第322号:レナト式リハビリのフロー225:片麻痺への対応137 〜片麻痺関連の余談76:〜街中で見かける介助70〜
<第322号(2025.6.21)>
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家族がリハビリをする時代 〜ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ〜
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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。
第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。
拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。
第322号は、こちらです↓
■レナト式リハビリのフロー225
「片麻痺への対応137 〜片麻痺関連の余談76:〜街中で見かける介助70〜」
■編集後記:夜中も暑くなって来ました( ;∀;)
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■レナト式リハビリのフロー225
「片麻痺への対応137 〜片麻痺関連の余談76:〜街中で見かける介助70〜」
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「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓
「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓https://no-pain-yes-gain.com/free/w186
今はレナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話(余談を含む)として進めています。
片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、
片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。
いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。
「片麻痺に関するその他(余談)」の中でも、「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えした後は「介助」に移りました。
介助スキルも大事なのですが、そもそも介助量や転倒等のリスクを減らしたいなら、
介助スキルに頼り過ぎるより、普段から(介助対象である)ご本人の能力を、
リハビリで向上・維持しておいた方がお互いにラクですね。
片麻痺の過緊張タイプの人に対応するにあたり、留意せねばならないのは、
「逆効果」なことをして、「悪循環」にハマってしまう人を、適切な方向へどう導くか、ということです。
ご本人の頑張り屋な性格や、不安にかられた周囲の人からの無理なアプローチなどにより、
「努力すればするほど、ぎこちない動きになるし、過剰な緊張の体を放置すると余計に硬くなる(その悪循環から抜け出せなくなる、苦しみや危険、介助量も増える)」という、やるせない状況になりかねません。
最近は、「悪循環」と「好循環」の状態を比較して来ています(具体的に「立ち上がり動作」を代表例に)。
第313号では、立ち上がり動作の「後半(ご本人が両脚を伸ばして、立つところまで)」に関して、悪循環の主な要素を以下のように列挙しました。
<悪循環の要素>
・ご本人は腹筋に力が入りづらい開脚姿勢のままなので、おじぎ(上体を前傾)しても、「連動して両下肢の筋緊張が高まる」ことが起こりづらい【物理的な影響】
・両下肢の筋緊張が高まりにくいので、「立ち上がる準備」ができにくい。【物理的な影響】
・その状態なのに、立ち上がる方向へ介助の力を加えられると、介助の力に「抵抗する反応」が起こりやすい。【物理的な影響】
・両足の裏に体重移動してから立ち上がるための上体移動も、そもそもしづらい。【物理的な影響】
比較する「好循環」の話に、前号から入っています(介助・リハビリは、こういう方向を目指す、ということで)。
前号では、相手の開始「姿勢」に関して、お伝えしました。
今回は、開始時の「環境(座面の高さなど)」に関して、まとめて行きます。
あなた自身の体で実感してもらった情報を、整理して介助に使えるようにしましょう(^_-)-☆
相手が腰かけている「座面の高さ」は、ご自分の体で試してもらった通り、
座面が「高目」の方が「低目」よりは立ち上がりやすかったでしょう。
上体を「おじぎ」する際のお尻の浮き具合も、「高目」の方がスムーズでしたね。
ただし、「高目」の座面に腰かけるには、体幹など体の支えに安定性がより求められます。
つまり、体の支えがまだ弱い段階の相手を、高目の座面に腰かけさせるのは、
姿勢が崩れたり、あなたが目を離した隙に相手が床に転落するリスクも高くなります。
ベッド上に腰かけた場合など、背もたれがないケースでは、なおさら危ないですね('ω')
なので、相手の体幹の支えがまだ弱いなら(頭の位置を自力で無理なく、高く保持できないなら)、
無理に高い座面に設定しない方が無難です(肩甲骨操作ほかの介助スキルでカバーでき得ますし)。
ここまでは分かりやすいように、単純に「正面に立ち上がるだけ」の動作(介助)を取り上げていますが、
実際の生活(介助)現場では、椅子やベッドから「立ち上がって終わり」ということには多分なりませんね。
その後に歩行などの「移動」があったり、車いすやポータブルトイレへの「移乗」があったりするでしょう。
余談的にですが、そういうケースの話も次号からしてみましょう('ω')
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■編集後記
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夜中、暑くて寝苦しくなって来ました。
私はエアコンの「除湿」を使い始めていますが、
温度設定が高目なこともあって、夜中に何度か目を覚ましてしまいます。
特に、枕の温度が上がって、その熱を体が嫌がる感覚が強いですね( ;∀;)
エアコンの設定を変える前に、
枕がヒンヤリ感じるようなパッド的なものを試してみようかと検討中です。
まだまだ夏本番ではないので、
対応策も小出しにして行こうかと思っています('ω')
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、
早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい。
では、また次回をお楽しみに!
(レナト)
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・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172