立ち上がる時(移乗も含む)に、痛い
(ベッドやイスから)立ち上がる際に出る痛み
として、よくあるのは膝や足首の痛みです
(ここでも、レントゲンなどで変形や損傷が
ある場合は除きます)。
腰掛けていた安静状態から、動作に合わせて
「筋膜」が引っ張られて痛みが出る場合など
もありますし、それらの関節に荷重される
せいで痛みが出る(増す)場合もあります。
前者の場合は、膝の「腱」の部分に痛みが出
やすいです(立った姿勢で言うと、膝のお皿
のすぐ上とか下)。
筋肉の端っこ且つ骨に付着する部分が「腱」
なので、「腱」は骨と筋肉との間にあり、
それらの「橋渡し」をする位置にあります。
不動や気温低下の影響などで、筋肉(筋膜)が
硬く伸びにくくなっていると、「腱」は筋肉と
骨との間にいるため両方に引っ張られ「引き
裂かれるストレス」を受けることになります。
これだと、痛みを訴えますね。
こういう痛みは、立ち上がり動作だけでなく、
階段などの昇降動作の際にも膝付近の「腱」の
痛みとして出やすいです。痛い部位が「腱」の
場合は、周辺の筋肉(筋膜)をほぐして痛み
が軽減するか確かめてみるといいですね。
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※画像のクリックで動画へ移動します ↓
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↑ 立ち上がりでも階段昇降でも、膝が痛くて 踏ん張れないと転倒や転落など大変なことに なりかねないので、早目に対応して下さい
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次に後者(荷重で痛む)ですが、これも
「筋膜」の影響の場合があります。
例えば、全身を覆う筋膜が縮こまっていると、
関節を成す骨同士が必要以上に近づけられ、
関節の中の圧力(関節内圧)が高まるために
痛みが出ることがあります。
関節に荷重していない安静の状態でも痛みは
出ることがありますが(肩など特に)、体重が
かかると関節内圧は当然高まるので、立ち上が
り動作など一気に関節に体重がかかる場面では
なおさら痛みを感じやすくなりますね。
足首などがそのせいで痛むと立って動き回れな
いことになり、家の中でじっとしていることで
身体能力の低下や、不動により更に筋膜が硬く
なって「負のスパイラル」に陥りかねません。
これもやはり周辺の筋膜(筋肉)をほぐして
痛みが軽減・消失するか確かめましょう。
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↑ 冬場に寒い部屋で長時間過ごした後だと ご本人の自覚がなくても筋膜は縮こまって います。その状態で立ち上がろうとすると、 痛みが出やすくなりますね
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「筋膜」をカンタンに緩める方法は、書籍 「家族もできるリハビリ・シリーズ」の 「その4」でご紹介しています ↓
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↑ 冬場は特に(経済的な理由などで)暖房を 使わず、体が冷えて筋膜が縮こまっている 高齢者が少なくありません
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【参考動画】
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↑ 膝の損傷も、病気や事故などを除いては、 膝よりも上下の関節の不具合の影響を 受けることが多いです ↓
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↑ 膝に限らず、関節に「予定外の力」が 加わり続けると、変形や不具合を起こし やすくなります
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