第234号:レナト式リハビリのフロー138:片麻痺への対応49 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応21~

 

 

 

<第234号(2023.10.14)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第234号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー138

  「片麻痺への対応49 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応21~」



■編集後記:食欲の秋ではありますが



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■レナト式リハビリのフロー138

  「片麻痺への対応49 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応21~」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進んでいます。

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。

対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、というお話になります。









概要を振り返ると、以下のようなアプローチはご家族もやれますよ、ということでした。

1)腹筋(ここが仕事してくれないと、全ての動作が不安定になります)

2)お尻まわりの筋肉(ここがフニャフニャだと、腰かけると体がゆがむし、立っても上体の重さを支えにくいです)

3)ウエストの筋肉(ここが低緊張だと、上体が横に傾きやすくなります)








最近は、上記3の「ウエストの筋肉」に関して、ご紹介しています

仰向け(天井向き)に寝た相手に対してウエストの筋肉をしっかりさせる方法の話を続けています。

相手が自力で頭を上げにくい場合は介助で力を貸すので、その場合の工夫の話が今回のメインです。

介助系の話をする時に、私がいつもお伝えしていることの復習から始めましょう。








ポイントとしては、「相手本位」な介助であることです。逆は「自分本位」な介助ですね。

例えば、歩行の介助をする際でも、相手の動き始めを待って、不足分の力をアシストするのはいいのですが、

相手の動き出しを待たず(待てず)、相手を進ませようと引っ張ったりすると、相手の体にはその力に「抵抗する反応」が起きてしまいます。

引っ張られる力に抵抗するわけですから、その場にとどまろうとする力を起こしてしまい、歩行してもらいたいのに「逆効果」になるわけです。









相手が仰向けで、(右ななめ前の方へ)起き上がり動作のように頭を上げようとしているなら、

相手の目線が右に動き、首の前側の筋肉に力が入った(筋肉がぴくッと動いた)タイミングで、頭を浮かせる力をアシストするのは良いですね。

決して、介助だからといって、相手の体が動き出していないのに、介助者が「自分本位」に動かし始めないで下さい。

相手は自力で頭を持ち上げられないとしても、「自分の右手をのぞき込むようにして」と伝えれば、目の動きや首の筋肉の収縮などは自力で起こせる可能性が高いですしね。









頭を持ち上げる際の介助の工夫は、他にもあります。

ざっくり言うと「(相手の)首を引き延ばすように行わない」となりますが、これは次号でご紹介する予定です。

どうせなら最少努力で最大効果を得られた方が、相手にとっても、介助者であるあなたにとってもラクですもんね。

より効果的な工夫や方法を、粘り強く一つ一つ身に着けてみましょう。







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■編集後記
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私は時々、ダイエットを短期間やります。

最近も、ズボンのウエストが少しきつく感じ始めたので、仕方なく数日やっています。

体重と動作能力とが深く関係しそうなことは、イメージしやすいですね。

例えば、同じ筋力なら、体重が重い方が動きにくいものです(動きが遅くなる、疲れやすくなる、など)。








また、体重増加は「痛み」にもつながりやすくなります。

よくあるのは「膝」の痛みですが、お腹の脂肪が増えて腰が反らされることになると「腰痛」も起こしやすくなります。

腰が反らされると、その裏側にある「腹筋」は引き延ばされることになるため、お腹に力が入りづらくなります。

そうなるとレナト式リハビリでよくお伝えする「悪循環」が始まるので、早目にくい止めたいところです。










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172