第231号:レナト式リハビリのフロー135:片麻痺への対応46 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応18~

 

 

 

<第231号(2023.9.24)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第231号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー135

  「片麻痺への対応45 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応18~」



■編集後記:ロボットが普及するまでのギャップ期間を埋める





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■レナト式リハビリのフロー135

  「片麻痺への対応45 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応18~」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進んでいます。

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。

対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、というお話になります。









概要を振り返ると、以下のようなアプローチはご家族もやれますよ、ということでした。

1)腹筋(ここが仕事してくれないと、全ての動作が不安定になります)

2)お尻まわりの筋肉(ここがフニャフニャだと、腰かけると体がゆがむし、立っても上体の重さを支えにくいです)

3)ウエストの筋肉(ここが低緊張だと、上体が横に傾きやすくなります)








最近は、上記3の「ウエストの筋肉」に入っています。

「運動連鎖」を利用して、外からの操作で狙った筋肉を強く収縮させる(その結果、しっかりさせる)ことを、

まずはご自分の体で試してもらい、その後、相手の体に施す方法をご紹介しました。

今回は相手の体に施す方法の補足として、筋膜を寄せる作業を相手の「肩」付近でどうやるのか、というお話です。








ご自分の体に行う場合は「胸」付近で行うとやりやすいのですが、いかんせんデリケートなエリアであるため、

相手に対して行う際は(狙うウエストの筋肉から見て)対角線上の「肩」付近にアプローチする方がベターです。

例えば、相手の右ウエストをしっかりさせたいなら、相手の左肩付近で筋膜を操作し、

筋膜のゆとりを(対角線的に)右ウエストの方へ寄せるイメージですね。









相手の「肩」を使う理由は、その「肩の丸み」を使うと、筋膜を寄せやすくなるからです。

もしあなたが相手の正面に位置して行うのであれば、相手の肩の丸みの少し後方から前方に向けて

肩の丸みに沿うように筋膜のゆとりを寄せてくれば、肩の丸みの上だけで寄せる距離を稼げます。

もしそれが胸だと、筋膜を(皮膚や筋肉と一緒に)数cm寄せようとしたらデリケートなエリアを触ってしまいそうですが、

肩ならば、丸みの部分だけで数cmくらいは余裕でスペースがありますからね。








後はご自分の体に試してもらった時と同じです。

相手の肩に置いた手で、相手の重心を少しずらしてあげなら(相手の頭の位置は変えず、左右のお尻の荷重具合を少し変えながら)、

肩に置いた手で筋膜を(狙った側の)ウエストの筋肉に寄せてあげれば、運動連鎖によってウエストの筋肉は自動的に強く収縮します

あなたの反対側の手で、ウエストの筋肉が強く収縮してるのを確認しながら10秒間キープすることを積み重ねれば、しっかりして来る可能性が高いです。








ここまでは、相手が「腰かけた姿勢」でウエストの筋肉をしっかりさせる方法のお話でした。

相手が何らかの理由で「寝た姿勢」であっても、

基本的には同じような考え方でウエストの筋肉にアプローチできます。

次号では、その具体的な方法に進んで行きましょう。







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■編集後記
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久しぶりに外食をしたら、厨房からテーブルまでの配膳をロボットがやっていました。

動画で観たことはあったのですが、実際に目の前に来ると、面白い光景でした。

通路でロボット同士が鉢合わせになりそうな時は、片方のロボットが待つ場面も見られ、

安全な速度やオペレーションで運営されているんだなあと感心しました。







労働力不足をロボットで補うことは、介護など人員確保が簡単でない分野にも広く導入されて欲しいものです。

先進各国はみな少子化・労働力不足の傾向ですが、技術力のある日本がモデルを示せる分野と言えます。

ただ、別な切り口から言えば、ロボットなどが普及するまでの「ギャップ期間を、何で埋めるか」にも注目が集まるでしょう。

それを埋めるものとして、レナト式リハビリなどの「ご家族ができるリハビリ」がお役に立てれば幸いです。










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172