第134号:レナト式リハビリのフロー38:立ち上がり介助(で困っている)1

 

 

 

<第134号(2021.11.13)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつもお読み下さり、ありがとうございます。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第134号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー38

  「立ち上がり介助(で困っている)1」



■編集後記:「潜在能力」を引き出すことの大事さ





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■レナト式リハビリのフロー38

  「立ち上がり動作(で困っている)1」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「起き上がり動作(で困っている)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w208










前回までで、ベッド上で上体を起こし、腰かける姿勢にするまでの介助が終わったので、

今回からは、「立ち上がりの介助」を始めます(まずは、動作前半のお尻を浮かせる部分です)。

これまでのベッド上の介助だと「転倒」する危険はありませんでしたが(転落はあり得ますが)、

立ち上がり動作や立った後の動作(歩行など)に関しては、相手の重心が高くなる分、転倒を防ぎながらの動作介助になります。










これまでのフローで「立ち上がり動作」に関して仕組みをご紹介して来たので、まず思い出して下さい↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w205

一般の人がラクに立ち上がれるのは(特に、動作前半のお尻を浮かせるのは)、

自分の上半身が落ちる力を使って(重力を使って)、効率よく実現しているのであって、筋力で頑張っているのではない、ということです。









逆に言えば、体幹の支えが崩れていたりして頭の位置が低い場合は

その重力を使うラクな方法をご本人が(物理的に)利用できない状態になっているので、

それを介助でアシストすれば(介助で一時的に相手の頭の位置を高くすれば)、

お尻を浮かせる所まではもっていける、ということになりますね。









その際に、「どうやって相手の頭の位置を高くするのか」というのが肝になりますが、

(背骨が丸く固まっていたりしない限り)非常にカンタンな操作で出来るので、次回やってみましょう。

相手の肩甲骨を操作する方法なので、先にご自分の肩甲骨の動きで体感してもらいたいと思います。

普段から肩甲骨付近が硬い人、コリがひどい人などは、できればほぐして、肩甲骨が動きやすくなるようにしておいて下さい。

もし「ほぐす方法が分からない」場合は、私からの情報も良かったら、参考にして下さい↓



【動画:どちらの方向に、筋膜がより引っ張られているか】

https://www.youtube.com/watch?v=_fWnzpub-cQ&list=PL87Hh0oDQOddcjvPF-0dvutm6kVMe4eI7&index=9


【動画:肩甲骨の内側がコル人】

https://www.youtube.com/watch?v=GYYgLfHJtZc&list=PL87Hh0oDQOddcjvPF-0dvutm6kVMe4eI7&index=13


【書籍:セルフ・ケアの方法】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w362





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■編集後記
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シーズン中かどうかに関わらず、スポーツの話題は多いですね。

日本のプロ野球では、新庄氏が監督になって話題を振りまいていますし、

サッカー男子の日本代表は、ワールドカップのアジア最終予選で苦戦しています。

そういう話題をみていて頭に浮かぶのは「本当に才能ある人(チーム)には、苦労させた方がいいかも」ということです。







自分でどんどん探求して行く修行僧タイプ?の人は別ですが、

本人が自分の才能(潜在能力)に気づいていない・発揮できていない場合などは、監督やコーチなど周囲が導かないと、もったいないことになります。

新庄氏は現役時代(若手の頃)外野守備の練習を、他の外野の選手よりも何mも離れた位置からスタートさせられていたという話を聞いたことがあります。

彼の潜在能力からすれば、他の選手と同じような練習ではもったいないので、より難度の高いメニューが課されたわけですね。

その甲斐もあって、彼は大リーグでも外野の名手と言われるようになっていました。








サッカー男子日本代表に関しては、目標が「ワールドカップのベスト8以上」とのことだし、

才能ある集団なので、ラクにアジア予選を勝ち上がるよりは、けっこう追い詰められるくらいで良いのかも知れません。

選手や関係者、サポーターや視聴者全員がハラハラしてしまうことにはなりますが、

これまでのようにワールドカップには出るけど「参加賞をもらって終わり」という段階を卒業するには、

大陸間プレーオフに回って死闘をくぐり抜けるくらいの試練があった方が、実は目標の「ベスト8以上」に近づき、

関係者全員がハッピーになるのかも知れません(ハラハラしますが)。








いずれにせよ、「潜在能力を引き出してあげる」ことは、本人や周囲が望むなら、とても大事なことです。

レナト式リハビリでは、「リハビリ効果もある介助方法」をご紹介していますが、

相手の潜在能力を引き出すことで、ご本人は自力で動作できる割合が増え、

その分、ご家族の介護(介助)負担が減り、医療福祉関係者の負担も減り、国の医療・介護費も抑制できるならば、

関係者全員にとって「Win-Win」な状態になりますもんね。

ただ、レナト式リハビリがスポーツの例などと異なるのは、理にかなったお互いラクな方法を使うため、決して「試練」ではないことです(笑)。









最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172