第163号:レナト式リハビリのフロー67:移動(歩行)介助で困っている15

 

 

 

<第163号(2022.6.4)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第163号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー67

  「移動(歩行)介助で困っている15」



■編集後記:サル痘も、楽観視せず




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■レナト式リハビリのフロー67

  「移動(歩行)介助で困っている15」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「杖や杖なしでの歩行(の介助で困っている)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w214

※今回の内容は上記URLには(まだ)ありません。動画をつくる場合は、今後お知らせします。










最近は、歩行介助全般における留意点のお話で、「屋内」から始めて「屋外」へ出る辺りまで来ました。

これまでの屋内や自宅の敷地内とは異なり、屋外は一気に危険が増えます。

歩行など移動能力が低下しているご本人には自力で危険を避ける余裕がない場合が多いので、

介助者である「あなたのマネージメント」が、屋外では更に大きな意味を持って来ます。








屋外での移動介助は要素が多岐にわたりますが、ジャンル別に一つ一つ見て行きましょう。

今回は「意識」に関する内容をお伝えします。

まずは、適切な判断をするために基本中の基本となる「常に周囲を見渡す意識」についてです。







何かを判断するには情報(判断の根拠になる材料)が必要です。

視野が狭いと集められる情報が少なくなるため、適切な判断がしづらくなるのは当然ですね。

例えば、向かって来る車や自転車の状態、道路の形状、介助している相手の状態、などの情報をサッと集めて

「こちらはどういう進み方をすると適切か」を都度、介助者は判断することになります。








道路状況は常に変わり得るので、結果的にあなたは、周囲の人々から見れば「常に周りをキョロキョロ見ている人」になります(苦笑)。

もし「いつもキョロキョロしているなんて、格好悪い」という観念をあなたが持っているなら、手放しましょう。

視野が狭いことで大事故につながったら、大きな悔いが残りかねません。

チームスポーツでも、司令塔役の選手は常に周囲をキョロキョロ観ています。

視野が広くて判断力が高いことは、格好良いことではあっても、恥ずかしいことではありません。








次に、道路で出会う「相手(他者)の意識は、あなたとは異なる」という前提の意識でいることが大事です。

つまり、他者があなたと同じように考えてくれると期待しない方が無難、ということですね。

自動車の教習所に通ったことがある人は、「だろう運転」はダメ、「かも知れない運転」をせよ、と言われたのを覚えているかも知れません。

楽観的に「相手は~(しない)だろう」と高を括っていると危ないということです。








例えば、あなたが横断歩道を渡ろうとする時、

「法律的に車は横断歩道の手前で止まらねばならないので、この車も止まってくれるだろう」と楽観視していると、

止まってくれず事故になる可能性があります。

その場合は、「車の運転手がこちらに気づいているか」とか「減速に入っているか」などをサッと確認し、

「こちらに気づいてなさそうだし(運転手と目が合わないし)、減速もしていない。

止まってくれない『かも知れない』から、こちらが一旦止まって、安全を確認しよう」と判断することが出来ます。








「だろう」でなく、「かも知れない」という意識は、他にも色んな場面で役に立ちます。

例えば、視界の悪い四つ角では、やって来た者同士が衝突することがあり得ます。

しかし、少なくともどちらかが「かも知れない」という意識で無難に対応していれば、事故になる可能性をグッと下げられますね。

もちろん、両者にその意識があるのがベストですが、、、。








「視野の確保」→「情報収集」→「判断」→「行動」というのは、何をするにも基本的な流れになるので、

介助なら介助の各場面にそれらの要素をあてはめてみて下さい。

次回は「注意力」に関するお話へ進む予定です。

「注意一秒 ケガ一生」という言葉ある通り、「注意力のマネージメント」もとても大事ですね。








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■編集後記
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日本が入国緩和を進める中、世界では「サル痘」拡大の話題が出ています。

「またウイルスか」とウンザリするだけでなく、感染経路などがまだよく分かっていないため不気味でもあります。

パンデミック対策などは正に「かも知れない」と無難に行うのが適切だと、我々は新型コロナでイヤというほど体験しましたね。

「大騒ぎしなくても、大丈夫だろう」という楽観的な対応の結果が、現在の状況ですし。








専門家は今のところ、「サル痘は、新型コロナのように無症状では感染しない」などのコメントを出しているようですが、

変異株などが出て計算が狂うのは新型コロナでよく分かったので、どうなることやら、という感じでしょうか。

WHO(世界保健機関)も、新型コロナ拡大時に楽観視した大失態を反省してか、今回は厳重な対応を各国に求めているようです。

日本は入国緩和の時期だし、夏場は人流や集まりが増え易い時期なので、情勢を注視したいところです。











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172