第27号:「家族もできる、片麻痺へのリハビリ」その8
<第26号(2019.10.20)>
☆★☆───────────────────────────
家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~
──────────────────────────────
こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。
理学療法士はリハビリの国家資格です。
このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースで
拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお
さて、第27号は、こちらです↓
■「家族もできる、片麻痺のリハビリ」
その8:片麻痺:偏った姿勢を左右均等にしていく方法
■編集後記:「よかれと思って」は、危険なシグナル
_______________________
■片麻痺:偏った姿勢を左右均等にしていく方法
_______________________
さて、
このメルマガの第20号からは、脳卒中(脳出血や脳梗塞など)の
第22号からは、「どの筋肉を優先的につくるのか」というお話を
「お尻まわりの筋肉からつくる」という理由や動画のご紹介が始ま
(厳密には、身体の中心である『腹筋の締り』から整えるのですが
これは片麻痺に限らず、人間の体に共通して優先的につくる必要が
今回からは、実際に「麻痺」という言葉が登場する動画も織り交ぜ
では、6つ目の動画をご紹介します↓
「片麻痺:偏った姿勢を左右均等にしていく方法」(3分13秒)
https://www.youtube.com/watch?
動画の中では、
1.「片側に麻痺があると、左右均等な姿勢が取りにくく、悪影響
2.「体がゆがむと骨で支える割合が減り、その分、筋肉が無理に
3.「各要素と、私の各出版作品との関連」
などについてお伝えしています。
3に関しては、必要な時にご紹介するとして、
1と2は密接に関係がある話なので、補足しておきます。
例えば、前号までお伝えしていた「お尻まわりの筋肉」を例にする
腰かけた際に、片麻痺のせいで、片側のお尻に体重をかけにくい場
麻痺がない側のお尻に、無意識に荷重が偏りがちです。
上半身の重さがあまりかからなくなった側のお尻まわりの筋肉は、
支える仕事が減ったため、筋肉が痩せてフニャフニャになってきま
すると、腰かけた姿勢で言えば、骨盤が痩せた側へ傾くことになり
骨盤の上に載っている上半身は連鎖的に横へ曲がってしまいます。
この上半身が「くの字」になった姿勢が長期間続くと、
その状態が「固定化」しやすく、
腰かけた姿勢を続けるのもつらくなりますし、
いざ、立ち上がって動こうとしても、重心が偏るため不安定な動き
更に悪いことに、過緊張タイプの片麻痺であれば、筋緊張が更に高
本来、上半身の重さは、背骨などの硬い骨が支えるので、周辺の筋
上半身が「くの字」になると、骨でうまく支えられないため、その
筋肉としては、必要以上に頑張らねばならないため、ただでさえ過
麻痺側のお尻まわりの筋肉が痩せる→骨盤が傾く→上半身が「くの
筋肉が余計に頑張って支える→筋緊張が必要以上に高まる→過緊張
という「悪循環」ですね。
補足すると、緊張が高まると「感覚情報」も体に入りにくくなるた
こんな「悪循環」の中で苦しんでいる人に向かって、「よかれと思
「歩きなさい。歩けなくなると困るでしょ!」のように周囲の人が
「悪循環」を更に深めてしまうだけなので、非常に危険なのですが
「急がば回れ」で、痩せてしまった「お尻まわりの筋肉」などを改
次回の動画では、簡単に麻痺側の筋肉のボリュームや弾力感を取り
_________________
■編集後記
_________________
私は「よかれと思って」という言葉を非常に嫌います。
一見、相手を思いやっているようで、実は相手の状況やニーズには
自分が「こうしてあげたい」という自分の想いの実現を優先させて
「自分本位」な行為である場合が多いからです。
本当に相手のことを思いやっているなら、
まずは「相手の状況や事情に関心を持ってあげること」がスタート
そこへ、過不足なく救いの手を差し伸べることができれば、
最も良い結果を導き出せる可能性が高まります。
それを実践するだけでも、世の中のトラブルの何割かは、減りそう
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、
早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい
では、また次回をお楽しみに!
(レナト)
・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、
(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」で
・バックナンバー(ページの後半にございます):https:/