第121号:レナト式リハビリのフロー25:ベッドで起き上がって腰掛けた時に、痛い

 

 

 

<第121号(2021.8.14)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第121号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー25

  「ベッドで起き上がって腰掛けた時に、痛い」



■編集後記:息苦しいのは、恐怖です





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■レナト式リハビリのフロー25

  「ベッドで起き上がって腰掛けた時に、痛い」

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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「在宅生活の継続(入院や施設入所をしない生活の継続)」↓

「あなたの高齢のご家族は、最近実際に転倒しましたか? 」↓

「No(転倒していないが、痛みを訴える)」↓

「 あなたの高齢のご家族は、どのような場面や動作で痛みを訴えますか?」↓

「ベッドで起き上がって腰掛けた時に、痛い」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w228










最近は、ご自宅の高齢者が「転倒はしていないが、痛みを訴える」ケースに進んでいます。

誰しも経験があるかと思いますが、筋力その他に全く問題がなくても、

「痛み」があるせいで、普段通りの動作が出来ないことは、よくありますね。

しかも、「痛み」の部位や程度によっては、極端なくらい動作能力が低下してしまいます。









前回と場面的には似ていますが、今回は上半身を起こした直後、腰かけた状態になった際に出現する「腰の痛み」です。

上半身の重さがドスンと腰に載った際の痛みですね。

上記URL内でお伝えしていますが、仰向けで長時間・長期間過ごす人の場合、

背骨の弯曲(横から見た場合のS字カーブ)が乏しくなりがちで、上からの重さや衝撃を背骨のたわみで逃がしづらくなります。

その状態で上体の重さが垂直にかかると、背骨の付け根付近にストレスがかかり過ぎて、痛みが出る場合があります。









これではせっかく上半身を起こして腰かけた姿勢になっても、

その状態を維持できず、「腰が痛い!座っていられないから、寝かせて!」となりがちです。

介助者がいくら上手に起こしてあげても、仕組み的にこのタイプの痛みを防ぎ難いので、

対応としては、体幹の支えを作ることで(筋肉で上体を支える割合を増やすことで)背骨の負担を減らし、

痛みを軽減・消失させることになります(レナト式リハビリでは、書籍その1~3でご紹介しているような方法です)。









次号では、腰掛けた状態から「立ち上がる」際の痛みの話に進みましょう。

長時間の不動(臥床)などの後では、体が硬くなっているため、やはり痛みが出やすくなっています。






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■編集後記
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コロナ禍で自宅待機者が増えており、「呼吸」の苦しさなどが話題になっていますね。

私自身、アレルギー体質で小児ぜんそくもやっていますし、大人になってからも、埃っぽい環境に変わると咳が止まらなくなったりします。

アレルギー反応で気道が狭くなる場合は、実際に息苦しくなったりして、自分で救急車を呼んだことも(ずっと前に)ありました。

呼吸は生命維持に直結しますし、たった数分間呼吸できないだけで生きていられないため、大問題です。







息苦しさにも色んなレベルがあるでしょうが、

私が経験したのは、「布団を頭からかぶって寝ていると息苦しくなる感じ」に似たレベルでした。

呼吸はしていながらも、入って来る酸素が少ない感じで、より大きく吸いたくなります。

でも、あまりラクにならない。焦ってくると、余計に苦しく感じた記憶があります。







ちなみに、その際は体を横にしていることが苦しくて、腰掛けた状態にならざるを得ませんでした。

これは、肺の容積を大きくして空気をより吸い込む際に働かねばならない「横隔膜」の動きを助けるに、

上半身を起こした方が重力を使って横隔膜の動きをアシストできるためと考えられます。

苦しいのに体を横にできない、安静にしてるのに脈拍が100を超えて来る、などの状態は普通ではないので、私も本当に恐怖を感じました。







私の場合は(ずいぶん前なので)救急車も呼べて、救急外来を受診できましたが、

今はコロナ禍で、そのような状態でも自宅で不安や恐怖と向かい合わねばならない人が増えています。

医療体制は大変な状況が続いていますが、早く正常化して欲しいと願います。







最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172