第13号:「病院などで治らなかった痛み」その6:朝は痛むけど、日中は消える痛み

 

 

 

 

<第13号(2019.7.13)>

 

 

 

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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。
理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。








さて、第13号は、こちらです↓


■「病院などで治らなかった痛み」

  その6:朝は痛むけど、日中は消える痛み


■編集後記:私は「絵に描いた餅」が嫌いです


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■朝は痛むけど、日中は消える痛み
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前シリーズでは、動作改善に必要な「2本柱」の話を各動作を通して、させてもらいました。

その中に登場した「動作をジャマするもの」の代表例に、「痛み」があります。




「痛み」と言っても色んな種類がありますが、薬や手術などで対応するタイプの「痛み」ではなく、

ここでは「徒手」で対応できる「痛み」と、その改善方法などについて、ご紹介して行く予定です。






さて、今回の動画は、こちらです。



「朝は痛むけど、日中は消える痛み」(2月分11秒)
https://www.youtube.com/watch?v=WKiiJUEgxto&list=PL87Hh0oDQOddcjvPF-0dvutm6kVMe4eI7&index=7





動画の中では、

・「睡眠など不動の影響で筋膜が硬くなり起こる痛みなら、日中は筋膜がほぐれて痛みがなくなる」

・「痛みを発する部位以外に硬いところがあるなら、それらをほぐしてから起きるとラクかも」

などについてお伝えしています。





朝起きて活動し始めたいのに、痛くて布団の中で身動きがとりにくいし、

そもそも、痛みで目覚めてしまう・・。

日中しばらく活動していれば、痛みを忘れるけど、

また明日の朝も痛くなるのかと思うとユーウツになる・・そんな方のケースですね。





朝の痛みは、寝相の悪さや、循環の変化、汗をかいてNa不足になったり、疾患由来(膠原病の炎症など)、など色々ありますが、

ここで取り上げているのは、あくまで「『筋膜』由来の痛み」です

就寝中、何時間も動かないと筋膜は縮こまりやすくなりますし、

そこに気温の低下などが加われば尚更、朝方には筋膜は硬く、伸びにくい状態になっています。

そうすると、これまでの動画でご紹介したような「他へ引っ張られて起こる痛み」が出やすいですね。





若い人なら、起床時に無意識に「のび」をして、就寝中に縮こまった筋膜を伸ばしてから活動するのですが、

高齢者などは「のび」をしない(できない)まま活動しようとするので、更に痛みにつながりやすくなります。




朝、布団の中で痛い場合、痛みを発している部位の周辺や、体幹など大きな部位の筋膜が硬くなっていないか

(寝る前と比べて、特に硬くなっている部位がないか)探ってみて下さい。




硬い部位があれば、布団の中ででもそこをほぐして、筋膜の「ゆとり」ができれば、朝方に痛くなった部位は引っ張られなくなり、

痛みが軽減・消失する可能性があります。そこから活動し始めれば、比較的動きやすいかも知れませんね。





秋以降の朝方に冷える時期や、夏でも冷房をかけ過ぎで寝ていると

朝には別人の体のように、筋膜が硬くなっていることが多いです。

日本の四季は美しいですが、体にはけっこう影響がありますね・・




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■編集後記
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私は「絵に描いた餅」や、それを言い放つ人が嫌いです。

医療職は立場上「正論」を言う必要があるのですが、それだけでは「絵に描いた餅」で、

患者さんが実行するのは実際は難しことがよくありますね(ダイエット、運動、禁酒・減酒、などなど)



特に、ご本人の事情や性質を踏まえず「正論」だけ言い放って、「はい、終わり。私は言いましたからね」的な

対応をする医療者に自分はなりたくないと、ずっと思い続けています。




「体が硬くなりやすい人は、柔軟体操をしましょう」←ハイ、正論です。

「体を冷やしやすい人は、冷えない飲食や服装、室温調整などをしましょう」←ハイ、正論です。



でも、実際にやり切れますか・・? 

やり切れる人なら、そもそも健康管理ができていて、痛くない生活を送っている気もしますが。




みな「人間だもの」で、うまくやれなくて体に不具合が出ることが多いでしょうから、

それを踏まえた上で、その人に合った解決策を見つけられるといいですね。

患者さんは決して、医療職から説教されるために、受診しているわけではないでしょうし。





最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


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