第233号:レナト式リハビリのフロー137:片麻痺への対応48 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応20~

 

 

 

<第233号(2023.10.7)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第233号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー137

  「片麻痺への対応47 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応20~」



■編集後記:漫然と使っても、技術は伸びにくいです




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■レナト式リハビリのフロー137

  「片麻痺への対応47 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応20~」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進んでいます。

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。

対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、というお話になります。









概要を振り返ると、以下のようなアプローチはご家族もやれますよ、ということでした。

1)腹筋(ここが仕事してくれないと、全ての動作が不安定になります)

2)お尻まわりの筋肉(ここがフニャフニャだと、腰かけると体がゆがむし、立っても上体の重さを支えにくいです)

3)ウエストの筋肉(ここが低緊張だと、上体が横に傾きやすくなります)








最近は、上記3の「ウエストの筋肉」に関して、ご紹介しています

前回からは、仰向け(天井向き)に寝た相手に対してウエストの筋肉をしっかりさせる方法の話に入りました。

そしていつも通り、まずはご自分の体で試してもらいました。

その時に感じたウエストの筋肉の強い収縮を、これまで通り「運動連鎖」を使って相手の体に起こすだけです。








ご自分の体で試してもらった際(右ウエストの筋肉を狙う想定)は

(右ウエストをのぞき込むように)頭を右上に持ち上げた辺りで、右ウエストの筋肉の強い収縮を感じられたでしょう。

これを相手の体で再現する際、相手が自分で頭を持ち上げられるか否かで介助するか否かが変わるだけです。

相手が自分で頭を持ち上げられるなら、「ご自分の右手をのぞき込むように頭を上げて下さい」と言えばいいだけですね。









その際、あなたはやりやすいポジションに位置すればいいですが、

相手の右ウエストを狙うなら、あなたの左手を相手の右ウエストにあて、筋肉を収縮を感じられるようにしましょう。

空いているあなたの右手は、もし相手が頭を上げられない(または上げてもすぐ落下する)場合に、相手の頭を介助することに使えばいいですね。

右ウエストの筋肉が強く収縮する状態で、可能なら約10秒キープして、しっかりさせて行くのも、いつも通りです。







仰向けに寝た姿勢の相手には、おおまかには上記の流れで行いますが、

より効果が出やすい工夫や、逆に効果が出づらくなる要素などは、ここでもあります。

また、頭の介助の仕方(より効果的な方法)や、相手の方が体格が大きくて介助しづらい場合の工夫など、

ケースに応じた対応などのお話は、次号以降で行う予定です。







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■編集後記
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最近は用事があって、家電量販店に行く機会が増えました。

目的は主に新型ノートパソコンなのですが、数年前と比べても、その薄さや軽さに驚きます。

私はノートパソコンの初期?のも使っていたので、まるで罰ゲームのような重さや容量の少なさを鮮明に思い出しますが(笑)、

技術の進歩を実感できる時代に生きていることを、驚きつつも楽しんでいます。







技術は、ご存じの通り、積み重ねでどんどん改良されます。家電でもそうですし、介助やリハビリのスキルも同じです。

逆に、うまく行かない場合は、「なんかおかしい。どこか改善できるはず」という意識でいれば、改善しやすくなります。

逆に、「なんかやたら力が必要で疲れる」など「おかしいな」と感じたら、漫然と続けないで、適切にやれてるか再確認したりするのがいいですね。

それを積み重ねるとメキメキうまくなるので、ご自分をラクにする(介護負担を減らす)ことが加速しますよ。










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172