第214号:レナト式リハビリのフロー118:片麻痺への対応29 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応1~

 

 

 

<第214号(2023.5.27)>

 

 

 


 

☆★☆──────────────────────────────────────

家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

───────────────────────────────────────── 


発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第214号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー118

  「片麻痺への対応29 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応1~」



■編集後記:誰しも何らかの手段で「自己実現」できることが大事ですね



_______________________

■レナト式リハビリのフロー118

  「片麻痺への対応29 ~筋緊張が不足して支えが弱い人への対応1~」


_______________________




今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








ここしばらくはずっと、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺でない一般の高齢者などにも当てはまる要素が少なくないので(人間の体は基本的に同じ構造ですし)、

片麻痺でないケースにも参考にしてもらえると嬉しいです。

いつの間にか点と点が線になって理解が深まって来ると、同じ事柄への対応でも楽しくなって来ますよ。









最近は片麻痺の中でも「過緊張タイプで(手指や足首など)関節が曲がって困る」ということへの対応をご紹介して来ました。

今回からは逆に、「筋肉の緊張が不足して(体を支えにくくて)困る」ということに対して、どう出来るかというお話に進みます。

前提としては、「完全な弛緩麻痺」は除きます。対象としては、筋肉の緊張がゼロではないが、何割かは低下しているケースです。

それを高めて必要な緊張に近づけたい(その結果、体を支える部位が必要な仕事を果たして欲しい)場合にどうするか、というお話になります。









まず、筋緊張が低下しているイメージを、ざっくり持ってみましょう。

あまり力が入らず、フニャっとした弱々しい状態を思い浮かべてもらうといいでしょう。

例えば、一般の人でもぬるま湯に長時間入った後などは、筋肉の緊張が下がっているので、姿勢も動作もダラッとしてしまいます。

この状態の時に、「シャキッとしろ!」と言われても、困りますよね(笑)。

逆に、寒くて体が縮こまる時(緊張が高い時)に「リラックスしろ」と言われても難しいです。









筋肉の緊張は、必要な時に必要なだけ欲しいです。

それが麻痺などの理由でうまくコントロールできず放置されていると、

体のゆがみや姿勢・動作の不安定さ等に直結し、

ご本人は生活動作などで困るし、ご家族は介助などで大変さを感じることになってしまいます。









特に、片麻痺のご本人としては、自分ではどうしようもないことが多く、

自助努力で何とかしようとする程、悪循環にハマりやすいのが問題です。


他者がアプローチしてあげる必要がありますが、

麻痺の治療自体のようにリハビリ専門職でないと出来ない類のこともあれば、

緊張が低い部位を高める(整える)ことのように、

専門職でなくても出来る類のこともありますので、ここでは後者の方をご紹介して行きます。









片麻痺のご本人を独りで闘わせては結局、ご家族も大変になるので

頼れる専門職に何らかの理由でお願い出来ていない時期などは特に

ご家族がやれることをやってあげる(逆に、やらない方が良いことはやらない)と良いでしょう。

今回のテーマもこれまでと同じく、ご本人だけでなく、ご家族もラクになるという目線や方向性で進めて行きます。








_________________
■編集後記
_________________


「自己実現」という言葉には、色んな範囲のものが含まれそうです

例えば、人生の夢を達成した時のように大きな事柄もあれば、

背中がカユイのでかいた、というような、ちょっとした事柄もあり得ます。

共通するのは、事柄の大小ではなく「自分のやりたいことを(何らかの手段で)やれた」ということですね。

人間はこれがないと、生活の質(QOL)が低下するだけでなく、

人によっては、生きる希望まで失ってしまいかねません。










やりたいことをやるのに(何か自己実現するのに)手段はいくつもあるはずです。

目的地へ着きたいなら、移動手段は車や徒歩など色々あるように。

目が悪いけど文字を読みたい・景色を観たいなら、メガネをかける等の手段があるように。

片麻痺の人や一般の高齢者でも、何らかの手段でやれる(自己実現できる)社会であることが大事ですね。

リハビリはその大きな一つの手段ですので、一緒にやってみましょう( ^ω^ )










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172