第185号:レナト式リハビリのフロー89:介助とは18 ~拒否する相手へのアプローチ8~

 

 

 

<第185号(2022.11.5)>

 

 

 


 

☆★☆──────────────────────────────────────

家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

───────────────────────────────────────── 


発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第185号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー89

  「介助とは18 ~拒否する相手へのアプローチ8~」



■編集後記:スポーツ選手だけでなく、介護者も痛みやすい季節で





_______________________

■レナト式リハビリのフロー89

  「介助とは18 ~拒否する相手へのアプローチ8~」

_______________________



今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








最近は、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」をご紹介しています。

その中で、高齢者などの相手が介助やリハビリを「拒否」する場合の対応の話を進めています。

前々回からは「(相手の)体が拒否」するケースをお伝えしていて、前回はリハビリ時に体(筋膜)が拒否する例をご紹介しました。

これは今までお伝えしてきた、(介助の本質と関わる)いくつかの大事な要素を含んだお話なので、今回も余談としてその補足をして行きます。







童話の「北風と太陽」はご存じかと思いますが、本質的に同じことは我々の日常生活でもよくありますね。

例えば、あなたの周囲で、あなたのニーズを無視して、物事をグイグイと強引に押し進めてくる人がいたとします。

あなたはその人に対して当然「不快感」を覚えますし、「抵抗」もしたくなります(実際、抵抗したりします)。

それは「抵抗」とも言えますし、あなた自身を守るための自然な「防御反応(防衛反応)」とも言えます。







逆に言えば、できるだけ相手に「防御反応」を起こさせないようにすると、スムーズに物事が進みやすくなります。

先程の例で言えば、相手があなたのニーズをちゃんと確認してくれて、それを踏まえて物事を進めてくれる場合です。

その際のあなたの反応は、ポジティブでスムーズなものになりますね。

あなたの状況や意思に配慮してくれているわけですから、協力したくさえなるかも知れません。






リハビリでもこれが大事になります。

例えば、相手の体(筋膜)の硬さが動作をジャマしている場合、それをほぐすアプローチになるのですが、

体(筋膜)はどの方向からほぐしても良いわけではありません。

より硬い方向へほぐそうとすると、断裂を嫌がる反応が起こり、むしろ縮こまってしまいます(防御反応)。

これが前回ご紹介した、胸の筋膜(筋肉)を寄せにくい方向からほぐそうとしてはいけない理由です。







「相手の体と対話する意識」がアプローチする人にあれば、相手の体から拒否される可能性は低くなります。

その結果、相手に不快感を与えることも少なくなり、介護やリハビリを拒否される可能性も低くなります。

相手から拒否されて困っている人は、ご自分の意識やアプローチを今一度、見直してみて下さいね。

童話の「北風と太陽」で言えば、レナト式リハビリは「太陽」のアプローチです。

その方が結局は早く目的を果たせますし、最少努力で最大効果を出しやすくなりますよ。








次号からは、レナト式リハビリのフロー(https://no-pain-yes-gain.com/free/w172)における以下のジャンルへ進む予定です。

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」→「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」

脳卒中関連もこれまで取り上げていますが、レナト式フローに記載の内容を補足する形で新たな補足ができれば、と思います。

ご家庭の高齢者などが脳卒中でなくても、脳卒中対応からフィードバックできる要素は沢山ありますよ。







_________________
■編集後記
_________________



今月から始まるサッカー男子のW杯を前に、各国代表選手たちのケガのニュースが入って来ています。

相手からぶつかられてケガをするのは、ある意味避けづらいケガかも知れませんが、

相手との接触なしで起こる筋肉系のケガは、上記の筋膜由来のものがあり得ます。

ざっくり言うと、全身を覆う筋膜のどこかが硬くなっていると、しわ寄せが他の部位に及び、そこを痛めやすくなります。







筋膜は伸縮性のある全身タイツのようなものなので、

どこかが硬く伸びなくなると、別のどこかは引っ張られた状態になっています。

その引っ張られた状態のまま運動(さらなる伸縮の動き)をすると、当然そこに大きなストレスがかかりますね。

スポーツ選手でない一般の人でも、例えば、寒い朝(筋膜が縮こまりやすい状況)に肩や腰が痛くなったりしますし、

手付近の筋膜が(体幹方向へ)引っ張られてゆとりがない状態で手指を使うと「腱鞘炎」にもなり得ます。







介護者が痛みを抱えながら介護し続けているケースがありますが、

ご自分の体のメンテナンスをしないと、介護(介助)を続けられなくなりかねません。

「疲れや忙しさの中で、とても自分の体のケアまで出来ない」という状況は察しますが、

「共倒れ」になると色々と大変なので、寒くなる今後は尚更、ご自分の体をケアして下さい。

ご自分の体(筋膜)をカンタンにケアできる方法をご紹介した作品もあるので、よかったらどうぞ↓


【関連書籍:体をほぐすセルフの方法】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w362











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172