第197号:レナト式リハビリのフロー101:片麻痺への対応12 ~伸ばそうとして縮こまらせる「逆効果」7~

 

 

 

<第197号(2023.1.28)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第197号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー101

  「片麻痺への対応12 ~伸ばそうとして縮こまらせる『逆効果』7~」



■編集後記:大寒波・・ある映画を思い出します





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■レナト式リハビリのフロー101

  「片麻痺への対応12 ~伸ばそうとして縮こまらせる『逆効果』7~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「脳卒中後遺症(片麻痺)などの悪化を防ぐ」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w186








最近は、レナト式リハビリのフローの中でも、「片麻痺」関連に入っています。

片麻痺自体は脳卒中後遺症ですが、それを通して一般の高齢者のリハビリにフィードバックできる要素が沢山あるので、

片麻痺への対応と併せて、色々とご紹介して行きます。

上記URL内に書き切れなかった関連情報なども、このメルマガでご紹介して行く予定です。








今回も、ご家族がやれることの復習からスタートです。

麻痺自体のリハビリ治療は、専門職の出番です。ご家族ができ得るものとしては、ざっくり以下のようになります↓

1)本来の「安定の柱」をつくり、リラックスすべき所をリラックスさせてあげる(ほぐすなら、その上でほぐす)。

2)逆効果(過緊張の悪化や、それによる体のゆがみ・痛みの増大、動作能力の低下など)になることを、ご本人にしない(させない)。








最近は、片麻痺で曲がってしまう手指や肘などに対して、よくあるケースへの対応に関してご紹介しています。

「伸ばして(ほぐして)あげたいのに、逆に縮こまらせてしまう(逆効果な結果になる)」ことが多いことはお伝えしました。

仕組みと手順を覚えれば、どなたでも出来ますし、「再現性」があるので何度でも行えますよ。

最近ではその具体的な対処方法のお話に入っており、前号までは下記の手順Bを掘り下げたお話をしていました。








以下も復習です。伸ばしたい部位は色々あるでしょうけども、共通する手順は以下のようになります↓

A)セッティング(相手の体を安定させる)

B)軽く揺する(緊張を下げる)

C)筋膜の「ゆとり」を、伸ばしたい部位に寄せて来る

D)指や肘、脚など、伸ばしたい部位を伸ばす

E)伸ばした部位が戻りにくいよう保持する








今回からは、上記Cのお話に入ります。

筋膜の話はしょっちゅう登場するので、よくお分かりかと思いますが、一応復習しておきましょう。

筋膜は全身を覆う伸縮性のある組織なので、イメージとしては「全身タイツ」のような感じです。

伸縮性があるうちは良いのですが、寒さや不動などの影響で硬く伸びづらくなると、一気に体の動きをジャマし始めます。







全身タイツを着たことがある人は少ないでしょうから(笑)、伸縮性が乏しいキツキツの服やズボンをイメージしてもらってもいいです。

それを来ている状態で関節を無理に動かそうとすると、生地や繊維が大きく引っ張られる部位が破れてしまいますね。

例えば、キツキツの服を着た状態で腕を無理に挙げようとすると、ワキの辺りがビリっと破れます。

その生地や繊維が「筋膜」に置き換わるだけです。ただし、筋膜は破れる前に「痛み」を発して関節運動を止めに来ます。








片麻痺の過緊張タイプの人は麻痺側の関節が曲がったままになりがちですが、

【関連動画:麻痺側の肘が曲がってしまう仕組み】

https://www.youtube.com/watch?v=atL-wze-oaY&list=PL87Hh0oDQOdclnaYJOjpn-gSEZiZqfh5P&index=4


それは関節を曲げるために働く側の筋肉(筋膜)が縮こまった状態が続いているということです

(例えば、肘が曲がった状態なら、力こぶの筋肉とその付近の筋膜が縮こまった状態です)。

関節を曲げている筋肉を緩めるには、その付近の筋膜を緩める(筋膜の「ゆとり」をその付近に戻す)ことが必要ですし、その方が手っ取り早いです。







次号では、「筋膜のゆとりを戻すとは?」というお話へ進みます。

キツキツの服のままでは動けないなら、「ゆとり」をつくってあげれば良いわけです。

ご自分の体でカンタンに疑似体験もできますので、一緒にやってみましょう。

寒さで筋膜が縮こまり(ゆとりをなくし)、腰や肩などに違和感や痛みを感じている人にとっても大事な要素ですよ。





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■編集後記
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日本各地で大寒波のようです。

「デイ・アフター・トゥモロー」という映画が以前ありましたが、

地球温暖化によって突然訪れた氷河期に混乱する人々を描いた作品でした。

今回の大寒波が何の要因か知りませんが、毎年恒例になる可能性もあり得ますね。






こういう時には、人間の「デリケートさ」を感じます。

動物によっては「冬眠」できるものがいますし、

虫の中には、かなりの低温に耐えられるものもいるようです。

それらと比べると、人間は生命活動を続けられる範囲が狭いので、環境の影響をより受けやすい生き物と言えます。







そうなると、人間の「辻褄の合わなさ」も浮き彫りになります。

環境の影響を受けやすいなら、なおさら環境を守らねばならない立場のはずなのに、

実際は環境破壊を長年に渡り続けています。

私自身は「良いも悪いもない」というスタンスで生きていますが、寒いのは大の苦手です(苦笑)。











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172