第237号:レナト式リハビリのフロー141:片麻痺への対応52 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応24~

 

 

 

<第237号(2023.11.4)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第237号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー141

  「片麻痺への対応52 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応24~」



■編集後記:世界も人間の体も似ています ~フラクタル構造~




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■レナト式リハビリのフロー141

  「片麻痺への対応52 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応24~」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進んでいます。

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、

というお話をこれまでしてきて、今回は「まとめ的な内容」です。









ご家族もやれるアプローチとして、以下の3つに関してご紹介しました;

1)腹筋(ここが仕事してくれないと、全ての動作が不安定になります)

2)お尻まわりの筋肉(ここがフニャフニャだと、腰かけると体がゆがむし、立っても上体の重さを支えにくいです)

3)ウエストの筋肉(ここが低緊張だと、上体が横に傾きやすくなります)









共通するのは、緊張が足りない筋肉に対して、

外からの誘導で強く収縮せざるを得ないように追い込んだり、

外からの刺激でボリュームや弾力感を増したりしたことです。

(片)麻痺は神経ルートの途中で問題がある状態なので、筋肉自体の特性を活かすアプローチはできるわけですね。








麻痺側の緊張を高める狙いやメリットは、緊張が高まったその先にあります。

例えば、筋肉のボリュームや弾力感を左右均等に近づけることで、姿勢が左右均等化され、

上体の重さを背骨で受ける割合が高まれば、少ない力で体を支えやすくなります。

片麻痺のご本人が自分で腰かけた姿勢を保持しやすくなり、離床が進み、生活の質が高まりやすくなりますね。










麻痺側の下肢の緊張を高めて、荷重能力を高める方法もいくつかあるのですが、

私がリハビリ現場でやっていた専門的なもの(多少複雑なもの)は、ここでは割愛します。

ただ、動画で専門職向けに紹介したことはあるので、参考までにURLを添付しておきます↓

【関連動画:相手が寝たままでも「麻痺側下肢の支持性」を高める方法】

https://www.youtube.com/watch?v=2yYA6eTOw7k&list=PL87Hh0oDQOdfpKgcb5VpfwfY3O2GU0TKT&index=15








あまり複雑でない方法も実はあるので、余談的に次号でご紹介する予定です。

ご家族が施すリハビリは、シンプルで安全なものが原則なので、

そういうものをお伝えします。









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■編集後記
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中東でも戦闘が始まっています。

欧州ではウクライナ問題が続いており、いずれも日本から見ればかなり西方での出来事ではあります。

遠いから日本は安全かというと、東アジアには「台湾有事」の懸念があり、日本政府も防衛費増大で対応中ですね。

各紛争を通して大国同士の力関係が変化するようだと、日本への影響も変化し得るので、「世界はつながっている」と実感します。








これって、レナト式リハビリを体験してもらっている人には、人間の体と似ていると感じられるかも知れません。

特に「筋膜」の話の時に、人間の体を「球体」で考えると影響(痛み)の出方が分かりやすいですよ、とお伝えして来ました。

【関連動画:原因が反対側にある場合】

https://www.youtube.com/watch?v=P881ZdNjsrg&list=PL87Hh0oDQOddcjvPF-0dvutm6kVMe4eI7&index=1








目の前で起こっている現象(体なら痛み)の部位は被害者であって

真犯人は別なところにいる、というのも似ている気がします。

目先の事柄に一喜一憂するのも人生の味わい方の一つかも知れませんが、

できれば俯瞰(ふかん)する高さを上げて、できるだけ全体像を捉えて対処したいものです。










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172