第75号:在宅生活の環境整備5:「階段」が危険な形なら、早目の検討もアリですね

 

 

 

 

<第75号(2020.9.19)>

 

 

 


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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています







最近は、「在宅生活の環境整備」に関する動画をご紹介しています

もともと、超高齢社会で病院のベッド数が不足したり、

高齢者施設は(職員不足で)入所制限がかかったり、と

病院や施設に入れないから「自宅で」「在宅医療を」という人が増える傾向にありました。







仮に施設などに入れるとしても、住み慣れた自宅で何とか生活を続けたい人や、

経済的な問題で(在宅医療の方が費用が抑えられるという理由で)在宅生活の継続を選ぶ人も少なくありません。

ならば、少しでも在宅生活を継続できるよう、留意点や工夫などをご紹介して行きます。








第75号は、こちらです↓


■在宅生活の環境整備

  「『階段』が危険な形なら、早目の検討もアリですね」




■編集後記:手放して、スマートな人生を





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■在宅生活の環境整備

  「『階段』が危険な形なら、早目の検討もアリですね」


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「自分自身のこと」は意外に自分で分かっていないように、

「自宅」のことも、意外に分かっていない場合があります。

そのために「転倒で大ケガ→入院→施設入所→自宅へ戻れず」とならないように、

こういうことに留意して下さいね。↓







「【在宅生活の環境整備】『階段』が危険な形なら、早目の検討もアリですね」(2分48秒)

https://www.youtube.com/watch?v=j13hwW_O5w4&list=PL87Hh0oDQOdeUBEyBBSF_5nPIYjIR7rnG&index=5








動画の中では、

1.「(一軒家で)階段の形状は様々だが、身体能力が追い付かないなら使わないことも要検討」

2.「階段によっては、傾斜が急だったり、踏面の面積が狭い部分があったりして危険」

3.「階段からの落下はダメージが大きいので、2Fを使わなくて済む生活スタイルに変えて行くのも一つの対策」

4.「階段昇降は平地移動よりも、浮かせる脚の滞空時間がより必要(支える側の筋力がより必要)な動作」


などについてお伝えしています。









個人宅(一軒家)って、本当に様々なデザインで造られていますね

階段もしかりで、傾斜が比較的急だったり、踏面が狭い部分があったりして、

身体能力が低下した高齢者などでは危険を伴いそうな階段が少なくありません。

寝室が2Fでトイレが1Fの場合など、深夜にフラフラと階段を使う場面などは、コワくて想像したくないですね。









加齢による身体能力低下や、支える足腰に痛みを持つようになると

「階段」の使用自体が大きなリスクになって来ます。

家庭用エレベーターも普及しているようには見えないので、

現実的な手段の一つとしては、「2Fを使わなくても済む生活スタイル」に変えて行く、というのがありますね。









人生を長く生きて来た人なら分かると思いますが、

「何かを得るには、何かを手放す」必要があります。

身体能力が低下しているのに高齢者施設などに入らず、在宅生活を続けて行くなら、

以前の生活スタイルを「100%継続することは困難→どれかは手放す必要がある」という意識や実践も大事になりますね。









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■編集後記
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「人間の欲望にはきりがない」とよく言われますが、

単に「欲張り」な場合もあれば、

「執着が強い」場合もありますし、

あまり欲や執着はないけど「分析・判断が出来ていないから、手放せていない」という場合もあります。








性格的に「欲張り」な人は変わらないかも知れませんが、「執着」は試しに捨ててみれば、変わるかも知れません。

例えば、会社員で「出勤に執着」していた人が、今回のコロナ騒動で「在宅ワーク」をするようになりました。

強制的に「長年の執着」を捨てさせられたわけですが、いざやってみると、

「あれ?、在宅もアリかも(出勤に執着しなくても良かったのか)」と変わるようなものですね。








一方、「分析・判断が出来ていないから、手放せていない場合」は、専門職のサポートが大事かも知れません。

「なぜ、これを手放さないといけないのか。手放さないと、どういうデメリットがあるのか」を

専門職の説明によって理解できれば、「ああ、なるほど」と行動に移せるわけですね。

こういう人は「執着がない分、フットワークが軽い」ので、どんどんスマートな生活スタイルに変えて行ける結果、在宅生活を継続しやすくなります。








現在高齢者と呼ばれる人の多くは、物がない時代に苦労した強烈な経験があるために、

物に「執着」している人が少なくありません。いわゆる「使わないけど、捨てられない」状態ですね。

それゆえ、家の中に物があふれ、安全な移動や生活を妨げている場面もよく見かけます。

しかし、性格とは異なり、経験から後天的に身につけた「執着」は、先ほどの「出勤」の例のように、意外に捨てられるものです。









戦後、「持たざる者」から頑張って、色んな物を「持てる者」になった代わりに、

「手放せない者」にもなってしまい、自分自身の首を絞めてしまっているなら、

試しに手放してみましょう。そして、軽く、ラクな生活を手にしましょう。

人でも国でも、「手放せない」生き方やあり方では、どんどん重く苦しくなりそうですからね。











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


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