第162号:レナト式リハビリのフロー66:移動(歩行)介助で困っている14

 

 

 

<第162号(2022.5.29)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第162号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー66

  「移動(歩行)介助で困っている14」



■編集後記:「逆に考えてみる」方法で、カンタンに妥当性を高め




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■レナト式リハビリのフロー66

  「移動(歩行)介助で困っている14」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「杖や杖なしでの歩行(の介助で困っている)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w214

※今回の内容は上記URLには(まだ)ありません。動画をつくる場合は、今後お知らせします。










最近は、歩行介助全般における留意点のお話で、「屋内」から始めて「屋外」へ出る場面まで来ました。

いったん屋外へ出てしまうと、すぐには戻りづらくなるかも知れないので、

今回は、屋外へ出る「準備」が整っているか、主に3つに分けて確認しましょう。

できるだけ「備えあれば患いなし」に近づけたいものです。








まず、分かりやすいところで「外界のコンディション」のチェックです。

天気や気温・湿度、風の強さは、スマホなどでカンタンに調べられますし、雨雲レーダーを確認すれば、「~分後に雨が振り出します」という情報も得られます。

外出したらすぐに雨が降り出した、風が強くなって本人がふらついて転倒してしまった、などは事前のチェックで避けやすい事柄です

また、相手が暑さに弱い人などの場合は、屋外へ連れ出したものの、動けなくなってしまう可能性もあるため、注意しましょう。









次に、「ご本人のコンディション」です。体調不良なのに外出を無理強いするのは論外ですが、必要に応じて道具を準備しておくと効果的です。

例えば、普段から息が乱れやすかったり高血圧になりやすいのであれば、屋外移動中にモニタリングできるよう、小型の計測器を持参するといいですね。

前者はパルスオキシメーターが(コロナ禍で)有名になりましたし、後者は手首に巻いて計測できるタイプもあります。

出発時に計測して、しばらく移動してご本人に疲労などの変化が見られそうなら、休憩を兼ねて計測すると良いでしょう。

数値が悪くなっていれば引き返したり、持参して来た手厚めの移動補助具(歩行器や車椅子)に切り替えるのもアリですね。









最後に、介助者である「あなたのコンディション」です。

極端な話ですが、例えばあなたの体に痛い部位があり、介助中に相手を助けられない状態だと、事故などを防げず「共倒れ」になる可能性が高まります。

介助者には相手を守る役目もあるので、心身にコンディション不良がある場合、無理は厳禁です。

必要に応じて延期・中止したり、他者の助けを借りるよう手配しておくなどの対策を取った方が良いでしょう。








準備に関しては、最初から完璧にするのは難しいかも知れませんが

予測と反省を積み重ねて行けば、状況に応じた過不足ない準備に近づけて行くことが出来ますよ。

次回は、屋外の移動介助を始めると、すぐにやって来そうな様々な危険と、その対策のお話です。

道は狭いのに、対向車や自転車などが比較的多いエリアで生活しているケースでは、特に注意が必要ですね。







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■編集後記
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日本人は良くも悪くも「あいまい」なところがあります。

人間関係では「相手を追い詰めない」「まるく収める」という方に出て良いかも知れませんが、

何か見解を述べる際に「根拠があいまい」という方に出てしまうと、誤解や混乱を招きやすいですね。

例えば、あなたに命令する立場の先生や上司などが「根拠があいまいな人=妥当性が低い人」だった場合、かなり困りますよね(苦笑)。








文化や民族性以外によく言われる例としては、学校教育があります

海外では、生徒は教師に対して、「なぜですか?」を連発するため、教師は根拠を提示する必要に迫られ、教師が鍛えられます。

生徒の方はその根拠を吟味するため、生徒の方も鍛えられます。自然とお互いに妥当性が高まって行く仕組みですね。

少なくとも、日本でありがちな「うるさい、だまってやれ!」みたいなことにはなりません(苦笑)。








妥当性を高める訓練は、実はカンタンに自分で行えるので、シンプルな方法の一つをご紹介します。

それは「逆に考えてみる」ことです。







例えば、あなたが店で、目の前にある商品を買うか迷っているとしたら、自分に問います。

「逆に考えて、今この商品を買わなかったら、どうなるのか(どれくらいダメージがあるのか)」という具合に。







その結果、「人気商品だから、今買わないと売り切れて、次にいつ入荷するか分からない。だから買おう」と判断できたりします。

逆に考えることで「意義」が浮き彫りになるわけですね。つまり、やらないとダメージが大きいなら、行う意義が大きいわけです。

屋外移動の介助に持参する物を選定する時も、「もし、これを持参しないと、どうなるか」と考えてみると、持参すべきか判断しやすくなりますよ。



ちなみに、こういう「判断」をカンタンに行う方法を色々とご紹介した本も出版していますので、ご関心のある方はどうぞ↓

【判断・分析の仕方関連の本】

https://no-pain-yes-gain.com/free/w392









最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172