第181号:レナト式リハビリのフロー85:介助とは14 ~拒否する相手へのアプローチ4~

 

 

 

<第181号(2022.10.8)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第180号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー85

  「介助とは14 ~拒否する相手へのアプローチ4~」



■編集後記:あなたの大変さの因果関係を浮き彫りにするヒントになれば





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■レナト式リハビリのフロー85

  「介助とは14 ~拒否する相手へのアプローチ4~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








最近は、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」をご紹介しています。

直近では、高齢者など相手が介助やリハビリを「拒否」する場合の対応の話へ入っています。

前回までの方法で、せっかく相手が拒否要因を語り始めてくれる所まで来たなら、それを台無しにする対応は避けたいものです。

今回も傾聴スキルの一つのご紹介で、「説得するなら、ガス抜きしてから」という方法の前半です。








昔から言われていることですが、「理性」と「感情」は水と油のように性質が異なります。

相手の話の性質が「内容的に、今どちらなのか」という意識で聴かずにマズい(ミスマッチな)対応をすると、うまく行かないことが多いです。

例えば、相手が「~されてイヤだった」と感情の性質をおびた話をし始めているのに、

あなたが理性的に「それは、こうすればよかったんじゃないの」と反応するようなケースです。








自分の中に悶々とガス(不満やネガティブな想い)が溜まっている人は、

それをスムーズに出させてもらえれば、感情モードから理性モードへと自然に切り替わることが多いです。

多くの人は経験があるでしょうが、散々言いたいことを言えたら、その後少し冷静になれますよね(苦笑)。

「感情=心」「理性=頭」と言い換えても同じですが、それらは次元(モード)が異なります。

あなたが感情(心)モードで訴えている時に、相手からすぐに理性(頭)モードで返されると、あなたは「ガス抜き」ができず多少なりとも苦しみます。








こういうことは日常生活でも多いですし、介護現場でも勿論あります。

例えば、薬を飲むのを嫌がる高齢者(感情・心モードで訴えている人)に対して、

医療者やご家族が薬の効果などを述べてすぐ説得にかかる(理性・頭モードですぐ対応する)場面などは典型的です。

ミスマッチな対応ばかりされて、「ガス抜き」が出来ないままの人は、どうなって行くのでしょうか、、、?








一方で、介護者は色々とお疲れな状態でしょうから、

「対応をすぐに終わらせたいんだ(だから、すぐ説得に出てしまう)」となるのも理解できます。

しかし、ミスマッチな対応をすると、こじれて余計に対応時間やストレスが増大することが多いので、

自分で自分の首を絞めている場合は、まずそれに気づく必要がありますね。

次回は具体的な対応の例についてご紹介しますので、ご自分のこれまでの対応を振り返ってみて下さい。







ちなみに、具体的な傾聴スキルなどをご紹介した本も出していますので、ご関心のある方はどうぞ↓


【関連書籍:傾聴スキル関連】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w80







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■編集後記
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リハビリ専門職は治療職なので、「分析→改善」を生業としています。

そのためには、「なぜうまく行っていないのか」ということを解き明かし、苦しんでいる相手に示す必要があります。

私はリハビリ現場にいた頃、それを図式して相手やご家族に見せることもありました。

その因果関係が複雑化してしまっている人には、視覚的に示した方が、解きほぐして行きやすいからです。








「私は介護でストレスまみれだ」という人も、そうなっている様々な要因があるでしょうから、

個々の因果関係を浮き彫りに出来れば、それを改善しやすくなり、「共倒れ」を防ぎやすくなります。

私がネット上で一件一件その作業をするわけにも行かないので、「こういう要素に関してはどうですか?(心当たりないですか?)」という感じで、

出口へのヒントを示したい想いながら、このメルマガも書いています。










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172