第14号:「病院などで治らなかった痛み」その7:関節周囲の痛み

 

 

 

 

<第14号(2019.7.20)>

 

 

 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。
理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。








さて、第14号は、こちらです↓


■「病院などで治らなかった痛み」

  その7:関節周囲の痛み


■編集後記:メルマガは、過去の動画の補足説明ができていいです

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■関節周囲の痛み
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前シリーズでは、動作改善に必要な「2本柱」の話を各動作を通して、させてもらいました。

その中に登場した「動作をジャマするもの」の代表例に、「痛み」があります。




「痛み」と言っても色んな種類がありますが、薬や手術などで対応するタイプの「痛み」ではなく、

ここでは「徒手」で対応できる「痛み」と、その改善方法などについて、ご紹介して行く予定です。






さて、今回の動画は、こちらです。



「関節周囲の痛み」(2月分14秒)
https://www.youtube.com/watch?v=Wy4UxxmCYJI&list=PL87Hh0oDQOddcjvPF-0dvutm6kVMe4eI7&index=2





動画の中では、

・「骨と骨とで成る関節の中の圧力(関節内圧)が高まって出る痛みでは、一定のエリアが痛む」

・「関節を支える筋力が弱まったり、筋膜が縮こまることで、骨同士の接近が起こってしまう」

などについてお伝えしています。





前号までの痛みに共通していたのは、「筋膜が引っ張られて『ゆとり』がなくなったところが痛む」ということでしたが、

今回のは少し異なります。




関節は骨と骨とで成っていますが、普段は骨同士は適度な距離を保っています。

ところが、骨同士の距離が近くなると、関節の中の圧力(関節内圧)が高まり、

その関節周囲(一定のエリア)に特有の痛みが出ます。







骨同士が近づく理由は、主に2つあります。




一つ目は、関節を支える筋肉が弱くなっている場合です。

例えば、股関節を手術した後に股関節を支える筋力が低下していると、起こったりします。

筋力をつけて痛みが改善されると、「ああ、やっぱり」となりますね。






二つ目は、体全体を覆っていることで結果的に骨同士をも覆っている「筋膜」が縮こまり、骨同士を近づけてしまう場合です。

これに対しては、筋膜をゆるめて「ゆとり」を取り戻してあげて痛みが改善するなら、「やっぱり」となります。






関節内圧が高まる痛みに関しては、メジャーな要因が実はもう一つあります。

骨同士の接近によるものではないため、ややこしくなりそうなので動画には出しませんでしたが、

それは「気圧の変化」です。






水圧で考えると分かりやすいのですが、水中にいる際、体の外側から水に押される圧力と、

体の内側から押し返す力が「つり合っている」ため、体は押しつぶされずに保っていられますね。

そのバランスが崩れて、水から押される力が強すぎると、体はぺしゃんこになります。





これは気圧でも同じで、体の外から空気に押される力と、体の内側から押し返す力が「つり合っている」と平気なのですが、

例えば、天気が悪くなってくる(気圧が下がってくる)と、関節が痛み始める人などは、

体の外から押される力が低下した分、関節の中の圧力が高まってしまうため、関節内圧の高まりによる痛みが出ると考えられます。

気圧が低い高い山の上にスナック菓子を持参すると、袋の中の圧力が高まり袋がパンパンに膨れる現象と同じですね。

人間の体は、眼圧もそうかも知れませんが、内部の圧力が高まるのを嫌がるようです。





関節内圧が高まって出る痛みで病院などへ行っても、レントゲンには映りませんので、

せいぜい「関節の隙間が狭くなってますね」くらいしか言われない可能性が高いです。

そして、一見原因不明なため、肩であれば「四十肩、五十肩」で片づけられてしまう場合があります。





人間の体が痛みを発するのには必ず理由がありますし、

痛む自分の体と向き合っている人は、それだけで心身のエネルギーをすり減らしているので、

医療職の方は、あきらめないで欲しいと願っています。







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■編集後記
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このメールマガジンを発行する意義は色々あるのですが、

その一つは、以前作った動画の「補足説明ができる」ということです。





何かの作品?を作る人なら分かるかと思いますが、

「あの時はあれでいいと思ったけど、もう少しこう作ればよかった」とか、

「ああ説明したけど、こう説明した方がよかったなあ」とか、

時間が経ってから見直すと、色々と浮かんで来ます。。。





このメールマガジンは、作成からある程度時間が経った動画をご紹介している場合がほとんどなので、

今回の「気圧の変化で出る痛み」のような、補足(余談)が出来て良いですね。





最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


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