第137号:レナト式リハビリのフロー41:立ち上がり介助(で困っている)4

 

 

 

<第137号(2021.12..4)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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発行人の理学療法士 レナトです。いつもお読み下さり、ありがとうございます。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第137号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー41

  「立ち上がり介助(で困っている)4」



■編集後記:「初動」が大事なのは、コロナ対策でも、高齢者の在宅生活でも同じです




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■レナト式リハビリのフロー41

  「立ち上がり介助(で困っている)4」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「ご家族の介護・介助負担の軽減(=ご本人の身体能力向上→その結果として医療・介護費の軽減)」↓

「あなたは、高齢のご家族をケアする際に、特にどの介助で困っていますか?」↓

「起き上がり動作(で困っている)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w208










最近のメルマガでは、「立ち上がりの介助」をご紹介しています(※相手はある程度、立った姿勢を保てる身体レベルの前提です)。

立ち上がり過程をざっくり2つに分けると、「前半:お尻を浮かせるまで」、「後半:立ち上がるまで」となり、

今回からは「後半」のお話になります。人間の体が面白いのは、前半のうちに後半の準備が既に始まっていることです。

そのような運動連鎖(筋肉たちの収縮連鎖)に関しては、詳しくは前回までのメルマガを参照して下さい。









逆に言えば、そういう連動が起こりにくい状態なら、アプローチする必要があるわけです。

リハビリで普段から改善された状態を目指しますし、まだそこまで達していない場合は、介助で「一時的に」修正します。

慣れればカンタンですし、「リハビリの効果のある介助方法」なので、たった1度の立ち上がり介助もムダにせず、

相手の動作能力向上のために「積み立て貯金」をするような感覚で、介助をやってもらえばいいでしょうね(でもムリはせず、状況に応じて安全第一で)。








立ち上がり後半(お尻が浮いた状態から、立ち上がり切る)の留意点に関するお話ですが、相手の上体を誘導する「軌道」は、やはり大事です。

ご自分の体で立ち上がりの後半をやってもらうと分かりますが、上半身は、横から見た際の上半身の軸の方向へ(途中までは)上昇して行きますので、

相手を介助で誘導する際には、その軌道を意識してあげると、お互いスムーズな動きになります。

立ち上がった後は、相手の姿勢保持能力にもよりますが、(どこかにつかまってもらう等)速やかに安全を確保して下さい。

色々な要素が登場したので、立ち上がり介助に関して、カンタンにまとめておきましょう。







・立ち上がり動作(介助)を、前半と後半に分けて捉えると、対応しやすい。

・リハビリ効果のある介助→本来自力で動く際の筋肉の収縮連鎖などを介助で促す(積み重ねると、自力で動きやすくなる)。

・重力を利用できる状態に「一時的に」する→肩甲骨を操作してカンタンに相手の頭の位置を高くする。

・立ち上がりの動きをジャマする体の硬さ(背面や肩甲骨付近)は、先にほぐしておく。






立ち上がり介助は、ひとまずここまでにしておきます。

ご自分や相手の体調などに応じて臨機応変に対応することが大事になりますので、決して「絶対にこの方法で」というものはありませんし、

「何が何でもリハビリ効果を入れる」ことに固執する必要もありません。

次回からは移乗(乗り移り)介助へ進んで行きましょう。







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■編集後記
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新型ウイルスのニュースが、またざわついて来ました。

強力な新型株が海外から流行し始めている、とのことです・・いやはや。

日本政府はトップ交代もあって、対応の「初動」は以前より早くなった印象ではありますが、どうなることやら。

後手後手に回ると被害が拡大するのは、ウイルス対策でも、高齢者の在宅生活でも同じだなあというのが、今回のお話です。







普通、ご家庭内で対応できるなら外部のサービスに依頼はしないので、

訪問リハビリなどにオファーが来る時というのは、「ニッチもサッチも行かなくなって困った状態」になっていることが多いです。

問題山積というか、色んな糸に絡まって身動きが取れない状態というか、様々な悪循環にハマってしまってから依頼が来るイメージですね。

なので、訪問リハビリなどを開始する時は、当面はその「絡まった糸」をほぐす作業に時間を取られることがよくあります。

あまり言いたくないですが、ご家族など周辺の人が「よかれと思って」、ご本人の状態を悪化させていることも少なくないので、

そういう「負の蓄積」のリカバリーを行いながら、リハビリ自体も進める必要があるわけです。







ただ、やはり「初動」が適切な方がそういう状況になりにくいので

ご家庭の高齢者の動きなどが「あれ?最近なんかおかしい」と感じたら、専門職に相談したり、

相談できる相手がいない場合は、以下のようなことに気を付けてもらうと、

問題山積になる前に軌道修正しやすくなりますよ↓



このメルマガで以前ご紹介した「身体兆候低下のシグナル(兆候)」をテーマにしたシリーズ(第67~70号)↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w46









最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172