第41号:「家族もできる、片麻痺へのリハビリ」その22

 

 

 

 

<第41号(2020.1.25)>

 

 

 







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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






第41号は、こちらです↓


■「家族もできる、片麻痺のリハビリ」

  その22:動作をジャマするものは、取り除く


■編集後記:誰でもアクセスできる方法を



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■動作をジャマするものは、取り除く
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さて、

このメルマガの第20号からは、脳卒中(脳出血や脳梗塞など)の後遺症である「片麻痺」へのリハビリに関するシリーズを進めて来ました。

最近のメルマガでは、片麻痺の相手の動作能力改善のために、

不足するもの(体の支えなど)をカンタンに作ったり、

それが出来るまでの期間の介助方法(リハビリの要素も入れたもの)をお伝えして来ました。





動作改善の「2本柱」はシンプルに、

1)動作に不足するものは、足す

2)動作をジャマするものは、取り除く

です。






ここまでは、主に1(不足するもの=体の支えなど)に関してお伝えしてきたので、

今回は、2の話(「ジャマする要素」)をお伝えします。

今回のメルマガでは、新たな動画のご紹介はありませんが、

これまでの動画などを振り返りながら、「悪循環」の話をさせてもらいます。







そもそも、動作能力が低下した際に、

これまであった能力、例えば筋力などが「低下した」というのはイメージしやすいので、

リハビリというと、つい「筋トレさせる」ことや、「運動させる」ことに意識が向いてしまいがちです。





もちろん、不足・低下したものは、再び高める必要があるのですが

「2本柱」のもう一つである、「動作をジャマするもの」が増えていることも、同じくらい気にしないといけません。

例えば、過緊張タイプの片麻痺なら、「体の硬さ」がイメージしやすいですね。

体が硬くなり、動作がぎこちなくなれば、安全に効率よく移動したりすることが当然、困難になりますからね。






このメルマガの第31号では、麻痺によって感覚情報が入りにくくなり、

どんどん過緊張へ追いやられる話をさせてもらいました。

リンク→https://no-pain-yes-gain.com/free/w90






また、第27号では、麻痺により左右対称な姿勢を取りにくいことで、

過緊張にならざるを得ない話をさせてもらいました。

リンク→https://no-pain-yes-gain.com/free/w86





こんな大変な状態であるのに、

周囲からは「あれしろ、これしろ」と言われたり、

ゆがんだ体を左右対称にしてもらえないまま(不安定なまま、リラックスできないまま)、動作を強要されたりすると、

更に過緊張にならざるを得ず→更に感覚情報が入りにくくなり→更に過緊張(体が硬くなる)

という「悪循環」にどっぷりハマってしまうわけです。






私が訪問リハビリに携わっていた頃、リハビリのオファーを受けるのは、

だいたいこういう「ニッチもサッチもいかない状況」になってからでした(苦笑)。

もちろん、ご本人やご家族でまかなえなくて困っているから、リハビリに依頼するわけですしね。

ただ、昨今の少子高齢化・労働力不足により、リハビリ専門職も量・質ともに不足傾向ですので、

そういう状況のご家庭を増やさないように「予防」しないと、需要と供給のバランスが保てないことになります。






私としては、これまでのメルマガでご紹介した他の動画でも、

「こういう誤解や、逆効果になることが、実際にご家庭などでよく見られます」

という具体的な例を、お伝えして来ました。

片麻痺のご本人をプラスの方向へ持っていくためには、

周囲の方が「マイナスの方向へ(よかれと思って)引っ張らない」ことも、あまりにも大事です。

関係者全員が苦しむことになってしまいますからね。






ここまでお伝えして、

第20号のメルマガから続けてきた「片麻痺シリーズ」は、いったん終了することにします。

動画は色んなものを作り続けていますので、

またいずれ、片麻痺関連のメルマガも作るかも知れません。






メルマガ自体の大きな流れとしては、これまで、

レナト式リハビリの説明(第1~3号)→動作改善の「2本柱」(第4~7号)

→病院で治らなかった痛み(第8~19号)→片麻痺のリハビリ(第20~41号)と来ました。





私の動画の中で、「痛み」や「片麻痺」に関するものは、YouTubeで再生される回数が多いため、

優先的にメルマガにして、ご紹介や補足などをさせてもらって来た次第です。

それらの次に再生回数が多い動画は、「福祉用具」や「介助方法」、「コリ(肩こりなど)」に関するものなので、

次号からは、「福祉用具」に関する動画をご紹介するシリーズを始めたいと思います。








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■編集後記
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振り返ってみると、「片麻痺」関連のメルマガの数が多いですね。

私が理学療法士として最初に勤めた病院は、

患者さんのほとんどが、片麻痺などの中枢神経疾患で入院されているところでした。






苦しんでいたり、途方に暮れていたりするご本人やご家族と毎日接していたので、

私の中には、「この人達をどうにかせねば」という想いが、自然と強くなったのかも知れません。





片麻痺に限らず、超高齢社会では困っている方々が増える一方です

心身の苦しみもあれば、そこから二次的に、経済的な苦しみなどが発生していたりもします。

そんな方々がアクセスしやすい、カンタンで効果が出やすいリハビリの方法などを、

微力ではありますが、今後もご紹介して行く予定です。

リハビリは決して、外科手術のように専門職以外は完全にアンタッチャブルなもの「ではない」ですからね。やれますよ。







最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


・バックナンバー(ページの後半にございます):https://no-pain-yes-gain.com/free/w46