第63号:良いリハビリ専門職の見分け方1:「思う」を連発する人は、あやしい

 

 

 

 

<第63号(2020.6.27)>

 

 

 




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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています






前回までは介助方法に関する動画をご紹介しましたが、

今回からは、「リハビリ専門職の見分け方」をシリーズとして数回、お送りする予定です。

「家族がリハビリをする時代」になって行く上で、

「どういう人に相談すればいいの?」というのは、気になるポイントですもんね。







第63号は、こちらです↓


■良いリハビリ専門職の見分け方

  「思う」を連発する人は、あやしい




■編集後記:主観的な人の言動は、社会も患者さんも混乱させます



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■【良いリハビリ専門職の見分け方】「思う」を連発する人は、あやしい

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私自身、リハビリ専門職として、多くの「リハビリの先生」と関わって来ました。

同じ国家資格を持っていても、ベースが別な人間ですから、色んな人がいます。

ここでは、同じ専門職から見て、「こういう先生はいい(または、良くない)」というお話をして行きますね(私見ですが)↓









「【良いリハビリ専門職の見分け方】「思う」を連発する人は、あやしい」(2分50秒)

https://www.youtube.com/watch?v=bXjbHbZ2voY&list=PL87Hh0oDQOddkAvyJsp92dpLTsN0ga52X&index=1






動画の中では、

1.「言葉で見分ける方法としては、『思う』という主観的な言葉を連発する人は、妥当性も下がる可能性が高い」

2.「主観的だと、良い結果も継続的に出せない」

3.「客観的に割り出された見解なら、『~だと考えられる』と、その人の希望や主観は入らない表現になる」

4.「主観的な専門職では、患者さんの身体能力はどんどん低下しかねない」

などについてお伝えしています。








極端な例え話ですが、

もし、あなたが発熱して病院へ行った際に、担当する医師が「主観的」な人だったら、どうなるでしょうか?

「検査? しなくていいと『思う』よ。

疾患名? 多分これだと『思う』よ。

薬? 多分これが効くと『思う』よ。」

どうですか? かなり怖いですね(笑)。






何一つ確かな根拠がなく、その人が「そう思う」というだけで治療されたら、たまったもんじゃないですね。

病院で色々と「客観的な」検査をするのは、「確かさの度合いを高めるため」です。

できるだけ意味のある正確なデータをもとに、「最も考えられる答え」を割り出すから、

改善する可能性が最も高くなるわけです。







そこに、治療者の「希望」や「願望」、「主観」や「自尊心」などが入る余地は本来ありません。

例外として「主観」を材料に含めて良いのは、「印象」だけとされています(例えば、「顔色が悪い」など)。

基本的には全て、「主観」を排除すべく「客観的」な検査を複数行い、

それらの結果から「こう考えざるを得ない」「こう考えるのが最も自然(辻褄が合う)」と「考察」します。







リハビリも同様で、患者さんが実際に行っている動作(現象)や、

客観的な検査結果など、「より確かさの度合いの高い材料」を集めて、考察します。

現在の優先的な問題点は何か、それを改善するリハビリの方法は何か、それらの「根拠」は何か・・。

そこに「思う」なんていう主観的な言葉が登場する余地は、本来ないはずですね。

「思う」を連発する人は、極端に言えば、「私はちゃんと調べてません」と自分で言っているようなものです。







現在のコロナ騒動への対応にも同じことが言えます。

行政や医療関係者などの対応や方針を聴いていて、

「その根拠は?」「それって確かな情報なの?」と疑問に感じるようなら、

「あやしい」となるのと同じですね。







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■編集後記
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コロナ騒動で記憶に新しいものの中に、トイレットペーパーが品薄になった件があります。

「生産は国内だし、工場は正常に稼働している」、「物流も大丈夫なので、ちゃんと届く」

それらの材料から割り出される答えは、「買いだめする必要なし」のはずなのに、

実際は買いだめする人が続出し、品薄になるから買いだめする「悪循環」や「混乱」を生み出してしまいましたね。








根拠に乏しい主観的な人は、根拠に乏しい言動をしてしまいがちです。

問題は、それが他者や社会に悪影響を与えかねないことで、

リハビリなら患者さんやご家族に悪影響があることですね。

「『思う』なんて言葉を連発するリハビリ専門職って、こわいなあ」と、感じてもらえたでしょうか・・?











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


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