第114号:レナト式リハビリのフロー18:座り(腰かけ)動作が不安定

 

 

 

<第114号(2021.6.27)>

 

 

 


 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

第97号からは新シリーズ(レナト式リハビリのフローに関するメルマガ)を開始しています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、引き続きよろしくお願い致します。 







最近は自分のホームページにて「レナト式リハビリのフロー」を作成中です(URLは、このメルマガの一番下にもあります)。

例えば、高齢者の在宅生活でよくある現象(転倒した、立ち上がりにくくなったなど)からフローで進み、

その考え得る仕組みや、対応するには「レナト式リハビリ」の中でもどの方法を使うか、などをお伝えしようとするものです。

フロー「チャート」というほどのものではないのですが、ご覧になった方が情報を参照しやすくなればと願っています。







このホームページのフローは以前から作りたかったもので、色々と情報を詰め込みたいのですが、

「文章長すぎ・情報量多すぎ」になると、せっかくのフローなのに「流れにくくなりそう」なので(苦笑)、

できるだけシンプルな内容に収めようとしています。

そのかわり、ホームページに載せなかった内容や補足などを、このメルマガでお伝えする形にして行きたいと思っています。










第114号は、こちらです↓


■レナト式リハビリのフロー18

  「座り(腰かけ)動作が不安定」



■編集後記:高齢のご家族への「関心」が大事ですね



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■レナト式リハビリのフロー18

  「座り(腰かけ)動作が不安定」


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今回のタイトルページまでのルートは、フローのスタートページか

「ご家族に、介護やリハビリを必要とする高齢者などがいる人」↓

「在宅生活の継続(入院や施設入所をしない生活の継続)」↓

「あなたの高齢のご家族は、最近実際に転倒しましたか? 」↓

「No(転倒していないが、動作が不安定)」↓

「不安定なのは、どのような動作(場面)ですか?」↓

「座り(腰かけ)」↓

https://no-pain-yes-gain.com/free/w195










今回は、立った状態から「腰掛ける(座る、着座する)動作が不安定なケースのお話です。

見た目の動き自体は、(腰かけた状態からの)立ち上がり動作の逆(リバース)なのですが、

重力に引っ張られて落下することを制御しながら(そろっと)降下して行く作業になるので、意外に?難度は高目になります。

しかも、落下を制御できないと、転倒や転落に直結し、大ケガ→手術→入院となりかねない大事な動作です。











落下を「制御しながら降下できている状態」というのは、ゆっくりと腰掛けることができる状態です。

座面にソフトに着座できる状態と言ってもいいでしょう。

逆に「制御できていないと」、ドスンと座面に落下するような座り方になります。

こういう現象が見られ始めたら、「制御がきかなくなって来ている=もうすぐ転倒するかも」と警戒した方がいいですね。

上記URLの「関連動画」には、そういう転倒前に体が出す兆候(シグナル)の話をさせてもらっています。











では、体がどういう状態になると、落下を制御しづらくなるのでしょうか?

カンタンに言うと、上半身を支えていたシステムが崩れてくると、降下の際に制御しづらくなります。

前号までの「立ち上がり動作」に関してお伝えしていた「体の支え」が弱まって来ると、

腰掛ける時やベッドに寝転がる際に「ドサっ」という落下した感じになって来るわけです。

そうなると、自宅内での「転倒」の可能性が高まっていると判断できますので、「体の支え」をつくる必要性が高まりますね。









「体の支え」が弱くなって来た可能性を、別な兆候(シグナル)からキャッチすることもできます。

椅子などに腰かけている姿勢を観て、「以前よりも両膝(または片膝)が開いて来たなあ」と感じる場合です。



カンタンに仕組みを説明すると、

・膝が以前よりも開いている(太腿の骨を、つけ根でしっかり保持できなくなって来ている=お尻まわりの筋肉が弱くなって太腿の骨がグラつき始めている可能性がある)

・同じ側のお尻の筋肉とウエストの筋肉とは連動するので(一緒に収縮したり弛緩したりするので)、膝が開いている側のウエストの筋肉も弱くなって来ている可能性がある)

・お尻やウエストの筋肉の締りを「統括する(収縮する際の(力の拠り所となる)」」お腹の筋肉(腹筋)が締まれなくなって来ている可能性がある。

という具合です。



本当にそういう状態なのか確かめるのは、実際にお尻やウエストの筋肉を触ればいいですし、触って確認できれば、

対処としては上記URLにある「該当書籍その1~3」で体の支えをつくり直す方法があります。








基本的には「転倒に偶然なし」です。

物理的に「体の支え」が弱くなって来ているから、落下を制御しづらくなっているわけですね。

逆に、「体の支え」がつくられていれば、何かの拍子にバランスを崩しそうになっても、バタッと無抵抗に転倒する可能性が減ります

落下するにしても「ドサッと」と急激に落ちるのでなく、ゆるゆると床に降りられるのであれば、

骨折などのリスクを下げられるので、24時間ずっと見守ってあげられないご家族からすれば「ガードマン」のような働きを「体の支え」が担ってくれると望ましいですね↓



【関連動画:転倒予防・対策:落下を制御し、骨折を防ぐ】

https://www.youtube.com/watch?v=JIhfbiUS5vA&list=PL87Hh0oDQOdeJGeEkLxHw-3VliJkyC3aC&index=3









次号では、「方向転換(移乗などを含む)」が不安定なケースのお話に進みましょう。








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■編集後記
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「愛情」の反対は「憎しみ」ではなく、「無関心」だという説をご存じでしょうか?

「愛情」も「憎しみ」も相手への「執着」という意味では同じです(性質がポジティブかネガティブかの違いだけで)。

なので、「愛情」の反対は、実は「執着がない状態=無関心」というわけです。

あなたは、ご家庭にいる高齢のご家族に対して、「無関心」になっていないでしょうか?








ご家庭にいる高齢者のご家族に対して「無関心」だと、まず「変化」に気づきにくくなります。

そもそも「どういう状態だったか」に興味がないと、姿勢や動作が変わっても比較することもできません。

腰掛けたり寝転がったりする際に「ドサッと」落下するようになっても、「無関心」なままだと、「あれ?変だ」と気づけないわけです。

そうしている間に、ご本人の身体能力の低下が進み、「転んで骨折した」となりかねません。

その場合は、ご本人の体が発していた兆候(シグナル)を、ご家族は全てスルーしてしまっていたということです。







「関心」があれば「変化」などに気づきやすく、「辻褄が合わない」ことに「疑問」を持つこともできます。

そうすれば専門職などに相談する選択肢も選べるようになるので、未来が変わって来ます。

「どういう点を観察・確認すれば良いか分からない」という方は、このメルマガや動画などでもご紹介していますので、参考にしてみて下さいね。














最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172