第207号:レナト式リハビリのフロー111:片麻痺への対応22 ~伸ばそうとして縮こまらせる「逆効果」17~

 

 

 

<第207号(2023.4.8)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第207号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー111

  「片麻痺への対応22 ~伸ばそうとして縮こまらせる『逆効果』17~」



■編集後記:動画作成の練習を始めています




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■レナト式リハビリのフロー111

  「片麻痺への対応22 ~伸ばそうとして縮こまらせる『逆効果』17~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








最近は、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連のお話を進めています。

片麻痺自体は脳卒中後遺症ですが、それを通して一般の高齢者のリハビリにフィードバックできる要素が沢山あるので、

片麻痺への対応と併せて、色々とご紹介しています。

上記URL内に書き切れなかった関連情報なども、このメルマガでご紹介して行く予定です。








今回も、ご家族がやれることの復習からスタートです。

麻痺自体のリハビリ治療は、専門職の出番です。ご家族ができ得るものとしては、ざっくり以下のようになります↓

1)本来の「安定の柱」をつくり、リラックスすべき所をリラックスさせてあげる(ほぐすなら、その上でほぐす)。

2)逆効果(過緊張の悪化や、それによる体のゆがみ・痛みの増大、動作能力の低下など)になることを、ご本人にしない(させない)。








最近は、片麻痺で曲がってしまう手指や肘などに対して、よくあるケースへの対応に関してご紹介しています。

「伸ばして(ほぐして)あげたいのに、逆に縮こまらせてしまう(逆効果な結果になる)」ことが多いことはお伝えしました。

仕組みと手順を覚えれば、どなたでも出来ますし、「再現性」があるので何度でも行えますよ。

最近ではその具体的な対処方法のお話に入っており、下記の手順Dに関するものに入っていました。








以下も復習です。伸ばしたい部位は色々あるでしょうけども、共通する手順は以下のようになります↓

A)セッティング(相手の体を安定させる)

B)軽く揺する(緊張を下げる)

C)筋膜の「ゆとり」を、伸ばしたい部位に寄せて来る

D)指や肘、脚など、伸ばしたい部位を伸ばす

E)伸ばした部位が戻りにくいよう保持する








前号では、麻痺側の握ってしまう「手指」を実際に伸ばす作業に関して、

相手が「腰かけた姿勢」で行う場合の方法を、上記A~Dの順に具体的にご紹介しました。

今回は初めて「上記E」に関してお伝えします。

これは手指でも足首でも基本的に同じ要素なので、そのことをご紹介した動画から始めましょう↓


【伸ばした手指などを、硬いもので保持しない方が良い仕組み】

https://www.youtube.com/watch?v=atL-wze-oaY&list=PL87Hh0oDQOdclnaYJOjpn-gSEZiZqfh5P&index=4








動画の中でも伝えていますが、片麻痺過緊張タイプの場合、

「より強い側の筋肉」が前面に出るから、手指なら手のひら側に曲がるし、足首なら内側に曲がります。

その「より強い側の筋肉」の刺激して緊張を高めてしまうと(手指なら、硬いものを握らせたりすると)、

上記A~Dでせっかく緊張を下げて伸ばしたのに、

「より強い側の筋肉」が再び緊張を高めて前面に出て来ますね(手指などが再び曲がってしまいますね)。








「(手指など、せっかく伸ばした)この状態を保ちたい」と願う気持ちは充分察しますが、

ここで対応を誤ると(硬いもので状態を保持しようとすると)、逆効果になってしまいかねません。

しかもこれだと、施術者がせっかく伸ばした手指などを、施術者自身が再び曲がりやすくしてしまっているため、

自作自演の作業を繰り返す、残念なことになりますもんね。








伸ばした手指を保持するにしても、硬い物(硬いボールなど)を避け、

比較的柔らかい物(例えば、小さ目のタオルなどを適度に丸めたり)を手の中に入れてあげる方が、

「より強い筋肉」を刺激しなくて済み、結果的に伸ばした指を保ちやすくなります。

手指や足首などを曲がったまま放置すると「拘縮」になって戻し難くなり、動作や姿勢への悪影響が大きいので、注意したいですね。








今回はせっかく上記の動画をご紹介したので、次号は「足首」が内側に曲がるケースのお話をする予定です。

特に上記Cと関連して、少し掘り下げてみたいと思います。

足首を内側に曲げる筋肉(筋膜)は、下肢の内側や横隔膜などと深く関連するので、

車椅子などに長時間「ずっこけ座り(仙骨座り)」している高齢者などでは、仕組み的にも伸ばしづらいし戻りやすいです。

対応しないと何が困るのか、どう対応すれば良いのかを、(やや専門的ですが)ご紹介したいと思っています。








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■編集後記
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最近の私は、いわゆる「動画作成」を少しずつ練習しています(現在執筆中の作品に使いたいからです)。

私の既存のYouTubeチャンネルも動画ではあるのですが、ご存じの通り「紙芝居的」なつくりの動画なので(苦笑)、

世間でよくあるような、実際の人物の動きに合わせてテロップや音楽がつくタイプの動画ではありません。

今は段階として、高性能なカメラや複雑なソフトなどを使わず、最小限の設備でどこまで作れるかを試している最中です。









他者がYouTubeなどに投稿している「動画撮影の方法」に関する動画などを参考にするのですが、

説明のうまさや、視覚的な分かりやすさなど、勉強になることが多いなあ、といつも実感します。

動画のクオリティを自分がどこまで求めるか次第で作業内容も違って来ますが、

他者の洗練された投稿も参考にしながら、できるだけ「シンプルに、分かりやすい」もの、

それでいて「レナトらしいなあ」というようなものを作れたら、、、と思っています('ω')

初心者なので大変さはありますが、基本的には「楽しい」ですね!











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172