第254号:レナト式リハビリのフロー158:片麻痺への対応69 ~片麻痺関連の余談8:~街中で見かける介助2~

 

 

 

<第254号(2024.3.2)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~


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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 










第253号は、こちらです↓




■レナト式リハビリのフロー158

  「片麻痺への対応69 ~片麻痺関連の余談8:~街中で見かける介助2~」




■編集後記:スーパーでの買い物時に、介助者のセルフ練習





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■レナト式リハビリのフロー158

  「片麻痺への対応69 ~片麻痺関連の余談8:~街中で見かける介助2~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は余談的に、「片麻痺に関するその他」に進んでいます。

ここでは、「リハビリ専門職の立場から言うと、こういうことはおススメしない(逆に、オススメする)」という要素を、

理由つきでご紹介して行くイメージです(私見ですが)。

これまで「ベッド柵」などの用具類に関してお伝えし、前号からは「介助」です。









街中では時々、片麻痺の人が歩いているのを見かけます。

一人で歩いている場合もあれば、介助者がついている場合もありますね。

一般的な高齢者への(歩行)介助においても、介助者が「予測」で危険回避するのは大事ですが、

片麻痺(特に過緊張タイプ)の人への介助では「緊張が高まりそうな場面」を認識した上での予測が重要です。









体の緊張(筋緊張)が高まってしまいやすい状況には個人差もありますが、

以下のように「共通した」状況・要素もあります(片麻痺でない一般の人でも同じです)。

基本的には「リラックスしやすい状況の真逆」な要素ばかりですね

<一般的に筋緊張が高まりやすい状況の例>

・不安定な姿勢や動き
・精神的に緊張
・痛み
・寒さ








どうでしょうか?

一般的な人でも、上記のような要素があると筋緊張が高まりますよね。

片麻痺の人ではそれが更に極端になり、硬く不安定な動作になりやすい、とざっくり把握してもらえばいいでしょう。

ちなみに、前号で例として挙げた「傾斜のある歩道に入る際に、筋緊張が高まり動きが硬くなった例」は、

傾斜に入る前なら2つ目の要素、傾斜に入ってからなら1つ目の要素が強そうですね。









片麻痺の人に対し(歩行)介助者として一緒に歩いている人は、

普段からその人の動きが硬くなる場面を、ある程度把握していることが望ましいです。

例えば、家の中で、少しの高さの敷居でも、片麻痺のご本人がまたごうと片脚を挙げると過緊張になってバランスを崩しやすい、とか。

ならば、屋外でも、それに似た場面が近づいて来たら、近距離での見守り介助から実際に手を沿える介助に切替えたりできるわけですね。









ただ、そのような、「片麻痺のご本人にとっての弱点(=介助者にとっても危険)」を普段から減らしておけるに越したことはありません。

上記の「寒さ」や「痛み」の要素には、暖かい恰好をしたり、痛みがある際にはムリしない等の対応が出来そうですが、

「不安定な姿勢や動き」や「精神的に緊張」には、物理的な安定やそれによる安心を与えてあげられた方がいいですね。

その辺は、「リハビリ」によって得られる可能性があるので、次号ではその辺りのお話に進みましょう。









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■編集後記
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本文の方で介助者の話題が出ているので、屋外介助などで危険を避けやすくなる「練習」の話をしてみましょう。

手っ取り早いのは、買い物で行く「スーパー」の中で行える練習です。

あなたは普段と同じく買い物をするればいいのですが、これまでと違うのは、

棚にある商品ばかり見るのではなく、周辺にいる人々を「観察」し「(人流を)予測」することです。








状況は常に変わり得るので、サッカー選手のように常に周囲をチラチラ見ます。見る際のポイントは、

・どこに人がいるか
・その人達は、どういうスピードで、どっちに動いているか
・(相手の顔の向きなどから)どちらに行きたそうにしているか

などです。

もちろん、障害物の位置なども見ておきますが、人間は移動するので、より注意が必要です。








あなたの買い物自体も進めますが、周囲をチラチラみている合間に充分行えます。

むしろ、周囲に危険や混雑がないことを確かめた上でなら、じっくり商品をのぞき込むこともしやすくなります。

あなたは周囲の状況に適した、メリハリのきいた動き(非常に質の高い動き)になるわけですね。

そうなれば、屋外で歩行介助などをする際にも、いち早く危険を察知して、相手を安全に導いてあげられますよ(^_-)-☆










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい

では、また次回をお楽しみに!



(レナト)











・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172