第176号:レナト式リハビリのフロー80:介助とは9 ~拒否・・・リハビリでよくある例~

 

 

 

<第176号(2022.9.3)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第176号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー80

  「介助とは9 ~拒否・・・リハビリでよくある例~」



■編集後記:男性は独特なものに縛られている人が多い印象です




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■レナト式リハビリのフロー80

  「介助とは9 ~拒否・・・リハビリでよくある例~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








最近は、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」をご紹介しています。

前回までは、高齢者など相手が介助を「拒否」する要因がご本人由来の場合と介助者由来の場合とに分けてご紹介しました。

今回は余談的に、リハビリ場面でよく見られる拒否に関してご紹介します。

人間のお話なので、本質的には似ていますが、リハビリならではの拒否もありますよ。







まず、大きく2つに分けると、「精神的トラウマ」と「食わず嫌い」があります。

前者は介助と同じく「痛くされた経験」が多い印象ですが、

中には「リハビリと言ったって、単に歩かされただけだったから(それがイヤだった)」というものもあります。

どちらも担当した専門職の意識やスキルの不足が要因と考えられます。







後者の「食わず嫌い」は興味深い要素です。

動作が不安定な高齢者を抱えるご家族が、訪問リハビリを導入しようとしていると、

「オレにはリハビリなんて必要ない!」ということが(特に男性で)時々あります。

ご本人に理由を確認すると、「やったことがないから」ということです。







誰しも未経験のものには腰が引けることはありますし、「未経験→不安・恐怖→拒否」という防衛反応が起こったと捉えれば、さほど不思議なことではありません。

ただ、このタイプの拒否が、一般的には自分を勇敢に見せようと生きて来た「男性」に多いのが、少し面白い所です(笑)。

この場合は、「お試し的に」リハビリを経験してもらうと、「なんだ、リハビリってこういう感じか。なら大丈夫だ」となってくれますが、

これも専門職のスキル次第では「やっぱり、こんなのやりたくない」となりかねないので、専門職のレベルが一定でないのは(どの業種・分野でも同じとは言え)懸念材料です。







今回ご紹介した内容は、以下の動画でもお伝えしていますので、良かったらどうぞ↓

【関連動画:リハビリ拒否:周囲はハラハラしているのに】

https://www.youtube.com/watch?v=EGDtGqc20YA&list=PL87Hh0oDQOdeYEvPoMQUXPSRrt5asx-Cs&index=1






上記の動画の中にも「見栄」的な要素が出て来ますが、これも「拒否」につながるやっかいなものです。

介助やリハビリ場面というよりは、福祉用具の使用拒否などでよくあるため、

次号で余談的に取り上げる予定です。

これも、男性に多いのが、面白い所です・・・(笑)。





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■編集後記
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前号では久々にスポーツの話題を取り上げ、20歳以下女子サッカーのW杯で日本代表が決勝まで勝ち進んでいるお話をしました。

残念ながら決勝戦では負けてしまったようですが、以前は年齢制限がないW杯で優勝したこともありますし、女子の方は大したものです。

男子の日本代表は(レベルアップしつつも)年齢制限がないW杯ではベスト16止まりなので、世界のトップレベルには至っていません。

ここでも男子は、女子とは違う何らかの問題、何か男性らしい問題を抱えているのでしょうか?(笑)







男子がW杯で負けると、選手たちから「自分達のサッカーが出来なかった、させてもらえなかった」という声がよく聞かれます。

私自身は、こういうコメントを聞く度に大きな違和感を感じてしまいます。

サッカーは相手がいるものですし、ましてや格上と対戦する時に、「自分たちの闘い方」を実践できると思っていたことにショックを毎回受けるからです。

もちろん多少は実践できるでしょうけども、格上は格下にそれをやらさないものです。







古来からの戦でも、格下が格上に勝つには、「相手が嫌がることを徹底的にやる」ことが必要です。

もともと「相手ありき」が闘いであるはずですし、ましてや格上と対戦するなら、相手に合わせた闘いが大事ですね。

一般的に男性は、女性よりも「こうあらねば」という観念がより強い印象があります。

自由度が低いゆえに柔軟にふるまえず、「気難しい」とか「デリケート」などの印象を与えがちなのかも知れません。







介助やリハビリは闘いではありませんが(苦笑)、「相手ありき」なのは本質的に同じです。

介助やリハビリを施す人が、相手のことに無関心なまま、「自分のやり方」をおしつけようとすると、うまく行きづらくなります。

逆に、相手(の状態)に合わせてやり方を変えるような意識と実践を積み重ねると、

引出しが増えて、うまく行く確率がどんどん高まり、自分がラクになって来ますよ(^O^)/











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172