第148号:レナト式リハビリのフロー52:移動(歩行器)介助で困っている3

 

 

 

<第148号(2022.2..19)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつも読んで下さり、ありがとうございます。

第97号からは、私のホームページ内にある「レナト式リハビリのフロー」に関するメルマガをお届けしています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







第148号は、こちらです


■レナト式リハビリのフロー52

  「移動(歩行器)介助で困っている3」



■編集後記:転倒に偶然なし



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■レナト式リハビリのフロー52

  「移動(歩行器)介助で困っている3」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「移動(歩行器)介助(で困っている)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w209










今回は「歩行器」のサイズ選択や歩行器の高さ調整などの「工夫(調整)」のお話です。

ご自宅で使用する場合、廊下の幅などの制限があるため、コンパクトな歩行器が選ばれることがよくあります。

ただ、コンパクトな歩行器は軽いので、比較的大きく重量感のある歩行器に比べると、安定性を多少犠牲にすることになります。

それでも大丈夫そうか、夜間などは別な移動補助具(車椅子など)も併用した方がいいか、など検討が必要です。








次に、歩行器の高さ調整の話です。基本的に、体を起こせる(頭を高い位置に保持できる)のに、低い歩行器を使って前傾姿勢にする必要はありません。

頭の位置が高いのは、体幹などの支えが効いているからなので、いずれ「杖」などに移行して行く際に必要な要素です。

しかし、後方に重心がフラつくことがある人に関しては、歩行器の高さを下げて「わざと」適度な前傾姿勢で歩行器を使う方が無難な場合があります。

歩行器は形状的に、後方は支柱で守られていないため、後方にバランスを崩すとそのまま転倒しかねないからです。








自宅で歩行器を使う場合、多くのケースではスペースの広い・狭い等が影響するため「現実的な選択」を探ることになりますが、

あまり考えずに選んでしまうと、転倒や大ケガに直接つながりかねないので、注意が必要です。

専門職に相談しつつ、「本当に使えているか」を何度も確認しながら、リハビリを進めて動作能力を高めましょう。

「転倒に偶然なし」という視点で、転倒予防や再発予防をすると、在宅生活を長く続けられる可能性が高まりますね。









次回は、(杖)歩行の介助のお話に進みましょう。

ご本人の動作能力がかなり高いレベルの想定ではありますが、介助者がジャマしてしまう場合もあります。

安全・快適に外出などが出来るように、留意点などを見て行きましょう。







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■編集後記
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今回も冬季五輪のネタです。

観ている方はお分かりかと思いますが、夏季五輪と比べて選手が「転倒する」ことが多いのも、冬季五輪の特徴と言えます。

高く飛び上がったり、回転したりしていると、「そりゃ、転倒するだろ」と思いたくなりますが、

基本的に「転倒に偶然はありません」。必ず物理的な理由があります。







五輪選手ほど激しい動きをしなくても、転倒(や転倒未遂)は日常的にあり得ますね。

若い人でも、疲れ切っていると、地面のわずかな出っ張りにつまずいたりします。

転倒をかなりざっくり言ってしまうと、「支える面内から、重心が外へ出てしまった場合」に起こります。

例えば、あなたが両足で立っているなら、地面の両足を囲った範囲から外に、あなたの重心が出ると物理的に転倒するわけです。







若い人のように、さっと足の位置を変えて、重心をすぐ範囲内に戻せるなら転倒しないのですが、高齢者だとなかなかそうも行きません。

俊敏な動き(バランスを崩した際のリカバリー)がしづらくなっているなら、やはり普段から「体の支え」などをしっかりしておいた方が無難です。

「レナト式リハビリ」は、カンタンな方法で「体の支え」などを作ります。

「転倒に偶然はない」し、「転倒しないのにも偶然はない(ちゃんと理由があって予防できている)」という状態にして行きましょう












最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172