第305号:レナト式リハビリのフロー208:片麻痺への対応120 〜片麻痺関連の余談59:〜街中で見かける介助53〜

 

 

 

<第305号(2025.2.22)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 〜ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ〜


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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。










第304号は、こちらです↓




■レナト式リハビリのフロー208

  「片麻痺への対応120〜片麻痺関連の余談59:〜街中で見かける介助53〜」




■編集後記:汎用性と独自性、どちらのケースか判断しながら



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■レナト式リハビリのフロー208

  「片麻痺への対応120〜片麻痺関連の余談59:〜街中で見かける介助53〜」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページから

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








今はレナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話(余談を含む)として進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









「片麻痺に関するその他(余談)」の中でも、「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えした後は「介助」に移りました。

介助スキルも大事なのですが、そもそも介助量や転倒等のリスクを減らしたいなら、

介助スキルに頼り過ぎるより、普段から(介助対象である)ご本人の能力を、

リハビリで向上・維持しておいた方がお互いにラクですね。








今回も、片麻痺者の動作能力を上げて、介助者の負担(介助量)を減らす話には変わりありません。

さらに言うと、レナト式リハビリでよく登場する「改善の2本柱(足りないものは足す、ジャマするものは取り除く)」の、「ジャマするものは取り除く(減らす)」の方の話になります。

片麻痺者(過緊張タイプ)の「体(筋膜)の硬さ」は動作をジャマするので、それをを取り除いたり(減らしたり)、普段から柔軟性をできるだけ保つように先手を打つことで、

ご本人の動作能力の向上や事故リスクの軽減、介助者であるあなたの介助負担の減少などを目指しましょう。









最近は、コリや痛みにつながりやすい体(筋膜)の硬さが、

どういう条件下で起こりやすいかの「まとめ的な内容」に入り、主な要素を列挙しました(メルマガ第294号で)。

その後、その各要素を掘り下げ、対応などをご紹介しています。

要素として<温度関連>→<不動関連>→<精神の緊張>→<痛みによる防御的収縮>へと進み、今回は<片麻痺の過緊張>です。








一般の人でも「空気が読めない」など、状況(環境)に適合した言動を取れないケースがあります。

環境から情報を集めていない、集める情報に偏りがある、情報処理に問題がある、そこから出力(行動)する際にエラーが出る、などの可能性がありますが、

これは片麻痺の過緊張タイプの人が(程度にもよりますが)日常的に経験していることです。

ざっくり言えば、主に麻痺のせいで、状況(環境)に最適な筋緊張より高くなりやすい、というわけです。










一般の人でも、例えば、大事なスポーツの試合で緊張し過ぎると(筋緊張が高くなり過ぎると)ぎこちない動きになったりと、パフォーマンスに悪影響が出ます。

ましてや、片麻痺の過緊張タイプの人だと、筋緊張が高まるだけでも動作に悪影響が出るのに、

(ほぐしたりしてもらえず)その状態を長時間・長期間放置されると、

体(筋膜や筋肉)が硬くなってしまいそうなのは、イメージしやすいでしょう。









体が硬いまま動こうとすると、不安定な状態で動くことになるので、

余計に筋緊張が高まり、更に体が硬くなる「悪循環」にハマりやすくなりますね。

片麻痺過緊張タイプの人をみていると、頑張り屋な人(特に男性)がこれに陥る印象があります。

ご本人の「頑張らねば」という強い想いが「逆効果」になり、自らリハビリの進行を妨げる残念な事態になりがちです。







この対応は、これまでも何度かお伝えしましたが、

とても大事なことなので、まとめ的にご紹介するのが良いと判断します。

過緊張タイプに「共通する要素や対応」と、部位ごとで配慮点があるような「個別対応」に大きく分けて、

次号以降でお伝えする予定です('ω')





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■編集後記
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世の中には「独自性」と「汎用性」というものがあります。どちらが良いという話ではありません。

例えば、最近話題のインバウンドも、日本文化の独自性が好まれている現象の一つと言えますし、

それは日本が(海外から色々取込みつつも)自国内で独自に色々なものを熟成させて来た影響と考えられます。

一方で、「グローバリズム」が進む世界では、共通語として英語が使われるなど、「汎用性」が求められますね。








リハビリにも同じようなことが言えて、

患者さん・利用者さんの独自要素に対応した方が良いケースならば、個別性重視のアプローチをする必要がありますし、

一般的なアプローチで対応できる部分に関しては「共通プログラム」のようなプロトコールにそった対応で良いでしょう。

レナト式リハビリは基本的に「人間に共通した部分へのアプローチ(汎用性の方)」ですが、臨床でたまに見かけるようなレアケース(独自性の方)も、仕組みや対応方法が参考になりそうなものは、ご紹介しています(^_-)-☆
















最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい。

では、また次回をお楽しみに!



(レナト)











・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172