第302号:レナト式リハビリのフロー205:片麻痺への対応117 〜片麻痺関連の余談56:〜街中で見かける介助50〜

 

 

 

<第302号(2025.2.1)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 〜ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ〜


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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。










第302号は、こちらです↓




■レナト式リハビリのフロー205

  「片麻痺への対応117〜片麻痺関連の余談56:〜街中で見かける介助50〜」




■編集後記:適応力が高いうちに、色んな経験ができるといいですね



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■レナト式リハビリのフロー205

  「片麻痺への対応117〜片麻痺関連の余談56:〜街中で見かける介助50〜」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページから

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








今はレナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話(余談を含む)として進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









「片麻痺に関するその他(余談)」の中でも、「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えした後は「介助」に移りました。

介助スキルも大事なのですが、そもそも介助量や転倒等のリスクを減らしたいなら、

介助スキルに頼り過ぎるより、普段から(介助対象である)ご本人の能力を、

リハビリで向上・維持しておいた方がお互いにラクですね。








今回も、片麻痺者の動作能力を上げて、介助者の負担(介助量)を減らす話には変わりありません。

さらに言うと、レナト式リハビリでよく登場する「改善の2本柱(足りないものは足す、ジャマするものは取り除く)」の、「ジャマするものは取り除く(減らす)」の方の話になります。

片麻痺者(過緊張タイプ)の「体(筋膜)の硬さ」は動作をジャマするので、それをを取り除いたり(減らしたり)、普段から柔軟性をできるだけ保つように先手を打つことで、

ご本人の動作能力の向上や事故リスクの軽減、介助者であるあなたの介助負担の減少などを目指しましょう。









最近は、コリや痛みにつながりやすい体(筋膜)の硬さが、

どういう条件下で起こりやすいかの「まとめ的な内容」に入り、主な要素を列挙しました(メルマガ第294号で)。

その後、その各要素を掘り下げ、対応などをご紹介し始めています。

要素として<温度関連>→<不動関連>と進み、前回からは<精神の緊張>へ進んでいます。








心(精神)の緊張が体の緊張(筋緊張)に影響するのは一般の人でも同じなので、

片麻痺(過緊張タイプ)の人は尚更というお話も前回しました。

今回は片麻痺の人に対して、どうしてあげれば良いか、というお話です。

結論から言うと、心の緊張アップと「逆の要素」を提供してあげれば良い、ということです。







「心(精神)の緊張」は「不安や恐怖」と言い換え得るので、

その逆の状態と言えば「安心(リラックス、安定)」ということですね。

ここには物理的な(肉体的な)安定も含まれますし、

そこから来る精神的な安定(安心)も含まれます。









前回は、その中でも物理的な(肉体的な)安定を提供するお話でしたが、

今回は「精神的な安定(安心)」を提供するお話です。

介助者がご本人に与え得るものを中心にご紹介します。

大きなヒントは、片麻痺の人が精神的な緊張を高めてしまう場面にあります。









例えば、片麻痺のご本人を、あなたが屋外で歩行介助している際に、

ご本人が精神的緊張を高めてしまう場面(それによって、筋緊張も高まり動作がぎこちなくなる場面)は、どういうものか思い出してみて下さい。

人によっては段差が視界に入った時だったり、群衆や自転車が正面から迫って来る時だったりします。

介助者としては、この時ご本人をリラックスさせるために、何をしてあげられるでしょうか?








例えば、段差が視界に入った場面なら、

物理的(肉体的)安定が既にリハビリで提供されている前提なら、落ち着いて段差に臨める状況にしてあげることです。

ご本人は段差のことで頭が一杯になっている可能性があるので、

介助者が周囲の安全を確認したり、確保したりしながら、ご本人が落ち着いて動作能力を発揮しやすい環境を提供してあげることですね。







また、正面から群衆や自転車が迫って来る場面なら、

介助者が、その人達からご本人を守るような位置取りをしたり、

常にやや遠方もチェックし、対向者が見えたら早目にご本人の歩行を止めたり、

歩行の進行方向や速度を変えてもらったりという誘導をすることで、ご本人の精神的緊張を和らげ得ます。







ご本人からすれば、「この人(介助者)は、常に先回りして安全な状況を確保してくれる」という「安心感(信頼感)」があれば、

必要以上に精神的な緊張(そして、そこから来る肉体的な緊張=筋緊張)を高めなくて済みそうですね。

「信頼」は「リラックス」につながりやすいので、介助者に対する信頼以外にも、自分自身の動作能力に対する信頼も高められると「リラックス」につながりやすくなります。

次号では余談的に、普段のリハビリや生活を通してご本人や介助者が「成功体験」を積むことが大事になるというお話をさせてもらう予定です。









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■編集後記
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主要なプロスポーツの移籍ネタが盛り上がっています。

野球なら日本代表クラスの選手がまた海を渡りますし、

サッカーなら最近は10代の若手でも海外へ移籍します。

移籍は噂も含めて、観ている側は楽しめますね。








私は「海外へ行くなら、できるだけ若いうちに」と考える派です。

自分自身も20歳くらいの時と30代半ばに海外にいたことがありますが、

「適応力」という意味では、より若い時の方が断然ありました。

一般的な日本の若者に関しては、最近は海外を目指す人が減ったと聞きますが、機会のある人はぜひ海外で「もまれて」欲しいですね('ω')
















最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい。

では、また次回をお楽しみに!



(レナト)











・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172