第92号:在宅生活の環境整備22:人的環境⑫ ~支えるべき部位が支えれば、硬くなりにくい~

 

 

 

<第92号(2021.1.24)>

 

 

 


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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています







最近は、「在宅生活の環境整備」に関する動画をご紹介しています

もともと、超高齢社会で病院のベッド数が不足したり、

高齢者施設は(職員不足で)入所制限がかかったり、と

病院や施設に入れないから「自宅で」「在宅医療を」という人が増える傾向にありました。







仮に施設などに入れるとしても、住み慣れた自宅で何とか生活を続けたい人や、

経済的な問題で(在宅医療の方が費用が抑えられるという理由で)在宅生活の継続を選ぶ人も少なくありません。

ならば、少しでも在宅生活を継続できるよう、留意点や工夫などをご紹介して行きます。

最近は「環境要因の一つである、人的環境(ご本人や周囲のご家族など)」に関する動画をご紹介しています。








第92号は、こちらです↓


■在宅生活の環境整備

  「人的環境12 ~支えるべき部位が支えれば、硬くなりにくい~」



■編集後記:冬場のパルスオキシメーターは、注意が必要



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■在宅生活の環境整備

  「人的環境12 ~支えるべき部位が支えれば、硬くなりにくい~」


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「自分自身のこと」は意外に自分で分かっていないように、

「自宅」のことも、意外に分かっていない場合があります。

そのために「転倒で大ケガ→入院→施設入所→自宅へ戻れず」とならないように、

こういうことに留意して下さいね。↓







「【家族もできるリハビリ】「体の支え」ができれば、生活が変わる」(3分40秒)
https://www.youtube.com/watch?v=QhiVksHpeqg&list=PL87Hh0oDQOdeDW4HobWyu55viPfhwKc92&index=7





動画の中では、

1.「歩行訓練をするにしても、支えが弱い部位を放置していては、体が偏ってゆがむ」

2.「人間の体も、家と同じで土台→柱と『下からつくっていく』と安定を得やすい」

3.「体の支えの左右差もなくしてあげれば、長時間座れて、生活の質が高まる」

などについてお伝えしています。










最近のメルマガでは「体が硬くなる悪影響」をお伝えしていますが

今回はその関連で、「体が硬くなりにくいアプローチ」に関するお話です。

不動による体の硬化ではなく、「体の支えの低下」や「ゆがみ」から硬くなるパターンを

どうすれば防げ、ラクな姿勢や動作にもっていくか、という視点になります。









本来「支える仕事」をすべきものが出来なくなってくると、周囲の別なものが肩代わりして、無理して頑張らねばならなくなります。

家なら、本来は「柱」が支える仕事をしていれば安定しますが、それが出来なくなると「壁」などに負担がかかりますね。

人間の体も、本来の支えが低下すると、周囲の筋肉など「担当でないものたちが動員(酷使)されて」しまいます。

筋肉は酷使されたまま放置されると硬くなりますし、酷使され方に偏りがあると、体がゆがんできますね。










その状態なのに、周囲の人が「よかれと思って」ご本人に歩行訓練をさせたり、長時間車イスに座らせたりすると、

ご本人の体としては「支える根拠が乏しいのに、こんなに無理させないで」と悲鳴を上げることになります。

本来支える仕事をすべき部位が支えられるような状態に戻してあげてこそ、無理に動員されていた部位は解放されます。

リラックスすべきところがリラックスできることで、姿勢保持や動作もスムーズになってきますよ。









「レナト式リハビリ」では、本来の体の支えを、誰にでも出来るカンタンな方法で取り戻して行きます↓

説明ページ→https://no-pain-yes-gain.com/free/w25









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■編集後記
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昨日、自分のInstagram(アカウント:46_renato)にも投稿したのですが、

最近ニュースなどで話題になり始めている「パルスオキシメーター」のことを少しお話しします。

これは、呼吸状態の調べる簡易な機器で、指につけて「血流で」計測するものです。

コロナ禍で入院したくても出来ない人が自宅待機中に自分の状態を計測するため、購入者が増えて品薄状態なことがニュースで報じられていますね。








私が訪問リハビリをしていた頃によく使っていた道具でもありますが、冬場は計測に苦労しました。

なぜなら、指先の「血流で」計測するため、指が冷え切っていると数値に誤差が出たり、

そもそも「数値が表示されない」ことがよくあったからです!(電池切れではなく)

指先の血流を戻さないと、何回やり直しても表示されないため、色々と相手の指を温める方法を試しました。








最初は相手の手や指をさすったりしましたが、ダメ。

続いて、携帯カイロを用意して、しばらく温めてみましたが、うまく行かない方が多く、ダメ。

最後は、訪問先で洗面器をお借りして、台所などでお湯を入れ、利用者さんにしばらく手を入れてもらいました。

それでやっと、ちゃんと数値が表示され、計測できました。

ほどよい温度のお湯なので、ご本人も気持ちよいし、温める時間も短めで済むので、この方法はOKでしたね。








病院や施設でパルスオキシメーターを使う際は、暖房がしっかりした環境でしょうから、

指が冷え切って表示されないという現象はあまり起こりません。

しかし、自宅環境では、(経済的な理由などで)暖房をほとんど使わない人も少なくないため、こういうことが起こります。

冷えは、体(筋膜)を硬くするだけでなく、血流不全も起こし、体に悪いことが多いので、できれば暖房を使って欲しいものです。












最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


・バックナンバー(ページの後半にございます):https://no-pain-yes-gain.com/free/w46