第115号:レナト式リハビリのフロー19:方向転換(移乗などを含む)の動作が不安定

 

 

 

<第115号(2021.7.4)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第115号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー19

  「方向転換(移乗などを含む)の動作が不安定」



■編集後記:ワクチン接種部位の痛み(私の場合)



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■レナト式リハビリのフロー19

  「方向転換(移乗などを含む)の動作が不安定」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「在宅生活の継続(入院や施設入所をしない生活の継続)」↓

「あなたの高齢のご家族は、最近実際に転倒しましたか? 」↓

「No(転倒していないが、動作が不安定)」↓

「不安定なのは、どのような動作(場面)ですか?」↓

「方向転換(移乗などを含む))」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w197










今回は、立った状態で「方向転換」する動作が不安定なケースのお話です。

歩いている(ある程度スピードが出ている)状態からの方向転換と

立ち止まっている状態からの方向転換とでは多少異なるのですが、

共通する要素はあるので、ご家庭の高齢者に多い後者のケースでお話しすることにします(前者は今後、別な回で登場予定です)。











方向転換するには、基本的に「片脚ずつ動かして、体の向きを変える」必要があります(両足が地面や床に着いたままでは出来ません)。

「片脚ずつ動かす=片脚を浮かして動かすことを繰り返す」ことなので、左右に体重移動して交互に片脚で体を支えられないと出来ない動作になります。

しかも、高齢者など「ゆっくり」方向転換する場合は、片脚を浮かせる「滞空時間」も長目に必要になるため、

なおさら支える側の脚でしっかり体重を支える必要があります(手すりなどを使うにせよ)。











この時に大事になるのは、上記URL内でもお伝えしているとおり、「お尻まわりの筋肉」です。

重い上半身を支えるのは、骨や色んな筋肉などの「協働作業」ではあるのですが、

最も大きな筋肉に分類される「お尻まわりの筋肉」が、その主役として仕事をしないと、とても片脚で重い上半身を支えられません。

踏ん張る側のお尻まわりの筋肉が、重い上半身をしっかり支えることで、ようやく反対側の脚を浮かして「方向転換」が始まるわけですね。









高齢者の日常生活で「方向転換」がクローズアップされる場面は、トイレや(車椅子などへの)移乗です。

トイレでは、洋式便座へ腰掛けるために方向転換が必要ですし、

車いす←→ベッド間での移乗(乗り移り)でも必須の動作になります。

この能力が低下していると、その分を介護者が介助しないといけないため、介助量が増えてしまいますね。








しかし、お尻まわりの筋肉を(若い人がやるような)筋トレでつくろうとすると、負荷が大きくて現実的ではありません。

大事なお尻まわりの筋肉なのに、やせたままになっている高齢者を多く見かけるのは、どう対応すれば良いか分からず、そのままにされている可能性がありますね。

逆に言えば、「お尻まわりの筋肉」をカンタンな方法でつくることが出来れば、方向転換などの動作改善や転倒予防になります。

「レナト式リハビリ」では、ドアをノックするように「トントンするだけ」でお尻まわりの筋肉をつくって行きますので、ご家庭の高齢者などに、ぜひ対応してあげて下さい。








上記URLの特に「書籍:その2 身体の土台をつくる」は、

その方法を詳細にお伝えしているものなので、良かったらご覧下さい。

次号からは、「移動」の動作が不安定な場合へ進んで行きましょう

最初は、難易度が比較的低い「平らな所」の移動から始めて行く予定です。







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■編集後記
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先日、私もコロナのワクチン接種(1回目)を行いました。

副反応(副作用)は、よく言われる「接種部位の腫れ・痛み」だけでしたが、

ある「予測」をして、自分の体で実験してみたので、ちょっとその話をしてみます。

それは、接種部位である肩の筋肉(三角筋といいます)の痛みに関することです。







三角筋が仕事する(強く収縮する)のは、特に腕を横に挙げた時です。

腕を前や後ろに挙げる時も(横ほどではないですが)強く収縮します。

ワクチン接種の前から、予測としては「腕を横や前後に挙げようとしたら、接種部位が痛くなりそうだな」というのが私の中にありました。

そして実際に接種し、特に翌日に接種部位に腫れ・痛みを感じ始めたので、実験開始です(笑)。








接種部位に痛みなどを感じ始めたので、どういう動きをすると、接種部位が「より痛むか」試してみました。

予想通り、接種部位が最も痛くなるのは、腕を横に挙げた時で、次に腕を前後に挙げる時でした。

接種部位の筋肉が強く収縮する順に痛みが強いので、「やっぱり」という結果ですね。








腕を横に挙げる動きというのは、例えば、ソファーに掛けていて、横にある物を取ろうと手を伸ばすような動きですし、

腕を前に挙げる動きというのは、棚の上にある物を取ろうとする時です。

なので、反対側の腕で済む用事ならそうすれば痛みませんし、

どうしても接種側の腕を使う必要があるなら、高い場所なら足台を使うなどすれば、

腕を高く挙げる必要がないので(三角筋がより強く仕事しなくて良いので)、痛みを最小限にでき得るわけですね。








もちろん、副反応には個人差があり得ますし、上記の話はあくまで私のケースですが、

もしかしたら、接種部位の痛みが強い人というのは、上記のような動きを「普段通りに」やってしまっている可能性はあります。

ワクチンを打たれた部位(筋肉)が嫌がることをしなければ、必要以上の痛みや腫れは出ない可能性があるので、

皆さんも接種後は、ご自愛くださいね。











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172