第318号:レナト式リハビリのフロー221:片麻痺への対応133 〜片麻痺関連の余談72:〜街中で見かける介助66〜
<第318号(2025.5.24)>
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家族がリハビリをする時代 〜ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ〜
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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。
第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。
拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。
第318号は、こちらです↓
■レナト式リハビリのフロー221
「片麻痺への対応133 〜片麻痺関連の余談72:〜街中で見かける介助66〜」
■編集後記:簡易トイレ
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■レナト式リハビリのフロー221
「片麻痺への対応133 〜片麻痺関連の余談72:〜街中で見かける介助66〜」
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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページから
「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓
「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓https://no-pain-yes-gain.com/free/w186
今はレナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話(余談を含む)として進めています。
片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、
片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。
いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。
「片麻痺に関するその他(余談)」の中でも、「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えした後は「介助」に移りました。
介助スキルも大事なのですが、そもそも介助量や転倒等のリスクを減らしたいなら、
介助スキルに頼り過ぎるより、普段から(介助対象である)ご本人の能力を、
リハビリで向上・維持しておいた方がお互いにラクですね。
片麻痺の過緊張タイプの人に対応するにあたり、留意せねばならないのは、
「逆効果」なことをして、「悪循環」にハマってしまう人を、適切な方向へどう導くか、ということです。
ご本人の頑張り屋な性格や、不安にかられた周囲の人からの無理なアプローチなどにより、
「努力すればするほど、ぎこちない動きになるし、過剰な緊張の体を放置すると余計に硬くなる(その悪循環から抜け出せなくなる、苦しみや危険、介助量も増える)」という、やるせない状況になりかねません。
最近は、「悪循環」と「好循環」の状態を比較して来ています(具体的に「立ち上がり動作」を代表例に)。
第313号では、立ち上がり動作の「後半(ご本人が両脚を伸ばして、立つところまで)」に関して、悪循環の主な要素を以下のように列挙しました。
<悪循環の要素>
・ご本人は腹筋に力が入りづらい開脚姿勢のままなので、おじぎ(上体を前傾)しても、「連動して両下肢の筋緊張が高まる」ことが起こりづらい【物理的な影響】
・両下肢の筋緊張が高まりにくいので、「立ち上がる準備」ができにくい。【物理的な影響】
・その状態なのに、立ち上がる方向へ介助の力を加えられると、介助の力に「抵抗する反応」が起こりやすい。【物理的な影響】
・両足の裏に体重移動してから立ち上がるための上体移動も、そもそもしづらい。【物理的な影響】
比較する「好循環」の話に入る前に、上記の各要素に関する補足説明をしていますが、
今回も、上記3つ目の要素に関してです。
前号では、介助(特にタイミング)がまずいと、相手の動きをジャマしてしまい、
相手を誘導するどころか「抵抗」をつくり出してしまう例を、あなた自身で体験してもらいました。
では「どうすれば相手と息を合わせられるのか」という例が、今回のメインになります。
根本にないといけないのは「相手への関心」で、氷山に例えると、水面下の大きな部分(本質部分)です。
一方、それが個々の事象として水面上に現れやすい要素としては、
「観察」不足や、相手に合わせる「意識」、実際にタイミングを見計らう「行動」などです。
まず、水面下の本質部分である「相手への関心」に関してです。
何事も「逆」を考えれば、その意義が浮き彫りになるので、この機会にご自分で想像してみて下さい。
「相手に無関心」な人が、相手を介助しようとすると、どうなりそうですか?
または、あなたが介助される側の立場だった場合、あなたに無関心な人に介助されると、どうなりそうですか?
次に、水面上の個別の要素の例ですが、
相手に無関心で相手の言動を「観察」しないと、相手のニーズがつかみにくいです。
相手のニーズがつかめないと、介助者は自分勝手な(相手とフィットしない)アプローチをしがちです。
そういう介助を繰り返しても上達しづらいし、相手からの満足感や信頼も得られにくいですね( ;∀;)
「悪循環」の要因を掘り下げていくと、介助者自身の問題も浮き彫りになることが多いです。
相手の立場で考えられないと、「自分はわるくない、相手がわるい」となりやすいので、
うまく行かず、お互いにストレスが溜まりやすいですね( ;∀;)
次号では、上記4つ目の要素(両足の裏に体重移動してから〜云々)に進みましょう。
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■編集後記
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私は防災系の準備が好きな方なので、
最近は「簡易トイレ」の練習もしています(大小どちらも)。
いざ必要になってからでは、入手(自作)も練習も困難でしょうから、
今のうちにやっているわけです。
いざやってみると、
想像通りだった部分や、想像を超えていた部分(笑)もあり、
けっこう楽しんでやれています。具体的には言いませんが(^_-)-☆
いずれ車内でもやってみたいとは思っています、、、。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、
早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい。
では、また次回をお楽しみに!
(レナト)
・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46
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