第317号:レナト式リハビリのフロー220:片麻痺への対応132 〜片麻痺関連の余談71:〜街中で見かける介助65〜

 

 

 

<第317号(2025.5.17)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 〜ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ〜


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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。










第317号は、こちらです↓




■レナト式リハビリのフロー220

  「片麻痺への対応132 〜片麻痺関連の余談71:〜街中で見かける介助65〜」




■編集後記:「フラクタル構造」は、俯瞰レベルを高めるヒント(^_-)-☆




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■レナト式リハビリのフロー220

  「片麻痺への対応132 〜片麻痺関連の余談71:〜街中で見かける介助65〜」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページから

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








今はレナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話(余談を含む)として進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









「片麻痺に関するその他(余談)」の中でも、「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えした後は「介助」に移りました。

介助スキルも大事なのですが、そもそも介助量や転倒等のリスクを減らしたいなら、

介助スキルに頼り過ぎるより、普段から(介助対象である)ご本人の能力を、

リハビリで向上・維持しておいた方がお互いにラクですね。








片麻痺の過緊張タイプの人に対応するにあたり、留意せねばならないのは、

「逆効果」なことをして、「悪循環」にハマってしまう人を、適切な方向へどう導くか、ということです。

ご本人の頑張り屋な性格や、不安にかられた周囲の人からの無理なアプローチなどにより、

「努力すればするほど、ぎこちない動きになるし、過剰な緊張の体を放置すると余計に硬くなる(その悪循環から抜け出せなくなる、苦しみや危険、介助量も増える)」という、やるせない状況になりかねません。









最近は、「悪循環」と「好循環」の状態を比較して来ています(具体的に「立ち上がり動作」を代表例に)。

第313号では、立ち上がり動作の「後半(ご本人が両脚を伸ばして、立つところまで)」に関して、悪循環の主な要素を以下のように列挙しました。


<悪循環の要素>

・ご本人は腹筋に力が入りづらい開脚姿勢のままなので、おじぎ(上体を前傾)しても、「連動して両下肢の筋緊張が高まる」ことが起こりづらい【物理的な影響】

・両下肢の筋緊張が高まりにくいので、「立ち上がる準備」ができにくい。【物理的な影響】

・その状態なのに、立ち上がる方向へ介助の力を加えられると、介助の力に「抵抗する反応」が起こりやすい。【物理的な影響】

・両足の裏に体重移動してから立ち上がるための上体移動も、そもそもしづらい。【物理的な影響】









比較する「好循環」の話に入る前に、上記の各要素に関する補足説明をしていますが、

今回は、上記3つ目の要素に関してです。

介助意識やスキルがまずくて、相手をスムーズに誘導できないどころか、

相手の動きや意識に「抵抗」を生み出してしまい、お互いにストレスがたまるパターンです('ω')









まずは、「抵抗」がどういうものか、あなたの体で実感してみましょう。

誰か協力者がいるなら、あなたの手(腕)を引っ張ってもらいます。

あなたは腰かけていても、立っていてもいいのですが、

協力者から「さあ、行こう」のような感じで、手(腕)を引っ張ってもらいます。








もし、協力者が引っ張るタイミングが、あなた自身が動き出そうとするタイミングと合っていれば、

あなたはスムーズに、引っ張られる力に従うことができます。

逆に、例えば、協力者が引っ張るタイミングが早くて、あなたがまだ動き出しできる状態にない場合、

あなたの体の反応としては、引っ張られる力に「抵抗する反応(その場にとどまろうとする反応)」になりますね。








これは介助やリハビリ現場では、あまりにも大事な要素です。

あなたは相手の動作を介助しようと(不足する分を補ってあげようと)しているのに、

逆に相手の動作をジャマしていることになるわけですからね( ;∀;)

では、どうすれば相手と息を合わせられるのか、という例については、次号で見て行きましょう。




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■編集後記
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世界には「フラクタル構造」と呼ばれる、対象物の一部の構造が、全体の構造と基本構成が同じ(似ている)、という法則のようなものが存在します。

樹木や雲などがよく例に出されますが、私は人間(社会)でも本質的に同じ法則があると見ています。

例えば、各家庭では「会計係」や「渉外係」など担当が何となく決まっていることでしょう。

その規模を家庭→会社→政府などに拡大しても、同じような担当部署があり、構造が似ていますよね。











それを人間の性質に当てはめると、例えば学校のクラスには、

まじめな生徒達もいれば、その逆の生徒達もいるし、中間的な生徒達もいます。

そういう比率は社会全体でも似ている可能性が高いし、世界全体における国別の国民性でも似た比率になる可能性が高いですね(日本人は世界的には「まじめな生徒」の典型です)。

最近は移民問題のニュースをよく目にしますが、最初から一定割合は「まじめでない人達」がどの国にもいる前提で考えた方が、議論が効率化するかも知れませんね(^_-)-☆



















最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい。

では、また次回をお楽しみに!



(レナト)











・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172