介護職減少の緩和に、リハビリが貢献できること
私は以前、高齢者施設でリハビリをしていたこともあります。
施設の介護職員の中には、腰にコルセットを巻いている人もいて、
自分の痛みと闘いながら、仕事をしている姿を見ていました。
寝た切りの身体能力でデイサービスへ通う場合、
施設の送迎者とバトンタッチをするために、
家の中では、介助(起こして、車椅子へ乗り移る)をする必要があります。
これは、ご家族が行うわけですし、
施設では、職員が行うことになります。
寝た切りの身体レベルの方を介助するのは、かなり大変です。
しかも、相手の体格が大きかったり、体重が重かったり、全身が硬かったりすれば、尚更です。
リハビリを通して、そういう、ご家族や施設の職員の介助量を減らすことができれば、
家庭内では、「家族も共倒れ」や、
施設内では、「介護職員がどんどん辞めていく」という現象を、
少しは緩和できるのではないか、と考えています。
リハビリが、間接的に、介護職の減少を食い留めることに貢献できる可能性があるわけです。
縁の下の力持ち的な貢献ですから、
おそらく、あまり気づかれないし、
褒められることもほとんど無いかも知れませんが、
こういうことに(社会全体のために)、情熱を燃やしてくれるリハビリ専門職が
たくさん出て来てくれることを期待しています。