第215号:レナト式リハビリのフロー119:片麻痺への対応30 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応2~

 

 

 

<第215号(2023.6.3)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第215号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー119

  「片麻痺への対応30 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応2~」



■編集後記:災害へも、高齢者の転倒事故などにも、「備蓄」が大事ですね



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■レナト式リハビリのフロー119

  「片麻痺への対応30 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応2~」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「過緊張タイプで(手指や足首など)関節が曲がって困る」ということへの対応をご紹介していました。

前回からは逆に、「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進んでいます

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、というお話になります。









前回は、筋緊張が低下している体の状態を、一般の人でも経験があるような例(ぬるま湯に長時間入った後の例)でご紹介しました。

「ぬるま湯」に入る習慣がなくてピンと来なかった人なら、「寝起き」の体の状態をイメージしてくれてもいいです。

朝起きたての時や、夜間トイレに起きて移動する時などは、体にうまく力が入らずフラフラしやすいですね。

この「力がうまく入らず」というのが、筋緊張が下がっている状態とイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

筋肉の立場としては、「まだ準備ができていないから、体を支えるような仕事を持って来ないで欲しい」といったところですね。










寝起きのフラつきを抑えるには、(起き上がる前に)布団の中で多少体を動かしたり、

上体を起こしてベッドに腰かけた姿勢で足踏みをするなどしていれば、

筋肉の緊張が(そのあと立って動くのに)必要な状態に近づいて来ます(上がって来ます)。

では、高齢者や片麻痺の人のように、ご自分では思うように動きづらい人の場合はどうすれば良いでしょうか?









結論から言うと、基本的な動作や姿勢保持に必要な部位の筋緊張に、他者がアプローチしてあげるのが良いでしょう。

例えば、全ての動作などで必要になる「腹筋」や、

起き上がり動作に必要な「ウエストの筋肉」

起き上がった腰かけた際の土台になる「お尻まわりの筋肉」などに対してです。

何か動作をする直前にアプローチするのもアリですが、できれば普段からコツコツと積み重ねておくと良いでしょう。









「レナト式リハビリ」では、ご本人が自力で動きづらい(姿勢を保持しづらい)場合など、

外からの力(ご家族などのアプローチ)で、狙った筋肉をカンタンに収縮させたり、

必要な筋肉のボリュームや弾力感を高めたりできます(筋緊張を高めたりできます)。

自力であまり動けないご本人が自分で筋トレをするのは現実的でないでしょうから、

外からの力で導く方法を、次号からご紹介して行く予定です。








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■編集後記
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また台風の被害が報告される季節になって来ました。

今回は関東で初めて線状降水帯が発生したことも、話題になっています。

治水工事はずっとやって来ているでしょうし、ハザードマップなどの整備も進んでいるとは言え、

人口が増えて(昔の人が住まなかった)低い土地などにも人が住むようになっていると、どうしても被害は出るのかも知れません。







台風自体は自然現象とは言え、そこから起こる「事故」は人間の対策・対処方法次第で変わり得ますね。

これはどの分野でも言えることで、リハビリ分野なら「高齢者の転倒事故」なども同じ要素があります。

年齢的な衰え等は自然なこととは言え、世界中の高齢者が全員転倒するわけではないので、

やはり個々の対策・対処方法が大事になって来ます。







「転倒→(骨折などの)大ケガ→手術→入院→動作能力が戻らず施設入所→自宅復帰できず」というパターンにならないよう、

普段から、「転びにくい体」「転んでも大ケガしづらい体」にしておくことが大事です。

災害への備え(食料品などの備蓄)と同じく、高齢者の体も普段から各パーツの状態や連携を整えておくわけですね。

「レナト式リハビリ」はカンタンな方法なので、日々の積み重ねで、高齢者の体に有事への備えを施しやすいですよ。












最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172