第173号:レナト式リハビリのフロー77:介助とは6 ~相手の動き出しを待つと効果的なのは、リハビリも同じです~

 

 

 

<第173号(2022.8.13)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第173号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー77

  「介助とは6 ~相手の動き出しを待つと効果的なのは、リハビリも同じです~」



■編集後記:強風は恐怖




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■レナト式リハビリのフロー77

  「介助とは6 ~相手の動き出しを待つと効果的なのは、リハビリも同じです~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








最近は、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」をご紹介しています。

前回は、「相手の動き出しに合わせて介助の力を加えると、理にかなっている」というお話をご紹介しました。

これはリハビリにおいても同じことが言えるので、今回はそのお話をご紹介します。

どうせ同じ労力をかけるなら、より効果的なアプローチの方が、より望む結果が得られやすくなりますね。








レナト式リハビリは、専門職でなくてもやれる方法を色々とご紹介しています。

その中で登場するキーワードの一つに「運動連鎖」があり、このメルマガでも何度もご紹介しました。

運動連鎖は、例えば、首をおヘソの方へ曲げて行くと、「自動的に」背骨も連動して曲がってくるようなシステムです。

体の各部位がバラバラに動くと非効率なので、関連する部位は「自動的に連動」するように出来ていますね。

動作能力が低下している高齢者などは、それが何らかの理由でうまく機能していない場合があるので、

それを取り戻す(スムーズに使える状態に整える)のは、リハビリの大事な要素の一つです。








リハビリにおける具体例としては、「起き上がり動作」のリハビリを行う際、レナト式リハビリではウエストの筋肉の強化を行います

【関連動画:起き上がり、寝返りは「力の拠り所」をつくって改善

https://www.youtube.com/watch?v=HYM5BDecpAY&list=PL87Hh0oDQOdeDW4HobWyu55viPfhwKc92&index=6



仰向けから斜め前に起き上がる際には、起き上がる側のウエストの筋肉が仕事しないと重い上体を持ち上げにくいです。

そこをカンタンに強化する方法は、「家族もできるリハビリ・シリーズ」のその3でご紹介しています↓

【その3:身体の柱をつくり、傾きを直す】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w391






相手に腰かけてもらった方がウエストの筋肉を強化しやすいのですが、座位保持能力が低下している人ではそれが難しいため、

寝たままの状態でウエストの強化を行う方法も「その3」ではご紹介しています。

その際、相手に「起き上がる方を見て、起き上がろうとして下さい」という声かけをして、

相手が動き出すタイミングを見計らって、狙ったウエストの筋肉を強化する(あなたがカンタンに力を加える)方法をご紹介していますよ。








これは先ほどの「運動連鎖」を利用して筋肉をしっかりさせる方法の一つですが、

相手の動き出しにタイミングを合わせて行えば、「運動連鎖」自体も促通することになります。

逆に、それを無視して自分本位なタイミングで相手に力を加えようとしても、

相手の運動連鎖を「ジャマする」ことになり、効果的に筋肉を強化できないだけでなく、動作自体しづらくさせてしまいます(つまり、逆効果です)。







ちなみに、「逆効果」になってしまう事柄は、介助でもリハビリでもよくあることなので、

書籍なら「その5」に↓

【その5:在宅特集 家族がリハビリをする時代】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w19



動画なら以下の再生リストに少し情報を出しています↓

【再生リスト:よくある「逆効果」や「誤解」】

https://www.youtube.com/playlist?list=PL87Hh0oDQOdcb7NKP-9oTXixJZFUIovp3






ご家庭の高齢者などに、同じ労力をかけて介助やリハビリを行うなら、効果的に行いたいですね。

あなたのせっかくの想いが空回りしないように、逆効果になる要素をおさえて避けましょう。

でないと、相手もあなたもイヤになってしまいかねませんからね。

次回からは、そういうケース、つまり、相手が介助やリハビリを「拒否する場合」についてご紹介して行く予定です。

こじれてしまってからでは、色々とやっかいなことになりかねないので、早目早目に対応してみましょう。






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■編集後記
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私がいる関東は台風が近づいています。

昨日あたりから風がかなり強くなっていましたが、先ほど雨も降り始めました。

リハビリ専門職としては、高齢者などのバランスを強引に崩させる「強風」は正に恐怖です。

屋内歩行など、無風な状態で歩く能力を再獲得しても、屋外の強風の前では不十分で、転倒や大ケガにつながりやすいからです。







ただし、強風は歩行者のみならず、自転車に乗っている人にも危険ですね。

真横から強風を受けると自転車ごと倒れてしまいやすく、そういう光景を私も見たことがあります。

自転車から降りて、自転車を押すのがセオリーかとは思いますが、中高年の中にはそれをしない人がチラホラ見られます。

理由は分かりませんが、察するに、降りて押すのが面倒だとか、そこまでしなくてもと甘く見ている可能性がありますね。







歩行者、自転車、いずれにせよ、強風で転倒すると(通常の転倒より)予期せぬダメージを受けかねません。

物にぶつかったり、周囲の他者を巻き込んだりしかねないので、要注意です。

最近では天気予報系の情報を観れば「風速」の予報も随時チェックできますので、

外出前には気温や湿度、風なども確認するように習慣をつけてみて下さい。








最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172