第218号:レナト式リハビリのフロー122:片麻痺への対応33 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応5~

 

 

 

<第218号(2023.6.24)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第218号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー122

  「片麻痺への対応33 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応5~」



■編集後記:良いインフラから、安定的に良いものが生まれますね




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■レナト式リハビリのフロー122

  「片麻痺への対応33 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応5~」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進んでいます。

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。

対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、というお話になります。









概要を振り返ると、以下のようなアプローチはご家族もやれますよ、ということでした。

1)腹筋(ここが仕事してくれないと、全ての動作が不安定になります)

2)お尻まわりの筋肉(ここがフニャフニャだと、腰かけると体がゆがむし、立っても上体の重さを支えにくいです)

3)ウエストの筋肉(ここが低緊張だと、上体が横に傾きやすくなります)








前回からは、上記1の「腹筋」のお話です。

あまり動けない高齢者や、自分でうまく動けない片麻痺の人などに、若い人がやるような「腹筋トレ」は現実的ではありませんね。

だからと言って放置していると、「腹筋」がさらに使いづらく(必要な時に充分な仕事をしづらく)なってしまいかねません。

そこで「レナト式リハビリ」では、他者が外から少し力を加えるだけで、相手の腹筋をしっかりさせて行きます。








前号の最後に、ご自分の腹筋に対して行う方法(セルフの方法)をご紹介しました↓


【10秒でお試し!レナト式リハビリ】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w204

これを体験済の前提で話を進めて行きます。








ご自分の両膝を両手で手前に引くと、「勝手に(自動的に)」腹筋がキュッと締まったのが感じられましたね。

これは「運動連鎖」という、人体が生まれ持った仕組みを活用して

腹筋が収縮せざるを得ないように優しく誘導してあげた結果です。

これは他者に施す場合も同じような反応が出るので、相手は何もしていなくても腹筋が強化されます。








あまり動けない高齢者や片麻痺の人などに対して、これなら腹筋へのアプローチがしやすいですね。

しかも10秒程度で済むので、相手には例えば「車椅子に掛けたままでいいから、ちょっとやらせて」という感じでサッと行える上に

相手への負担がとても少ない(相手はほとんど何もしない)ので、拒否されにくいことで継続もしやすくなります。

その場でも腹筋の緊張が高まるので使いやすくなりますが、継続して効果が「重ね塗り(運動学習)」されると、

必要な場面で腹筋がちゃんと仕事してくれるようになって行きますよ。









次号では、相手が寝た姿勢のまま、上記の腹筋へのアプローチを行う場合の方法に関してお伝えします。

腰かけた姿勢の方が色々とベターなのですが、

相手が起き上がり困難または起き上がりたくないという状況では、

寝た姿勢のまま行えるので、やはり継続しやすくなります。







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■編集後記
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最近は日本人アスリートの世界的な活躍のニュースがよく入って来ます。

野球やサッカー、テニスやバレーボールなどなど、ハイレベルなパフォーマンスを見せる選手が増えていますね。

海外から評価されているものには他に、日本の「育成システム」や「スポーツインフラ」もあるようです。

日本はアマチュアスポーツも盛んだし、指導者やトレーニングスタッフなどの充実がそれらを支えているのでしょう。







世界で通用する日本人選手は過去にもいましたが単発的で、どちらかと言うと「突然変異」のような印象でした。

ところが最近は、一定して高品質な選手を排出できるようになって来たたことから、

いわゆる「メイド・イン・ジャパン」の高品質さが、スポーツ選手にまで発展したようで嬉しいです。

日本は「追いつけ、追い越せ」が得意な民族なので、そういうのに向いているのか知れません。







しかし、最初から日本がリードしている分野に関しては、日本が試行錯誤してモデルを世界に示す必要があります。

日本が発祥の相撲や囲碁将棋などもそうですし、世界に先んじて高齢化していることから「介護」などもそうでしょう。

ただ、介護は単にスキルが大事なだけではなく、介護負担を直接減らすことにつながるリハビリもセットで大事になります。

「日本的なモデル」のようなものが、今後高齢化を迎える他国の参考になるといいですね(レナト式リハビリもお役に立てると嬉しいです)。













最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172