第189号:レナト式リハビリのフロー93:片麻痺への対応4 ~上体自体が横に傾くケース1~

 

 

 

<第189号(2022.12.3)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第189号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー93

  「片麻痺への対応4 ~上体自体が横に傾くケース1~」



■編集後記:「努力の方向性」と「日々の積み重ね」





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■レナト式リハビリのフロー93

  「片麻痺への対応4 ~上体自体が横に傾くケース1~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








最近は、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連に入っています。

片麻痺自体は脳卒中後遺症ですが、それを通して一般の高齢者のリハビリにフィードバックできる要素が沢山あるので、

片麻痺への対応と併せて、色々とご紹介して行きます。

上記URL内に書き切れなかった関連情報なども、ご紹介して行く予定です。








今回も、ご家族がやれることの復習からスタートです。

麻痺自体のリハビリ治療は、専門職の出番です。ご家族ができ得るものとしては、ざっくり以下のようになります↓

1)本来の「安定の柱」をつくり、リラックスすべき所をリラックスさせてあげる(ほぐすなら、その上でほぐす)。

2)逆効果(過緊張の悪化や、それによる体のゆがみ・痛みの増大、動作能力の低下など)になることを、ご本人にしない(させない)。








現在は上記1のお話の途中です。、「骨で効率よく体を支えた方が筋肉はラク」ということに続き、

腰かけた姿勢で体が横に傾いているケースを大きく2パターンに分けると、以下のようになるということもお伝えしました。

A)土台(骨盤)が水平でなく、その上に載る上体が傾いてしまう場合

B)土台(骨盤)は水平だが、その上に載る上体自体が傾いている場合

そして前回はAに関して、仕組みと対応する「レナト式リハビリ」の方法に関してお伝えしました。今回からはBのお話です。









土台(骨盤)が水平なのに、腰かけた姿勢や立った姿勢で上半身が横に傾いているのは、上体自体が横に傾いているからと考えられます。

その際、よくある要因は、上半身の側方(外側)の柱である「ウエストの筋肉」に左右差があることです。

実際、左右のウエストの筋肉を触り比べてみれば、ボリュームや弾力感が異なるので、すぐ分かりますよ。


ウエストの筋肉の触り方などに関しては、書籍でもご紹介しています↓

【関連書籍:ウエストの筋肉が弱いとどうなるか、しっかりさせるカンタンな方法などに関して】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w115481576141600600412








まず、シンプルにイメージしやすいのは、側方の柱が弱い側へ、重い上体が傾く場合です。

重い上体をバランスよく支えるには、左右にある側方の柱が均等な力で支えてくれないと困るというわけです。

ご自分の体でカンタンに実感したい場合は、腰かけた状態から「わざと」片側のウエストの力を抜いてみれば体験できますよ。

その際の対応としては、上記の関連書籍でもご紹介している方法で、ウエストの筋肉をしっかりさせることが出来ます。








余談ですが、脳卒中後遺症で片麻痺の場合、体幹の筋肉は影響を受けにくいと言われていますが(両側神経支配のため)、

お尻の筋肉には麻痺の影響が出ます。

お尻の筋肉は同じ側のウエストの筋肉とコラボで仕事をするので(両者がワンセットで収縮したり弛緩したりするため)、

麻痺側のお尻の筋肉が使いづらくなって痩せると、同じ側のウエストの筋肉も使いにくくなって痩せることがよくあります。








次号では、今回のケースと逆で、「ウエストの筋肉の強い方へ上体が傾く場合」に関してご紹介します。

不思議なことに、これも物理的にあり得ることで、決して珍しくないケースです。

片麻痺でもそうでなくても、できるだけ上体を左右均等に支えられた方が、背骨で効率的に上体の重さを支えられるため、筋肉がリラックスできます。

特に片麻痺の過緊張タイプだと、体のゆがみを戻してあげることで、リラックスすべき筋肉がリラックスできて、

更なる過緊張の悪循環から脱出できるので、大事なことになります







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■編集後記
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サッカー男子のW杯で日本が予選リーグを突破しました。

結局アジア勢は3チームが突破したので、アジアで開催される大会としては盛り上がって良いですね。

ひと昔前までは、「アジアの代表は弱すぎるので、大会への出場枠を減らそう」と真剣に議論されていたようなので、

今大会の奮戦は非常に意義がありますし、個人的にも嬉しいです。







スポーツでも経済でも、後進国がやるべきことをやれば先進国との差(ギャップ)を縮めることが出来ます。

もちろん、一瞬で差が縮まるわけではないので、「努力の方向性」と「日々の積み重ね」が必要ですが、それらが確かならば、やがて結果はついて来るものです。

そしてそれは「介護」も同じで、「本人がもっと動ければ、介護がラクになっていいのに」というギャップを埋めるには、

「努力の方向性」と「日々の積み重ね」が大事です。一緒に少しずつやって行きましょう。









最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172