第333号:レナト式リハビリのフロー236:片麻痺への対応148 〜片麻痺関連の余談87:〜街中で見かける介助81〜
<第333号(2025.9.6)>
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家族がリハビリをする時代 〜ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ〜
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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。
第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。
拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。
第333号は、こちらです↓
■レナト式リハビリのフロー236
「片麻痺への対応148 〜片麻痺関連の余談87:〜街中で見かける介助81〜」
■編集後記:アクション系の映画は4Dで観ると、やはり楽しい(^^)/
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■レナト式リハビリのフロー236
「片麻痺への対応148 〜片麻痺関連の余談87:〜街中で見かける介助81〜」
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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページから
「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓
「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓https://no-pain-yes-gain.com/free/w186
今はレナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話(余談を含む)として進めています。
片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、
片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。
いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。
「片麻痺に関するその他(余談)」の中でも、「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えした後は「介助」に移りました。
介助スキルも大事なのですが、そもそも介助量や転倒等のリスクを減らしたいなら、
介助スキルに頼り過ぎるより、普段から(介助対象である)ご本人の能力を、
リハビリで向上・維持しておいた方がお互いにラクですね。
片麻痺の過緊張タイプの人に対応するにあたり、留意せねばならないのは、
「逆効果」なことをして、「悪循環」にハマってしまう人を、適切な方向へどう導くか、ということです。
ご本人の頑張り屋な性格や、不安にかられた周囲の人からの無理なアプローチなどにより、
「努力すればするほど、ぎこちない動きになるし、過剰な緊張の体を放置すると余計に硬くなる(その悪循環から抜け出せなくなる、苦しみや危険、介助量も増える)」という、やるせない状況になりかねません。
ここしばらくは「立ち上がり動作」を代表例に「悪循環」と「好循環」の状態を比較して来ました。
ただ、実際の生活では「立ち上がって終わり」ではないでしょうから、
最近は余談的に「立ち上がった後の動作」に関してお伝えし始め、「移動」の次に「移乗」に入っています。
第326号では、ご自分の体で「移乗」を、以下の4つの要素を意識してやってもらいました↓
1)移乗先の物体(車いす他)は、どこに・どの向きで用意されていると移乗しやすかったか
2)両足の位置や動きは、どのようだと動作しやすかったか
3)動作中、頭の位置は上下したか(いったん立ち上がって方向転換したか)、あるいは、中腰のまま水平移動したか
4)手はどう使うと、移乗しやすかったか
「移乗」が出来れば「寝たきり」を防ぎやすくなるので、一つひとつ掘り下げて行きましょう('ω')
前回からは、上記4に関してです。
移乗の際に手の力をがっつり使う人ほど、本来の体の支えが弱くなっていて、
移乗先に着座する際にも落下するような感じになる、というお話をしました。
今回は、この「落下」を少し掘り下げてみます。
一般的な人は「落下を制御できている」ため、そろっと重心を下げてソフトに着座できますが、
高齢者や片麻痺の人などは「落下を制御できていない」と、ドサッと座面に着座しかねません(一般的な人でも、疲れ切っている際などは、ドサッと落下しますね)。
落下の制御は主に筋肉などが仕事するので、筋力発揮ができていないと落下しやすくなるわけです。
着座能力を考える際に「着座動作は、立ち上がり動作のリバース(だから、両者は似ている)」という考え方をすることもありますが、あえて両者の異なる点に注目します。
例えば、立ち上がりの際は「重力」が上昇にも作用(例:お尻が浮く場面)するため、「筋力」は重心の上昇などに必要ながらも、それに依存し過ぎていません。
一方で、着座の際は「重力」は下方へ引っ張る作用が主になるため、それに抗って落下を制御するには「筋力」を使わねばなりません。
純粋に筋肉のボリュームや筋緊張、筋肉同士の収縮連鎖などを整えないと、「ドサッと落下」が続き、ご本人や介助者にとって危険な状態が続きます。
うまく移乗できずに床に落下などの事故があると、
「骨折などの大けが→退院の際に自宅復帰の能力不足→施設へ転所→在宅生活の終了」にもつながり得ます。
しかも、介助者が相手と一緒に倒れこんでしまうような移乗介助の方法だと、介助者もケガをするリスクがあるため、
次号では「移乗介助中に、介助者が相手と一緒に落下してしまう仕組みと対策」に関する動画をご紹介し、内容の補足などをしてみたいと思います(^_-)-☆
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■編集後記
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先日また映画館に行ったのですが、
今回はMX4Dで鑑賞しました。
体感系の4Dは、場面に応じて座席が振動したり、水や風などが自分に向けて噴き出す演出があるので、
アクションが多い映画などの場合は、4Dで楽しむことがあります。
ただ今回感じたのは、終わった後の「楽しい疲れ」でした。
遊園地の過激なアトラクションほどではないけど、
普段ない体への刺激なので、終わると神経などがけっこう疲れていました。
自分が歳をとったと感じる一方、やはり楽しいので、また機会があれば行きたいです(^^)/
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、
早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい。
では、また次回をお楽しみに!
(レナト)
・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46
・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172