第96号:在宅生活の環境整備26:人的環境⑯ ~放置すると出来やすい褥瘡(床ずれ)を予防~

 

 

 

<第96号(2021.2.20)>

 

 

 



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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています







最近は、「在宅生活の環境整備」に関する動画をご紹介しています

もともと、超高齢社会で病院のベッド数が不足したり、

高齢者施設は(職員不足で)入所制限がかかったり、と

病院や施設に入れないから「自宅で」「在宅医療を」という人が増える傾向にありました。







仮に施設などに入れるとしても、住み慣れた自宅で何とか生活を続けたい人や、

経済的な問題で(在宅医療の方が費用が抑えられるという理由で)在宅生活の継続を選ぶ人も少なくありません。

ならば、少しでも在宅生活を継続できるよう、留意点や工夫などをご紹介して行きます。

最近は「環境要因の一つである、人的環境(ご本人や周囲のご家族など)」に関する動画をご紹介しています。








第96号は、こちらです↓


■在宅生活の環境整備

  「人的環境16 ~放置すると出来やすい褥瘡(床ずれ)を予防~」



■編集後記:そろそろ、次のシリーズへ進もうかと検討中です





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■在宅生活の環境整備

  「人的環境16 ~放置すると出来やすい褥瘡(床ずれ)を予防~」


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「自分自身のこと」は意外に自分で分かっていないように、

「自宅」のことも、意外に分かっていない場合があります。

そのために「転倒などで大ケガ→入院→施設入所→自宅へ戻れず」とならないように、

こういうことに留意して下さいね。↓







「【家族もできるリハビリ】褥瘡・床ずれ対策:筋肉の厚みで骨が出っ張らないようにする」(1分47秒)
https://www.youtube.com/watch?v=rPp7i3ZGahU&list=PL87Hh0oDQOdcFpV1M8pG2JyEHwpt7Ic5E&index=1





動画の中では、

1.「褥瘡(床ずれ)は、骨の出っ張り部分などに圧力がかかり続けると起こる」

2.「(仙骨付近の褥瘡などは)お尻まわりの筋肉をつけてあげると、防げる可能性がある」

3.「褥瘡は皮膚のバリアーが破れている状態なので、病原菌などに感染→熱発→入院にもなりかねない」


などについてお伝えしています。










最近の号では、環境要因の中でも(ご本人や周囲の人がやってしまう)人的な要因である「逆効果」についてのお話でしたが、

今回は周囲の人が「放置」してしまうことで起こる代表的なトラブルである「褥瘡(床ずれ)」に関する動画です。

基本的には、同じ姿勢を取り過ぎると、骨の出っ張り部分など圧力が高い部分の皮膚が負けてしまいます(栄養状態なども関係しますが)。

そのため、ご本人が寝返りなどで体勢を変えられない場合は、他者が「体位交換」を行う必要があります(病院でも決まった時間ごとに行います)。











よくあるのは、長時間仰向け(天井向き)で寝るために、お尻の真ん中付近にある「仙骨」と言われる骨の出っ張り部の皮膚が破れてしまうものです。

破れてしまうと医療処置が必要なので、予防できるに越したことはありません。

活動量が少ないと→お尻まわりの筋肉が痩せて→相対的に骨が出っ張ってくる→褥瘡になりやすくなる、ので、

お尻まわりの筋肉をつけてあげて→筋肉のクッションが増え→相対的に骨が出っ張りにくくなると→褥瘡を防げる可能性が高まる、という発想のお話を今回の動画でお伝えしています。









レナト式リハビリではよく、「トントンするだけ」でお尻まわりの筋肉をつくる(ボリュームや弾力感を増す)話をさせてもらっています。

それは相手が横になっている状態でも行えるので、布団から出るのを拒否する人に対しても、布団の中に手を入れて行うことができます。

ベッドから離れたがらない(離れられない)高齢者がご家庭にいる場合、放置してしまうと褥瘡のリスクも高まるので、

横になったままでも筋肉をつくってあげる対応は、一つの選択肢だと捉えています。



関連動画:「【家族もできるリハビリ】筋トレ:高齢者や片麻痺の方向け」
https://www.youtube.com/watch?v=xxYTVsBDIM0&list=PL87Hh0oDQOddlrUTKub3gp7hUxgsd26uT&index=1








もちろん、より良い予防は、ご本人の身体能力を高めて、ご自分で寝返りできたり、ベッドから離れて活動する時間を増やせることです。

「レナト式リハビリ」では、それらの方向へ向かって行けるように、カンタンにリハビリする方法を動画や書籍でご紹介しています。

寝返りに限らず、起き上がりや立ち上がりなどの基本的な動作と、「レナト式リハビリ」との関係をまとめたものは、

書籍「家族もできる、あまり動けない人へのリハビリ(その5)」に書かせてもらったので、良かったらご覧下さい。

https://no-pain-yes-gain.com/free/w19










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■編集後記
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私が最近行っている作業として、ホームページ内に「レナト式リハビリのフローをつくる」というものがあります。

フロー「チャート」と言えるほどのものではないのですが、「こういうことで困っている」というような所から進み、

「ならば、この場面でレナト式リハビリが、このようにお役に立ちますよ」というようなご紹介の仕方にしようとしています。







フローはシンプルな方が「流れやすい」でしょうから、ホームページ内では長々と説明しないように心掛けています(苦笑)。

そのため、補足したいこともそれなりにあるので、

この無料メルマガの次のシリーズ?として、その「フロー」を取り上げることを検討中です。

早ければ次回から開始するかも知れませんし、準備が必要なら何らかの動画紹介を間に挟むかも知れません。







いずれにせよ、在宅生活を長く続けたいご本人やご家族にとって、「宝の山」になるような情報にしたいと願っています。

ちなみに、フローのURLも下の方に添付してありますので、良かったらご覧下さい。







最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)





・メルマガのバックナンバー:https://no-pain-yes-gain.com/free/w46

・「レナト式リハビリ」のフロー(一部まだ作成中):https://no-pain-yes-gain.com/free/w172