第84号:在宅生活の環境整備14:人的環境④ ~リハビリを拒否するご本人への対応~

 

 

 

 

<第84号(2020.11.21)>

 

 

 


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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています







最近は、「在宅生活の環境整備」に関する動画をご紹介しています

もともと、超高齢社会で病院のベッド数が不足したり、

高齢者施設は(職員不足で)入所制限がかかったり、と

病院や施設に入れないから「自宅で」「在宅医療を」という人が増える傾向にありました。







仮に施設などに入れるとしても、住み慣れた自宅で何とか生活を続けたい人や、

経済的な問題で(在宅医療の方が費用が抑えられるという理由で)在宅生活の継続を選ぶ人も少なくありません。

ならば、少しでも在宅生活を継続できるよう、留意点や工夫などをご紹介して行きます。

今回からは「環境要因の一つである、人的環境(ご本人や周囲のご家族など)」に関する動画をご紹介します。








第84号は、こちらです↓


■在宅生活の環境整備

  「人的環境4 ~リハビリを拒否するご本人への対応~」



■編集後記:北風と太陽




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■在宅生活の環境整備

  「人的環境4 ~リハビリを拒否するご本人への対応~」


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「自分自身のこと」は意外に自分で分かっていないように、

「自宅」のことも、意外に分かっていない場合があります。

そのために「転倒で大ケガ→入院→施設入所→自宅へ戻れず」とならないように、

こういうことに留意して下さいね。↓







「【家族もできるリハビリ】リハビリ拒否:周囲はハラハラしているのに」(2分13秒)
https://www.youtube.com/watch?v=EGDtGqc20YA&list=PL87Hh0oDQOdeYEvPoMQUXPSRrt5asx-Cs&index=1








動画の中では、

1.「リハビリ拒否の理由が『食わず嫌い』なら、メリットを実感してもらう(説明だけでなく体で)」

2.「拒否の理由が過去のリハビリ経験にあるなら、理由をきいてあげる」

3.「低負荷で気持ちよく、ご本人が能動的に動かなくても効果が出るリハビリなら、やってもらえる可能性は高まる」

などについてお伝えしています。









誰しも、「無理強い」されるのはイヤですね。心が動かないと、体も動きません。

今回の動画でお伝えしている内容は、「心」と「体」それぞれへのアプローチです。

過去のリハビリでトラウマがあるなら、理由をきいてあげる(心へのアプローチ)。

食わず嫌いで拒否しているなら、その場で体の変化を実感してもらう(体へのアプローチ)です。








レナト式リハビリは、その場でも姿勢や動作が変わり得ます。

狙った筋肉の緊張を高めることで、支えなどが一時的に機能するからですね。

その効果を定着させるには、「重ね塗り」が必要なので、何度か行う必要があるだけです。

「お試し」として、その場で効果を感じてもらえると、ご本人から「じゃあ、やろうか」ということにやりやすいです。








あとは、ご本人の負担を減らしてあげることも、ケースによっては大事です。

能動的に動きたがっていない人に運動をさせるのは、「絵に描いた餅」で無理があります。

欲しいのは「姿勢や動作の改善」という結果(変化)なので、

それが手に入るなら、ご本人に動いてもらわなくてもいいという「割り切り」と「方法」が必要です。







実際、姿勢や動作が改善してくると、

動きたい人は自然と動くように(活動量が増えるように)なりますからね。

リハビリを受けて欲しいからと、単に説明だけで(口だけで)説得しようとしても、

ご本人の拒否を強めてしまうだけでは、逆効果になりかねません。








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■編集後記
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有名な童話に「北風と太陽」というのがあります。

旅人の上着を脱がせようと、北風と太陽がそれぞれの方法で競う話ですね。

結果はご存じの通り、旅人から上着を無理に引きはがそうとした北風では逆効果で、

旅人を温めて自分から脱がせるように導いた太陽が成功しました。








私が訪問リハビリをやっていた頃に、

リハビリ開始前から拒否していたケースが数件ありましたが、いずれも男性でした(苦笑)。

察するに、「プライドの高さ」や「疑り深さ」、「頑固さ」など、

キビしい社会で闘ってきた男性にありがちな性質が、現れていたのかも知れません。








彼らにとっての「太陽」は何で、「北風」は何なのでしょうか?

「頭ごなしの命令」や「説得」は、「北風」になっていないでしょうか?

過去のリハビリのトラウマを聴いてあげることは「太陽」になるかも知れません。

あとは、その場で変化を実感させてあげられれば、ご本人は上着を脱ぎやすくなりそうですね。















最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


・バックナンバー(ページの後半にございます):https://no-pain-yes-gain.com/free/w46