第67号:身体能力低下の兆候1:もうすぐ「転倒」かも

 

 

 

 

<第67号(2020.7.25)>

 

 

 




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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています







現在は、まだまだコロナ・ウイルスの影響下にあるため、

外出を控えたりしていると、特に、高齢者などは身体能力が低下しやすくなります。

身体能力の低下は(事故などを除いて)基本的に「100→0」のような極端なものではないので、

大きな変化の前には「兆候(シグナル)」を、ご本人が発していることが多いです。

今回からは、それをテーマにした動画のご紹介を始めて行きます。









第67号は、こちらです↓


■身体能力低下の「兆候」

  「もうすぐ転倒の可能性が高まっています」




■編集後記:「シグナル」を捉えれば、「予防」しやすいです




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■身体能力低下の「兆候」

  「もうすぐ転倒の可能性が高まっています」

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身体能力低下の「兆候(シグナル)」にはいくつかありますが、

まずは、より危険度の高い「転倒」につながるシグナルから、ご紹介します↓






「【家族もできるリハビリ】転倒予防:こういう現象が見られたら、もうすぐ『転倒』かも」(2分11秒)

https://www.youtube.com/watch?v=a7yOkSUyqzA&list=PL87Hh0oDQOdezsvizh7g4wxj2WvUapVz4&index=1








動画の中では、

1.「『転倒』に偶然はないし、(怪我などを除き)ある日突然、体の支えが低下し転倒ということはない」

2.「本人の体は、支えが弱くなってきた『兆候(シグナル)』を発する」

3.「イスなどに腰かける際や、ベッドや布団に寝転がる際に、上半身が落ちるような兆候が出始めたら要注意」

などについてお伝えしています。








『転倒=上半身の落下』で、それを制御できているうちは、

立った姿勢からイスに腰掛ける際には、「ゆっくり」着座できますし、

腰掛けた姿勢からベッドに横になる際にも、「ゆっくり」寝転がることができます。

ところが、体の支えが弱まり、その制御がしづらくなってくると、

上半身が「ドサッと」落下するような動きに変わって来ます。








この「ドサッと」着座したり、寝転んだりする「シグナル」を見過ごしたり放置したりすると、

いよいよ「転倒」のリスクが高まります。

立った状態や歩いている状態から、上半身を落下させてしまうことになるわけですね。

上半身はかなり重いので、床や地面に落下すると、大ケガや命の危険につながりかねません。









では、それらの「シグナル」が見えたら、どうすれば良いのかと言うと、

基本的には、本来の(上半身の)支え方に戻して(近づけて)あげます。

優先的なのは、体の中心であり「力の拠り所」である「お腹(腹筋)」が締まるようにすることや(この本文下部にあるバックナンバーのリンクから、メールマガジン第35号をご参照下さい)、

重い上半身を支える主役である「お尻まわりの筋肉」がやせているなら「トントン」してつくることです(〃第28号〃)。








「お尻まわりの筋肉」は、重い上半身を支えるという「大きな仕事」をするために元々大きく設計されているので、

それが痩せてフニャフニャになってくると、上半身を支えにくくなって来ます。

さらに、お尻まわりの筋肉以外にも、いくつかの筋肉などが「協働作業」で上半身を支えるのですが、

それらは、体の中心で「力の拠り所」である「腹筋」が締まってくれないと、仕事がしづらくなるため、上半身の落下を制御しづらくなります。

「お腹」と「お尻」には優先的に介入してあげる必要がありますね








いずれも、「レナト式リハビリ」では簡単な方法で行えますので、

「シグナル」が出始めたら勿論のこと、

「シグナル」を出させないように普段から行うことで、

転倒のリスクを減らしてあげて下さいね。









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■編集後記
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今回から「身体能力低下の兆候(シグナル)」が始まりました。

時を同じくして、アメリカでプロ野球のリーグ戦(大リーグ)も始まりました。

野球でも色んな「シグナル」を読み解きながら、選手はプレーしますね。

例えば、打者が何らかの「狙い球」を決めていると、無意識にでも体の動きに出やすく、

捕手や投手はその「シグナル」を捉えて、打たれないよう「予防」したりします。








また、野球の外野手で言えば、打者などの「シグナル」を見て、

打球が飛んできそうな場所に位置取れる(ヒットを予防できる)ことが大事ですね。

位置取りが悪いけど、ダイビングキャッチできたし盛り上がったからいいや、というのは何度も続きにくいです。

それをご自宅にいる高齢者に置き換えると、

「おじいちゃんがふらついた時に、私がたまたま近くにいたから、キャッチできた」では、

遅かれ早かれ「転倒」しかねませんもんね。








やはり、「予防」が大事で、そのための「手がかり(シグナル)」があるなら、

しっかり捉えて、活用しましょうね。













最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


・バックナンバー(ページの後半にございます):https://no-pain-yes-gain.com/free/w46