第117号:レナト式リハビリのフロー21:移動(段差や傾斜の所)が不安定

 

 

 

<第117号(2021.7.17)>

 

 

 


 

☆★☆──────────────────────────────────────

家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

───────────────────────────────────────── 


こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第117号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー21

  「移動(段差や傾斜の所)が不安定」



■編集後記:暑さで体力を消耗しやすいので、「疲れをやりくり」しましょう


_______________________

■レナト式リハビリのフロー21

  「移動(段差や傾斜の所)が不安定」


_______________________



今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「在宅生活の継続(入院や施設入所をしない生活の継続)」↓

「あなたの高齢のご家族は、最近実際に転倒しましたか? 」↓

「No(転倒していないが、動作が不安定)」↓

「不安定なのは、どのような動作(場面)ですか?」↓

「移動(歩行)段差や傾斜の所」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w194










今回は、「移動(歩行)」の中でも、段差や傾斜のある所の移動が不安定な場合です。

平らな所に比べて難度が高そうなのは当たり前に感じるかも知れませんが、

具体的にどう難しいのか、見て行きましょう。

傾斜は段差の要素と似ているので、ここでは代表として段差を取り上げることにします。









上記のURLのページでも書かせてもらっていますが、難度が上がる大きな要素は「(浮かせる足の)滞空時間の長さ」です。

歩く時は基本的に、左右どちらかの足を空中に浮かせていますが、この「滞空時間」が平らな所と段差のある所とでは大きく異なります。

平らな所では比較的早く足が地面や床に降りますが、段差では浮かせる側の足をしっかり持ち上げる必要があるため、

「滞空時間」がより長く必要で、その分、踏ん張る側の脚で重い上半身を支えられる能力が求められます。









重い上半身を支えるのは骨や筋肉などの「協働作業」ではあるのですが、その「主役」は「お尻まわり」の筋肉です。

上半身を支えるという大きな仕事をするために、お尻まわりの筋肉は生まれつき大きく設計されていますが、

なんらかの理由でお尻まわりの筋肉がやせてフニャフニャになっていると、その大きな仕事ができません。片脚で支える場面では尚更です。

そうなると、浮かせる足の「滞空時間」を稼げないだけでなく、「上半身を支えられず落下=転倒」ということになりかねませんね。









もちろん「手すり」などを利用して支えを補う方法はありますが、手すりは手がすべったりすると、とても危険なことになるので、

自分の筋肉などで支えられるようにするに(本来の支え方に近づけるに)越したことはないでしょう。

レナト式リハビリでは、お尻まわりの筋肉をトントンするだけのカンタンな方法で作って行きますので、

ご本人がほとんど何もしなくても、お尻の支えがしっかりして来ますよ↓


【関連動画:筋トレ:高齢者や片麻痺の方向け】

https://www.youtube.com/watch?v=xxYTVsBDIM0&list=PL87Hh0oDQOddlrUTKub3gp7hUxgsd26uT&index=1









余談ですが、家の中にある一番大きな段差は階段ではなく、玄関の上がり框や中庭から出入りする部分の段差である場合もあります。

必要に応じてその付近に手すりなどを設置することも大事ですが、余計な物をその付近にゴチャゴチャ置いておかないことも大事です

「よりケガしやすい場所」には、そうなりやすい理由がありますので、先手を取って環境も整えてあげて下さい。

それと並行して、身体能力はリハビリで向上・維持し、「転倒→大ケガ→入院」を避けましょうね。

次回は、移動(歩行)の中でも、曲がる所(カーブの場面)が不安定な話に進む予定です。







_________________
■編集後記
_________________


いよいよ日本の蒸し暑い夏がやって来ます。この暑さに耐えているだけでも、体力を消耗しますね・・。

体力自慢の人や、鍛えるのが好きな人はいいのでしょうが、

もともと虚弱気味な人や加齢などで体力が低下している人、余力がなく動くのがシンドイ人にとっては、非常にキツイ日々になりますね。

少しでも消耗を抑えて夏を乗り切るには、「疲れのやりくり」をするといいですよ。








「お金」と同じで「体のエネルギー」も、今日使える上限を越えて使ってしまうと、

翌日以降しばらくその影響を引きずりますね(苦笑)。

逆に、今日使える上限内に抑える「やりくり」が出来れば、疲れも回復させやすく、

いわゆる「へばる」状態に陥らずに、夏を乗り切れる可能性が高まります。








私が以前出版した本の中に、「疲れのやりくり」の方法を具体的に書かせてもらったものがあるので、よかったらご覧下さい。

「よりエネルギーを浪費しやすい動き」などをご紹介していますので、意識してそれら控えると、

同じ作業をこなしても、1日の疲れが減って来ますよ。

日本の夏は過酷です。余力のない人は、体力を節約しながら、乗り切って下さいね↓


【書籍:「疲れにくい方法 ~前編:体の疲れを抑える~】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w31









最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172