、他者に競り勝って自分が1番になり目立つことを望むのでなく、

「お互い大変だったのに、よくやったね」と称え合えるような生き方になって欲しいと願います。

「競争心」は社会の発展にも寄与しますが、それが行き過ぎると他者への否定が行き過ぎて争いの元になったり、貧富の差を拡げたりと、ロクなことはないですからね。

パラリンピックでは「共生」というキーワードがよく聞かれますが、これは一般社会でそのまま必要な概念ですもんね。








最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172