第170号:レナト式リハビリのフロー74:介助とは3 ~相手ニーズに過不足なく合わせる意識が大事~

 

 

 

<第170号(2022.7.23)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第170号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー74

  「介助とは3 ~相手ニーズに過不足なく合わせる意識が大事~」



■編集後記:やはり、無難な選択を




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■レナト式リハビリのフロー74

  「介助とは3 ~相手ニーズに過不足なく合わせる意識が大事~」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「そもそも、介助ってよく分からない(もう少し説明が欲しい)」

https://no-pain-yes-gain.com/free/w212








前々回からは、上記URLの内容に関連して、「介助とは」というテーマで「そもそも論」に入っています。

介助スキルに目が行きがちかも知れませんが、その根底に流れる本質的な部分は、「相手本位を形にしているだけ」ということです。

今回は、相手のニーズに合わせるにしても、「過不足なく合わせる意識の大事さ」についてお伝えして行きます。

相手が求める項目に関心が持てるようになったら、もう一息です。次は「どの程度か」に関心をもって確認する習慣をつけましょう。







前号までの内容を、あなたが他者と外出する場合に起こり得る「すれ違い」のお話に置き換えてみます。

例えば、あなたは映画を観たい気分なのに、相手が勝手に野球のチケットを購入しているとします(あなたは別に野球を好きではないのに)。

これは前号までの、「相手があなたのニーズに無関心」であったため、起こり得るすれ違い、ストレスですね。

今回は少し進めて、相手はあなたが映画を観たがっていることを確認してくれた。それでも「すれ違い」が起こってしまうケースのお話です。






例えば、あなたは90分程度のSF映画を観たかったとします。

ところが、相手は3時間もあるリバイバル名画のチケットを勝手に買って来た場合、どうでしょうか?

相手の言い分は「だって、映画を観たいって言ってたじゃないか」ということです。

あなたは恐らく、「たしかに映画を観たいとは答えたけど、映画にも色々あるでしょう? なぜ確認してくれないの?」となりますよね。

相手があなたのニーズに関心を寄せたのまでは良かったのですが、浅かったわけです。







これを介助に置き換えると、色々な「すれ違い」がありそうなことは、想像できますね。

例えば、歩行介助をするにしても、介助者に相手とステップを合わす意識がなく、両者の動きがバラバラになってむしろ歩きにくくなったり、とか。

ここで介助者は「歩行介助してやってるんだから、文句いうな」となるかも知れませんが、それは違いますよね。

惜しいのです。もう一息なのです。

相手のニーズに関心を持ってアプローチするところまで来れたのなら、次段階として、より「質的な部分」を意識してみて下さい。

それが出来るようになると、介助スキルはもっと「相手本位」な、良いものになりますよ。







ついでに言うと、過不足なく手伝う意識があると、「介助」と「リハビリ」との境目が分かりやすくなって来ます。

「相手が自力で出来ていない部分」を常に把握する意識があるので、「自力で出来ていない部分を改善するなら→リハビリの対象だ」と判断しやすくなるわけです。

逆に、相手が自力でやれることまで過剰に手伝ってしまっては(介助してしまっては)、

どこからが「要リハビリ」の部分か把握できないだけでなく、相手の残存能力も奪いかねません。

しかも、介助者は相手が出来ることまでして(余分な作業をして)時間も体力も失うため、誰にもメリットがありませんね。








今回までで、「相手のニーズに関心を持ち、過不足なく合わせる意識」まで来ることが出来ました。

次回は、その意識を活かして介助のクオリティをあげるために、効果的な方法をご紹介します。

それはズバリ、「相手をマネしてみると、色んなことが見えて来る」というものです。

あなたの介助(スキル)が一気に飛躍するきっかけになり得ますよ






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■編集後記
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暑いです。蒸し暑い日本の夏が続いています。

マスクをするのが大変な時期ですが、コロナ新規感染者数が増加しています。

それなのに、色んな方面で「緩和政策」が見られるのは、

やはり色々と立ち行かなくなっているということでしょうか。







飲食店などに制限を加えるには、保証のための財源問題があります

海外からの渡航者を制限・隔離するには、インバウンドなどの収入減が続くと困る問題があります。

経済面で困るからと現状にそぐわない緩和政策を進めると、しわ寄せはまた医療福祉現場に来ますし、

その結果、一般の患者さんが医療機関などにかかれない事態がまた起こりかねません。







なかなかのジレンマですが、それでもやはり、

不要不急の外出を控えるなど、無難な選択を続けて欲しいと願います。

今後また別なウイルスも流行り得るので、社会のシステム自体を、

そういうものに対応できるものに変える機会になって欲しいと願います。










最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172