第160号:レナト式リハビリのフロー64:移動(歩行)介助で困っている12

 

 

 

<第160号(2022.5.14)>

 

 

 


 

☆★☆──────────────────────────────────────

家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

───────────────────────────────────────── 


発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第160号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー64

  「移動(歩行)介助で困っている12」



■編集後記:ご家族が「自力で」介護量を減らす方法は、あります





_______________________

■レナト式リハビリのフロー64

  「移動(歩行)介助で困っている12」

_______________________



今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「移動(歩行器)介助(で困っている)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w214

※今回の内容は上記URLには(まだ)ありません。動画をつくる場合は、今後お知らせします。










最近は、歩行介助全般における留意点のお話です。

「屋内」から始めて、前回からは「玄関」付近のお話に入っています。

玄関は靴の脱着など上下動を伴う(バランスを崩しやすい)動作をする場所ですし、

介助者は外の世界に意識が向きやすく、高齢者などご本人から意識がそれてしまいやすい場所なので、危険であることなどをご紹介しました。








今回は、玄関の扉を開けて、すぐ外に「段差」がある場合のお話です。

一軒家では特に、そういう構造になっているお宅が多いですね。

その段差部分に「手すり」が設置されていればまだしもなのですが、何もない場合は、

高齢者などご本人は、杖や歩行器などを使いながら、又はそれら無しで介助者と一緒に段差を降りることになります。



【関連動画:家族もできるリハビリ まとめて改善:一歩が出ない、すり足・小刻み歩行、つまずき、階段昇降など】

https://www.youtube.com/watch?v=KjTUMHeQfYg&list=PL87Hh0oDQOdeDW4HobWyu55viPfhwKc92&index=5








この時、介助者はご本人に対して、どこに位置取ると良いでしょうか?

考え得る事故は「転落」なので、介助者はご本人よりも下側で、且つ(何かあれば)すぐに手が届く位置にいるのが理にかなっています。

下側に位置していれば、もしご本人がバランスを崩して転落しそうになっても、介助者が自分の体を使って受け止めることもでき得るからです。

ただし、介助者よりも相手の方が体格が大きな場合などは、受け止めるのは危険が伴うため、早目に「手すり」などの環境整備を行う方が無難でしょうね。

もちろん、リハビリが進めば安定的に段差を使える可能性が高まりますが、それまでの間が危険です。








また、「玄関のすぐ外」は、介助者にとっては、意外に注意力が散漫になる要素が沢山あります。

例えば、近所の人が通りかかり、挨拶することになるかも知れませんし、

植木が多いお宅では、それらが目に入ると植木の状態が気になりやすいかも知れません。

植木が多いと蚊などの虫がいることも多いので、そちらに意識が向いてしまうこともあり得ます。

余談ですが、動きがゆっくりな高齢者の介助をする場合は、お互いに蚊に刺される可能性が高いので、

気になるようなら、屋外へ出る際には事前に「虫よけスプレー」をした方がいいですね。








玄関付近は、まだ「屋外」に出ていない段階のお話なので、介助者は比較的ご本人に意識を集中できる状況です。

玄関付近で起こり得るリスクを把握した上で、危険が増す場面やタイミングでしっかりサポートしてあげて下さい。

次回は、「玄関アプローチ(玄関から門までの間)」のお話をしたいと思います。

一軒家タイプのお宅では、「砂利」などを使っている場合があり、

動作が不安定な高齢者などの移動を、更に難しくしているケースなどがありますね。








_________________
■編集後記
_________________



先日、ヤングケアラーを取り上げたテレビ番組を観ました。

内容は、ある程度予想できるものではありましたが、

ケアラーには「他者には相談しない。相談しても、助けてもらえないから」という人が少なくない、ということです。

私は訪問リハビリなどを通して色んな相談を受けていた側だったので、少し意外な感じもしましたが、社会全体ではそういう人が多いのかも知れません。







多くのケースでは公的な医療・介護サービスを利用しているとは思いますが、それだけでは充分カバーできなかったり、

中には「家族以外に自分の体を触らせない」という人も実際いたりするため、介護するご家族の負担がかなり大きい場合があります。

ならば、尚更、私がご紹介しているような「家族ができるリハビリ」により、

自力で介護量を減らして、ラクになって欲しいと願います(もちろん、頼れる専門職に最初からお願いできるに越したことはないですが)。








私の方は、リハビリ関連の新作を執筆中です。

これまでのリハビリやリハビリ効果のある介助方法、介護者であるご家族の心身のケアの方法などを含めたパッケージ的なものを予定しています。

入稿まではまだ作業が色々とあるので、すぐにはリリースできませんが、

「助けてもらえない」と一人で苦しむケアラーなどのお役に立てれば幸いです。











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172