第258号:レナト式リハビリのフロー162:片麻痺への対応73 ~片麻痺関連の余談12:~街中で見かける介助6~

 

 

 

<第258号(2024.3.29)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~


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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 










第258号は、こちらです↓




■レナト式リハビリのフロー162

  「片麻痺への対応73 ~片麻痺関連の余談12:~街中で見かける介助6~」




■編集後記:一つひとつ分かって行くと、楽しい





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■レナト式リハビリのフロー162

  「片麻痺への対応73 ~片麻痺関連の余談12:~街中で見かける介助6~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は余談的に、「片麻痺に関するその他」に進んでいます。

これまで「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えし、最近は「介助」でした。

ただ、介助量やリスクを減らしたいなら、その場での介助スキルに頼り過ぎるより、

普段から(介助対象である)ご本人の能力を、リハビリで向上・維持しておいた方がいいですね。








動作などの「安定」の要因を知るには、逆の「不安定」の要因を知ることが大事です。

前号でご紹介した、片麻痺の過緊張タイプによく見られる「不安定要素」は、以下です↓

1)足(の裏)が床や地面とケンカし、うまく接地できないし、体重を載せられない。

2)左右の脚に交互に体重を移動しづらく、抜重した脚を進みたい方向へ動かせない。

3)2の抜重した脚を動かす際、必要な「滞空時間」をかせげない









今回も上記の2に関してです。

前号では、麻痺側の足が床や地面と仲良くできず、体重をうまく載せられない(体重移動できない)ために、

反対側の足を抜重して前や後ろへ運べない(その結果、移動できない)お話でした。

今回は、体(筋膜)の硬さが体重移動をジャマして、同じような結果(移動しづらい状態)になるお話です。








片麻痺の過緊張タイプの人は、体(筋膜)が硬いまま放置されがちです。

普段からほぐしてくれる人が周囲にいればいいのですが、なかなかそうも行かないでしょう。

片麻痺でない一般の人でも、例えば、寒くて過緊張な状態のまま寝て、翌朝になって体が硬くなっているというのは経験があるかも知れません。

一般の人だと、その後自分で柔軟運動をしたり、活動することでほぐれたりするかも知れませんが、片麻痺の人には難しい場合が少なくないわけです。







話を戻すと、

ざっくり言えば、お尻付近の筋膜が硬いままだと、骨盤の左右への移動をジャマします。

骨盤の移動がジャマされると、左右への体重移動がジャマされて、やはり動かす足の抜重がうまく行きません。

これもご自分でカンタンに疑似体験できます。







まず、立った状態で両手をお尻にあて、歩いてみると骨盤が左右に移動しているのが分かりますし、

お尻付近の(ズボンなどの)生地が移動・伸縮していることが分かります。

筋膜は全身タイツのようなものですから、筋膜が硬くなった影響は、服の生地が硬くなった影響と似ています。

なので、疑似体験としては、ご自分でお尻付近の生地をつかんで伸びづらくした上で歩こうとしてみて下さい。

骨盤の移動がジャマされて、足を浮かせにくくなる(歩きにくくなる)体験ができますよ。







次号では、上記3のお話へ進む予定です。

屋外では特に段差や傾斜が多いため、そこへ臨む片麻痺の人にとっては、身体能力がより問われる場面になります。

付き添う介助者がその場面だけ介助量を増やすのはもちろんアリですが、

普段からリハビリで能力を高めることで、ご本人が自力で対応しやすくなる(その結果、介助量も減って介助者もラクになる)に越したことはないですね。





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■編集後記
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私は金属に関しては、全然詳しくありません。

金属に詳しくないので、化学反応なども詳しくありません。

先日鉄板を買ったので、油の被膜をつくるシーズニングという作業を人生で初めて行っているのですが、

いちいち失敗?しながら、「なぜ、うまく行かなかったのだろう」と都度、調べている最中です。








最初からうまく行かなくても当たり前なので、気にしないで楽しくやっています。

それに、作業がうまく行かないのには理由がありますし、うまく行くのにも理由がありますもんね。

それらが一つひとつ分かって来ると更に楽しいし、応用もきき始めると更に楽しくなるのでしょう。

皆さんの介助スキルやリハビリスキルも同じかと思います。楽しんで下さいね(^_-)-☆











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい

では、また次回をお楽しみに!



(レナト)











・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172